【Gothic×Luck インタビュー】
行動した先には
楽しいことが待っていると思う
行動を起こさなければ
何も変わらない
今回のEPは“夢の中の物語”がテーマとなっていますね。眠りながら見る夢、辿り着きたい未来のイメージとしての夢とか、多彩なかたちで描いているのがとても印象的です。
八木
Gothic×Luckはいろいろなアニメ、ドラマ、物語のオープニングテーマやエンディングテーマを歌っていきたいと思っています。そして、その物語の世界観に寄り添って、聴いてくださる方々をその世界に連れて行けるようになりたいので、今回の作品はそうなっていくための一歩になったら嬉しいです。
例えば「小さな予感」に《自分だけの何かがあるよ/空に手を伸ばし 掴もう》という歌詞が出てきますけど、これもまさしく夢を描いた曲だと思いました。声優になるために一歩を踏み出して、Gothic×Luckとしての活動も始めたおふたりの姿とも重なる曲ですね。
菅
そうなんです。夢に向かって頑張ってこられた自分たちのことも思い出しながら歌えたのが、まさに「小さな予感」です。
八木
“自分の中にある希望や大切な何かに目を向けて、楽しいことを目指して歩いていこうよ”ということを感じられるので、明るくて前向きになれる曲ですね。
おふたりも自分の中にあった小さな予感に手を伸ばさなかったら、今、ここにいなかったわけですからね。
菅
本当にそうですね。後輩とかから“声優になりたくてオーディションを受けてみたんです”という話を聞くと“頑張ってるなぁ”って思います。私もそうでしたから。私はもともと芸能系のお仕事ができない学校に通っていたんですけど、どうしてもキラキラした世界に行きたくて、学校を辞めて飛び出したんです。その時はとても不安だったので、もしその頃に「小さな予感」を聴いたら勇気をもらったと思います。
八木
行動を起こさなければ何も変わらないと思うんです。行動を起こしても起こさなくても何も変わらないとしても、行動を起こすことによって変化が生まれる可能性に賭けたほうがいいと思います。私はやってみたいことには全て手を伸ばしているんです。全ての経験はプラスになりますから。
声優さんの世界もオーディションの連続ですからね。
八木
はい。落ちてしまったことで次のオーディションにつながる目標や改善点を見つけられたりするんです。そういうのが積み上がって今の自分になっていくんですよね。
菅
そういうことも思い浮かぶ「小さな予感」、いい曲ですね。今回、いい曲しかないんです! …語彙力がなくてうまくこの感覚を表現できないんですけど(笑)、“これを歌えるんだ!”とか“どうやって歌ったらもっといい曲になるんだろう?”とか、ずっとワクワクしていました。
楽曲提供してくださったクリエイターのみなさんは素晴らしい方々ばかりですからね。例えば、「ユメゴコチ進展系!」はUNISON SQUARE GARDENの田淵智也さんじゃないですか。
菅
イベントにゲストとしてGothic×Luckを呼んでいただいたことがあって、ライヴが終わったあとに出演されていた田淵さんにご挨拶をしたんです。私が高校を卒業する時期だったから“高校を卒業するので曲を作っていただきたいです!”って変なお願いをしてしまって(笑)。
八木
その時に“分かりました。作ります!!”とおっしゃってくださったんです! 私たちの圧が強かったのかもしれないですけど(笑)。
菅
そして、本当に楽曲の提供が実現して。すごく嬉しかったです。“伝えてみるものだな”って思いました(笑)。
(笑)。それも、おふたりの中にあった“小さな予感”に手を伸ばして掴んだものだと言えるのではないでしょうか?
菅
確かに。私、この曲の《不思議なイヌ おかしなネコ》というところが好きなんです。鳴き声が入るんですよ。効果音も使いながら独特な世界観を作っていて、その中に私たちの声が加わって、さらに不思議な世界が生まれているのがすごく素敵だなと思っています。
八木
キャッチーで、アップテンポで、ふたりの歌割りが細かい曲でもあるので、“2人で歌っている”という感じがすごくあるんですよね。歌っているといろいろな感覚が目まぐるしく押し寄せてきて楽しいです。
《手と手をぎゅむっと繋いではじまります》という表現がいいですね。
菅
“ぎゅむっと”って可愛いですよね。
八木
レコーディングでは“む”で詰まるみたいな感じの歌い方をしました。
菅
分かる! こういうアップテンポな曲は今まではあまりなかったので、ライヴで歌うのが楽しみです。Gothic×Luckはミステリアスな雰囲気のある曲のほうが多かったですから。
八木
うん。ここまで“可愛い”と“楽しい”に振り切っている曲は初めてかもしれないです。