左上から時計回りに、大桃子サンライズ、望月みゆ、甘夏ゆず、恋汐りんご、鈴姫みさこ、ななせぐみ

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【バンドじゃないもん!
MAXX NAKAYOSHI インタビュー】
“こんなに自由に生きていいんだよ”
ということを伝えたい

新曲「O」のテーマは
“ものすごく巨大な愛”

みさこさんの推し曲はどれでしょう?

みさこ
個人的に“これを語らずして”というのは「ショコラ・ラブ」です。他のアイドルさんや後輩ちゃんたちがカバーしてくださっていて、大きめのアイドルイベントに出させていただくと、バンもん!じゃないステージから聴こえてくるんですよ。独り歩きしてくれるくらいの曲になってすごく嬉しいし、ありがたいことだと思っています。歌詞を書いた時は深夜テンションもあったけど、実はテーマは重いんですよ。私は“絶望と共存する希望”が好きで、その時に読んでいた本の影響もあると思いますけど、「ショコラ・ラブ」は病を抱えている女の子が担当医に恋をする話なんです。“明日生きているか分からないけど、それでも私の想いを届けたい”という気持ちを描いた曲で、今回のベストアルバムには入っていないけど、アンサーソングも作りました。「ショコラ・ラブ」はバレンタインデーにリリースして、アンサーソングはホワイトデーの時期にリリースしたり、いろんなことが折り重なって、すごく思い入れのある曲です。

ハッピーかつアッパーな曲が詰まっていながらエモーショナルな曲も入っていることは、このアルバムの大きな魅力になっています。さらに新曲「O(オー)」が収録されていることも見逃せません。

みさこ
「O」はもともと10曲目に入っている「White Youth」みたいな曲が欲しいと話していたんです。ライヴでも盛り上がって、心に響くような曲が。だから、「White Youth」を作ってくださった奥脇達也さんに曲をお願いして、歌詞は私が書きました。歌詞のテーマは“ものすごく巨大な愛”で…私は永遠とか諸行無常ということを日々意識していて、いつか必ず終わるものの中で変わらないものはすごく輝いていると思うんですよ。一瞬しか残らないものだからこそ美しいんだと。「O」はそんな想いが詰まった曲です。人間として生きていると、どうしても愛し合えないこともあるだろうし、気持ちがなくなってしまうこともあるし、大好きな人とずっと一緒にいることは時に難しいけど、その人のことを愛し続けるのは許されないことではないと私は思ってて。勝手に思い続けている分にはいいと思うし、今世では無理でも来世だったら…みたいに、諦めないことくらいは許されていいんじゃないかなと。

「O」も代表曲のひとつとして根づいていく予感がします。話は変わりますが、バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIは、今年で9年目を迎えます。それぞれこの9年間でご自身の変わったところを話していただけますか。

大桃子
たくさんあります。もともと宇宙が好きで考え方が壮大なのはずっと変わらないけど、バンもん!に入る前は人の気持ちが分かってないところがあったと思います。バンもん!に入って、ずっと同じ6人で家族くらい時間を一緒に過ごしていると、誰かが困っている時に“この子はこういうふうに寄り添ってあげるんだ”とか“こうやって声をかけてあげるんだ”というのを見る機会があって。“私もそんなふうにしてあげたい”と、いい影響がいっぱいありました。壮大な視点で物事をとらえるだけじゃなくて、手が届くやさしさも大事にできるようになったし、嬉しかったことを忘れない人間になったし。過去の悲しいことはいい意味で忘れて更新していき、嬉しかったことは忘れないで、自分も誰かに喜んでもらえることをしてあげようと思うようになりました。私以外の5人それぞれからリスペクトできる部分を吸収して、前よりもやさしくなったと思います。
みさこ
私は“自分はアイドルをやっていていいんだ”と本当に納得して思えるようになりました。バンもん!はもともとふたりでユニットというかたちで始めて、最初の頃は“アイドル風”と名乗っていたりしたんです。私なんかがアイドルを名乗ってはいけないと思っていたから。でも、私の中のアイドルの定義は夢や希望や愛やキラキラをステージから届ける存在で、そこがちゃんとできていれば、それ以外はあまりこだわらなくていいと思っているんです。そういう考え方のもとにバンもん!の活動を重ねていって、たくさんの方が応援してくれることで“ありのままの自分でアイドルをやっていてもいいんだ”と納得できるようになりました。アイドルのエースになれるわけではないけど、自分みたいな存在でもアイドルとして夢や希望を届けることはできるという自信も、今はあります。
ゆず
ぽんは…バンもん!に入って初めて6人でステージに立ってみたら、知らない人が怖すぎたんです。人見知りがすごいことに初めて気づいて、最初のライヴはファンの人の前に出るのが恐怖で、超泣いて、みゆちぃが“大丈夫、大丈夫”といって頭を撫でてくれたりしました。マネージャーさんの膝の上で、本番ギリギリまで泣きながら揺すられていたり(笑)。でも、今は完全にそれがなくなって…メンバーに対する信頼があるからですけど、楽屋でスッポンポンになって着替えられるくらい人見知りはなくなりました(笑)。
全員
あははは。
みゆ
私はバンもん!をやることでコンプレックスが薄くなりました。前はコンプレックスがめちゃくちゃ多かったんですよ。未だに気にしているところはいっぱいあるし、本当に深いところは表に出さないようにしているけど、“まぁ、いいか”と思えるようになったというか。コンプレックスというのは人に言われて、それが気になって生じると思うんですね。私はそれを隠すようにして生きていたんです。背が高いことが気になって猫背にしたり、顔が嫌いだから前髪を伸ばして顔を隠したり。ずっとそんな感じだったけど、バンもん!に入ったらファンの方が身長が高い子が好きとか、顔が好きと肯定してくれて。だんだん“前髪を切ろうかな?”とか、背筋を伸ばしてピシッ!としていようと思うようになりました。つまり、自分は自分らしくていいんだと思えるようになったんです。それは、バンもん!のメンバーになってからなので、本当にメンバーの一員になって、ファンの方に出会えて良かったと思います。

OKMusic編集部

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