【4s4ki リコメンド】
直感に正直な
東京発・新世代オルタナティブポップ
現代のシンガーソングライターというべきか? DTMを駆使したベッドルームミュージックをはみ出したクリエーターというべきか? エレクトロポップ、ダンスポップ、トラップやヒップホップやブレイクビーツなど展開の多い楽曲から聴かせるスローナンバーまで、これまでの日本のフィメールアーティストには稀有な存在感を見せる4s4ki。果たして彼女は何者なのか?
曲は気分が乗った時に
一気に作り上げるから波がある
“4s4ki”と書いて“アサキ”と読む。この記号的なアーティストネームを目にすることが突然増えた。作詞作曲はもちろん、アレンジやトラックメイクも行ない、極端にエフェクトを施したヴォーカルも、素の声を生かした弾き語りも行なう彼女。2018年3月に『ぼくはバカだよ。』でレーベル『術ノ穴』からインディーズデビューすると、2019年3月にプライベートレーベル『SAD15mg』を設立。2020年4月にはRin音やKOTONOHOUSEら多数のアーティストをフィーチャーしたアルバム『おまえのドリームランド』、同年12月にはアルバム『超怒猫仔/Hyper Angry Cat』、今年3月には1stワンマンライヴの1週間前に短期間で作り上げたEP『UNDEAD CYBORG』をリリースした。加えて、作家としてこれまで『けものフレンズ』や『SHOW BY ROCK!!』の舞台音楽制作、アーティストへの楽曲提供など、クリエーターとして驚くべき多作ぶりを見せているのだ。ちなみにこの多作ぶりの原動力については“気分が乗った時に一気に作り上げます。テーマがあってもまったく作れない時があって、波がすごくあります”とアーティスティックな気質をうかがわせる。
そして、2021年3月11日に恵比寿LIQUIDROOMにて開催した1stワンマンライヴ『4444年』で念願だったメジャーデビューを発表。4月にオーストラリアのフィメールアーティストのジァニをフィーチャリングに迎えたメジャーデビュー曲「FIARYTALE feat. Zheani」など、海外アーティストとのコラボ曲を続けてドロップし、7月7日にフルアルバム『Castle in Madness』をリリースすることがアナウンスされた。加えて『FUJIROCK FESTIVAL’21』への出演も発表されるという、現状の日本のシーンでちょっと他のアーティストにはない音楽性とスピード感で、今、4s4kiという名前が広いフィールドに波及し、リスナーをとらえ始めている。
また、歌詞の主題は徹底して他者に対しても、自己に対しても、嘘や虚像に対する反感や厭世観や絶望を記しながら、それでも実感できる愛情のようなものをよすがに生きる姿勢がうかがえる。精神のアップ&ダウンはユーモアや皮肉、時にゴシックでダークなワーディングでも表現され、そうした意味ではごく現代的なシンガーソングライターだとも言えるだろう。ただ、ヴォーカルへのエクストリームなまでのエフェクト処理は時に感情を生身の人間以上に激烈に届けることができるし、また生身の人間の声なら嘘っぽく聴こえそうな温かさを忌避しているようにも思える。曲の短さも単にトレンドというより、“おまえの自己満を垂れ流すんじゃない”という若い世代に共通するクレバーさが自覚的に洗練された言葉の表現とアレンジに帰結している印象なのだ。
そして、2021年3月11日に恵比寿LIQUIDROOMにて開催した1stワンマンライヴ『4444年』で念願だったメジャーデビューを発表。4月にオーストラリアのフィメールアーティストのジァニをフィーチャリングに迎えたメジャーデビュー曲「FIARYTALE feat. Zheani」など、海外アーティストとのコラボ曲を続けてドロップし、7月7日にフルアルバム『Castle in Madness』をリリースすることがアナウンスされた。加えて『FUJIROCK FESTIVAL’21』への出演も発表されるという、現状の日本のシーンでちょっと他のアーティストにはない音楽性とスピード感で、今、4s4kiという名前が広いフィールドに波及し、リスナーをとらえ始めている。
また、歌詞の主題は徹底して他者に対しても、自己に対しても、嘘や虚像に対する反感や厭世観や絶望を記しながら、それでも実感できる愛情のようなものをよすがに生きる姿勢がうかがえる。精神のアップ&ダウンはユーモアや皮肉、時にゴシックでダークなワーディングでも表現され、そうした意味ではごく現代的なシンガーソングライターだとも言えるだろう。ただ、ヴォーカルへのエクストリームなまでのエフェクト処理は時に感情を生身の人間以上に激烈に届けることができるし、また生身の人間の声なら嘘っぽく聴こえそうな温かさを忌避しているようにも思える。曲の短さも単にトレンドというより、“おまえの自己満を垂れ流すんじゃない”という若い世代に共通するクレバーさが自覚的に洗練された言葉の表現とアレンジに帰結している印象なのだ。