高野麻里佳

高野麻里佳

【高野麻里佳 インタビュー】
私の大切にする
“人間らしさ”があるから
聴いていて温かい気持ちになれる

2月にソロアーティストデビューを飾ったばかりの高野麻里佳から、早くも2ndシングル「New story」が届いた。TVアニメ『精霊幻想記』OPテーマ曲として自身初のアニメタイアップ楽曲を歌う心境や、カップリング曲からも感じられるアーティストとしての真摯な想いを訊いた。

タイアップ楽曲を任せていただく以上
表題曲以外でも作品に寄り添いたい

アーティストデビューから3カ月ほどが経ちましたが、これまでの期間を振り返っていかがですか?

最初の頃は、みなさんが私の歌にどんな感想を抱くのかが少しだけ不安でした。最近は私のファンの方々というより、出演しているアニメ作品などから音楽活動についても知ってくださった方が増えている印象ですね。

周囲の声優さんからの反響もありましたか?

私が所属するイヤホンズの仲間たちからは、“カップリング曲も好き!”という声をもらいました。表題曲はイメージに残りやすいですが、カップリング曲にも感想をいただけるのは、やっぱりアーティスト活動をしているからこその喜びだなと。レーベルメイトであれば、『ウマ娘 プリティーダービー』で共演している和氣あず未ちゃんとMachicoちゃんから、リリース後にすぐさま“MVもキラキラしてるし、歌もすっごく可愛かったよ!”と連絡が届きました。

ちょうどイヤホンズの名前が挙がったところで、ソロ活動ならではだと感じる部分は見つかりましたか?

ユニット活動での音楽は完全に役割分担ありきだと思うんです。明るさや暗さ、楽曲の根幹を表現する人だったり、しっかりとその時々での役割があるからこそ、自分の歌唱パートに向き合えるんですよね。逆にソロ活動では私が全てを表現するので、楽曲制作もすごく難しくて。でも、きっと今までなら私が歌うことのなかったような楽曲に挑戦できるというのは、ソロ活動ならではだと思います。

ちなみに、アーティスト活動を始めてから日常で音楽を聴く機会は増えましたか?

めちゃくちゃ増えました! 改めて自分が好きな楽曲とうまく歌える楽曲って全然違うなと気づいて、もっといろいろなジャンルに触れたいなと思います。そんな時に見つけたネクライトーキーさんが今のお気に入りです。あと、CIVILIANさんも好きです。TVアニメの主題歌なども歌われているんですけど、声優が台詞を伝える時に意識するテンション感と同じように、歌声やメロディー、さらにはシャウトにも心がこもっていて、歌詞の意味をすごく実感できるんです。

とても充実した音楽ライフを満喫中のようですね。そんな高野さんがリリースする2ndシングル「New story」の表題曲は、TVアニメ『精霊幻想記』OPテーマ曲に起用されていますが、どうやら登場キャラクターたちのバックボーンがかなり重ためな作品のようで。今回のアニメ化に際して、作品に対する高野さんの印象はいかがですか?

原作小説とコミック、アニメのシナリオを読ませていただいたんですが、根幹は一緒でもそれぞれで描いている魅力が違うと感じました。今回のアニメでは原作の重厚感ある雰囲気を活かしていて、主人公の持っている重たい過去をはじめ、異世界に登場する可愛いキャラクターたちの持つ心の影などを、どのように落とし込むのかが楽しみですね。

「New story」のトラックはシンフォニックロックを基調にしたものになりましたが、初めて楽曲を聴いた際の印象を教えてください。

実際にリリースされる正式な歌詞は作家のhisakuniさんにお願いをしたものになるのですが、他の方が書かれた仮歌詞の時点でもすごく透明感があると感じていました。hisakuniさんが書き下ろした歌詞でも、その透明感は特に意識していただいていて。完成してみて、改めて大切に歌いたい楽曲だと実感しています。

高野さん自身からhisakuniさんに歌詞の調整をお願いしたりも?

いえ、私からは特にしていないですね。ただ、疑問に思ったフレーズについては質問させていただきました。その過程で大好きになったのが、《君へのコンパスは違わず/私の「前」になる/2つの孤独を繋いだストーリー》という2コーラス目のサビの部分です。地図を広げて目的地を定めた時、人って自分の横や後ろに脇目も振らず、ただ目の前だけを見ると思うんです。ところが、ここでは自分の大切な人が、例え目的地と違った場所にいたとしても、むしろそこが自分にとっての進行方向、つまり前になるっていう。歌詞の中に、私の大切にする“人間らしさ”があるから、聴いていて温かい気持ちになれるんです。

すごく感動的なメッセージですね。そんなhisakuniさんの人柄や作風について考えていることがあればうかがいたいです。

内田 彩さんの音楽作品を以前から聴いているんですけど、中でも特に大好きな楽曲を作られていたのがhisakuniさんだったんですよ。それもあって、おふたりとも大好きなんです! hisakuniさんの歌詞って男性目線でもそうですけど、女性が読んでも女の子の可愛さが引き立つものばかりで、すごく歌いたくなるんですよね。「New Story」ではそうした可愛いらしさを隠しつつも、歌詞を通して『精霊幻想記』の繊細な心情描写を彩られていたのがすごいなと感じました。

作編曲を担当されたアッシュ井上さんはいかがすか?

今回のレコーディングで初めてお会いしたのですが、すごくチャーミングな笑顔をされる方でした。私が歌のニュアンスについて質問した時も、方向性を決めつけず、楽曲の温かな表情を引き出すように一緒に悩んでくださって。これからアッシュ井上さんの楽曲ももっと聴いてみたいと思っています。

レコーディングの話で言えば、今回は歌声にすごく勇敢な表情が感じられました。デビューシングル「夢みたい、でも夢じゃない」(2021年2月発表)の収録曲とはまた違った雰囲気ですよね。

前回は“等身大の私”をイメージしたのですが、今回はシングル自体のコンセプトをガラッと変えようと思って。歌声の表情はそれに伴って自然と変化したのかもしれませんね。

なるほど。では、今回のシングルコンセプトをひと言で表すと?

これは私なりの解釈ですが、「New Story」とカップリング曲「さよなら星空」を合わせて、『精霊幻想記』をもとにプロデュースしたアニメのOP&EDテーマ曲みたいな。もちろん「さよなら星空」はEDテーマ曲ではないですよ(笑)。それでもアニメのタイアップ楽曲を任せていただく以上、表題曲以外でも作品に寄り添いたいと思っていたんです。

そう考えた理由は?

今回は私のファン以外に、『精霊幻想記』を好きな方々にも手に取っていただくと想像したからですね。作品の延長線上にある私のシングルで雰囲気が全然異なる楽曲が収録されていたら、ちょっとびっくりされてしまうかなと。なので、シングルのテーマ自体を『精霊幻想記』で統一して、私の表現できる範囲でアレンジの異なるカップリング曲を歌うことで、アニメファンの方々に対しても、私を好きになっていただけるきっかけが生まれればなと考えました。

高野さんの音楽活動を当初から追いかけていますが、さまざまなアーティストがいる中で、ひとつの作品に対して本当に真摯に向き合う方だなと改めて感じました。ここまで真剣にアニメと音楽の関係性に想いを巡らせる方もなかなかいないかと。

えぇ〜! もしかしたら、声優ならではの考え方かもしれないですね(笑)。
高野麻里佳
シングル「New story」【初回限定盤】(CD+DVD)
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OKMusic編集部

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