LONGMAN 溜め込んだ無念や鬱憤をポ
ジティブなエネルギーに変えてーー全
国ツアー東京公演をレポート

Just A Boys&Girl Season2

2021.4.10 恵比寿LIQUIDROOM
溜め込んだ無念や鬱憤をポジティブなエネルギーに転化して、全国で大放出! 4月10日(土)恵比寿LIQUIDROOMにて、LONGMANの全国ツアー『Just A Boys & Girl Season2』の東京公演が行われた。昨年2月にアルバム『Just A Boy』を発売し、新譜を携えた待望の全国ツアーをスタートしたLONGMANだったが、コロナの影響で志半ばにしてツアーが中断。その屈辱を果たすべく、いまだコロナ禍ではあるが感染対策も万全に行い、3月27日名古屋よりリベンジツアーがスタート。ツアー3本目となるこの日、ライブを待ち望むオーディエンスが期待に胸膨らませる中、賑やかに幕を開けたワンマンのステージ。会場は日常の不安や憂鬱をぶっ飛ばす、ポジティブなエネルギーに満ち溢れた。
SEと大きな手拍子に迎えられ、笑顔で元気にステージに飛び出した3人。「LONGMAN、はじまるよっ!」と勢いよく始まったワンマンは、ド頭からテンションMAX! ほりほり(Dr/Cho)の突き上げるビートとさわ(Vo/Ba)の重厚なベースに、ひらい(Gt/Vo)の切れ味鋭いエッジーなギターが炸裂。ひらいとさわの真っ直ぐな歌声が重なり、聴く者の心を撃ち抜く。そして、声を上げたりシンガロングすることは出来ないけれど、その場でステップを踏んで力強く拳を突き上げて、高ぶる感情を表すオーディエンス。規制のある中でも全力の歌と演奏を届けるメンバーと思い切り楽しむオーディエンスで、序盤から会場に強烈な熱気とピースフルな空気が満ち溢れる。不自由な中にも自由はあるのだ。
LONGMAN
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『Just A Boy』ツアーのリベンジという意味もあり、アルバム収録曲を軸にしたセットリストで構成されたこの日。「Nothing On My Back」、「Mind Of Past」といったアルバム楽曲たちは勢いや熱量に加え、溜め込んだ想いの強さが歌や演奏を通してビシバシ伝わってくる。MCでは「1年越しにやっと来ることが出来ました。ありがとうございます!」とツアーが出来ることの感謝と喜びを語り、「めいっぱい笑って帰って下さい!」と思い切り楽しんで欲しいことを改めて伝えたひらい。声が出せないならとクラップでコール&レスポンスしたり、ダイナミックなパフォーマンスで魅せたりと、趣向を凝らした演出でオーディエンスを楽しませる中、本当の自由を求めて、願うように祈るように歌った「Wish On」がギュッと胸を締め付けた。
温かく壮大な演奏に乗せた、さわの伸びやかで混じり気のない歌声が会場の雰囲気を変えた「Replay」や「自分のためだけでなく、誰かのために頑張って生きて欲しいなと思って書きました」と披露した、どっしりしたサウンドに管楽器のサウンドが映える新曲「Hello Youth」は、アプローチこそ異なれどLONGMANの最新型が見える楽曲。音楽的な広がりがライブのフックになっていたし、キラキラした楽曲に明るい未来の希望の光が射すようだった。MCでは「去年はずっと曲作ってても配信やってても、お客さんを想像するしかなかったので。こうやって顔が見える前でライブが出来るのは、本当に嬉しいです」とライブが出来る喜びを語ったひらい。耐えるしかない時期もスネたり諦めたりせず、<点と点がいつか線になるのなら>と出来ることを積み重ねてきた彼ら。「Memory」の歌詞とひらいのエモーショナルな歌声が染み入る。

LONGMAN
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ライブ終盤、「一人ひとりがライブハウスに足を運んでくれることの難しさや有り難みは感じてるんですけど、今回ばかりは痛感しています。ワンマンライブってお互いがいないと成り立たない状況でライブ出来てることを幸せだと思います」とオーディエンスへの感謝を改めて語ったひらい。「みんなと歌いたくて作った曲だけど、今日のところは心の中で自分に向けて歌って下さい」と披露した「Just A Boy」は、みんなの心の合唱を代弁するようにメンバーが声を上げる。「1919」、「WALKING」などライブ定番曲に会場中が拳を突き上げ、その場でジャンプを合わせて最高潮の盛り上がりを見せた後半戦。不安な日々を忘れるポジティブで多幸感溢れる空間に、大げさに言うとロックバンドやライブハウスの意味や意義を改めて感じたし、ひらいの放った「ライブハウスはもっともっと面白い場所になります。僕らはそれまでしぶとくライブを続けます」の言葉が力強く頼もしかった。
LONGMAN
アンコールでは「昨年じっくり時間をかけて作りました」と、5月に最新アルバム『This is Youth』をリリースすることを発表し、熱気冷めやらぬ会場に3曲を勢いよくぶっ放してフィニッシュ。まだまだ続く全国ツアー『Just A Boys & Girl Season2』、そして最新アルバムの発売、さらに行われるであろう最新アルバムを携えての全国ツアーと、お楽しみが目白押しのLONGMAN。ここからの彼らの大躍進を刮目して見よ!

文=フジジュン 
LONGMAN

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