ことばと音楽で魅せた、SAKANAMONの
新たな一歩

より濃縮してポップに

“聴く人の生活の肴になりますように”という想いを持つバンド、SAKANAMON。とはいえ彼ら、少しばかり天邪鬼なところがあった。肴といっても万人に響く唐揚げやフライドポテトというより、一癖あるあん肝やブルーチーズ。「旨味をわかる人へ届けばいい」という姿勢があったのである。

ところが、先日リリースされた『ことばとおんがく』でガラッと化けた。彼らが以前より大事にしてきた言葉へのこだわりを削ることなく、よりキャッチーにリズムとの結びつきを強めた作品を打ち出してきたのだ。
2019年にリリースした「鬼」をきっかけにした同作は、これぞSAKANAMONの真骨頂。NHKみんなのうたへ書き下ろした「丘シカ地下イカ坂」や聞き間違いをポップに仕上げた「かっぽじれーしょん」など計8曲は、新しさを孕みながらもしっかりとロックだ。

活動が長くなれば長くなるほど、「これでいいか」「変化は生まれない」などと自他ともに諦めてしまうのが世の常というもの。そんな風潮に流されず、常にチャレンジし続けたSAKANAMONだからこそ生み出せた作品なのではないだろうか。

SAKANAMON アーティストページ

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