「リアル」と「アニメ」がシームレス
に繋がる“ニジガク”ワールド! 『
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイ
ドル同好会 3rd Live! School Idol
Festival ~夢の始まり~』Day2レポ
ート

9つの個性がぶつかりあって、『ラブライブ!』シリーズの中でも独自のカラーを築きあげてきた「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」。そんな彼女達がついにスクールアイドルの聖地とも言えるメットライフドームに初進出! 新型コロナ禍の逆境の中で実現できた有観客ライブ、そしてTVアニメで紡がれたSchool Idol Festivalの物語をライブで再現するという試みは、どんな「夢」と「ときめき」を描き出したのか? 5月8~9日にかけて行われたドームライブから、最終日・DAY2の模様をレポートしよう。
■アニメとリアルライブのリンクで描かれるニジガクの物語
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 3rd Live! School Idol Festival ~夢の始まり~』キービジュアル
新型コロナ禍の対策として座席数は抑えられたものの、メットライフドーム内は9つの色に輝くコンサートライト…ラブライブレードに満たされ、場内に流れるインストに合わせて揺れ続ける。開演間近には高咲 侑(矢野妃菜喜)からの諸注意アナウンスも流れ、会場と配信双方でライブへの期待はどんどん高まっていく。そしてステージの大スクリーンに映し出されたベールが開き、そこから9つの光が飛び出していよいよライブの幕が開いた。イントロダクションは恒例のメンバー紹介ビジュアルだが、今回のビジュアルには、応援出演として参加する高咲 侑の姿も。そう、今回の3rdライブはTVアニメ版のニジガクをフィーチャーしたスペシャルな構成となっているのだ。
オープニングPVが終わると、アリーナ中央のステージにはホワイト・ゴールド・ブルーを基調にしたTVアニメのオープニングと同じ衣装をまとった9人が。そして曲はもちろん主題歌の「虹色Passions!」だ。円を描くように中央ステージに広がった9人は、ドームとネットの向こうから声なき声援を送ってくれるファンに応えながら熱のこもったパフォーマンスを繰り広げる。そして手を振りながらランウェイを走ってメインステージに広がり、すべてのファンに届くような熱唱でこれから繰り広げられる「夢の始まり」へと繋がる口火を切って見せた。
万雷の拍手とラブライブレードを振って盛り上がる気持ちを送るファンに、歌い終えた9人も「ありがとー!」と応える。さらに「みんな可愛くてときめいちゃうー!」とステージ上に高咲 侑/矢野妃菜喜が登場。ツインテールの先を緑のグラデーションに染め、制服の上からニジガクジャージを肩掛けで羽織り、手にはラブライブレードと劇中そのものの完全装備で、メンバーと元気なハグを交わして盛り上がったり、この後のメンバーのコスチューム披露ではラブライブレードを振って盛り上がるなど、侑そのものなリアクションで会場を沸かせた。そして10人が揃ったところで「虹ヶ咲、初ドーム!」とゲキを飛ばして客席も大いに盛り上がり、矢野の先導で配信を観てくれているファンへの感謝の挨拶も。
そしてライブ恒例の自己紹介+コール&レスポンスのコーナーでは、優木せつ菜/楠木ともりの「せつ菜スカーレットビーム!」のかけ声と動きに合わせたウェーブや、朝香果林/久保田未夢のハグは誰かを選ぶのではなく「全員と」で締めるレアなバージョンが。そして近江彼方/鬼頭明里は「遙ちゃん観ててねー!」とアニメにも登場した妹でスクールアイドルの近江遥の名前を呼んでファンを喜ばせる一幕も。
MCパートの盛り上がりを受けて、いよいよライブが本格スタート。そしてスクリーンに映し出されたのはアニメ第1話「はじまりのトキメキ」。放課後にお台場をぶらつきながら、いつもと代わらない日常を過ごす歩夢と侑。そんな二人がダイバーシティ東京プラザでせつ菜のライブと出会い、スクールアイドルの存在を知る運命のシーンだ。大階段の上に何かを決意したような表情で目を閉じるせつ菜とオーバーラップするように、ステージの大階段の上に同じ衣装をまとった楠木ともりが現れる。そしてアニメとリアル、二人のせつ菜がシンクロして「CHASE!」がスタート。冒頭の語りかけるようなアカペラから、叩きつけるようなロックボーカルへと変わっていき、吹き上がる炎の演出がアニメでライブを観ていた歩夢と侑の視点を追体験させる……そう、今回のライブはTVアニメで同好会と侑、そしてファンが観てきたスクールアイドルのいる風景をリアルで感じさせるというコンセプトなのだ。
せつ菜/楠木ともりの炎のように熱いライブが終わり、スクリーンには彼女のライブに心奪われて「スクールアイドル」に夢中になれる何かを感じた侑と歩夢の姿が。そして一緒に夢を見るためにスクールアイドルになる決意をした歩夢の、侑のための初ライブのシーンと重なるように、ステージにはアニメと同じピンクのドレスをまとった上原歩夢/大西亜玖璃が。アニメの歩夢と息を合わせるように深呼吸をして、あの時歩夢が抱いた「好き」の気持ちを乗せるような「Dream with You」を侑だけじゃないすべてのファンに向けて贈った。
「歩夢先輩? 世界で一番可愛いのはかすみんですからね!」
そんなセリフをひっさげて、歌い終えた歩夢/大西亜玖璃と入れ替わるように登場したのは中須かすみ/相良茉優。ここからはアニメの放映順に合わせて、劇中PVと同じ衣装をまとったメンバーが登場してソロナンバーを披露していった。かすみの「Poppin' Up!」では曲中の「Selfieしちゃおう!」に合わせて相良自らカメラで自撮りアングルを決めた映像をスクリーンと配信に流し、新たな衣装をまとって再び登場の優木せつ菜/楠木ともりは「DIVE!」でアニメ第3話「大好きを叫ぶ」での復活ライブを再現。メインステージからランウェイ、そして中央ステージに移動しながら熱い歌唱を繰り広げてあの時のせつ菜の気持ちを表現して見せた。
続く宮下 愛/村上奈津実の「サイコーハート」は何と16名のダンサーと共に激しくハイテンションなダンスステージに。アニメ同様に終始笑顔を絶やさず「みんなー! 手拍子ー!」とファンと一緒のクラップを決めるなど明るく元気な愛さんワールドを繰り広げた。
7曲目はエマ・ヴェルデ/指出毬亜の「La Bella Patria」。みんなの心をぽかぽかにしたいと思い、アニメでは果林の心を解き放つために唄われたこの曲を、中央ステージを軽やかなステップで周りながらファンを包み込むように唄い上げた。そして次の天王寺璃奈/田中ちえ美の「ツナガルコネクト」は、最初は固い無表情でステージに登場したが、曲が進むにつれてだんだんと表情が柔らかく笑顔になっていき、アニメでの璃奈ちゃんボードと同じようにファンと気持ちを繋げていった。
9曲目は近江彼方/鬼頭明里の「Butterfly」。アニメではスクールアイドルをやっている妹・遙との思いのすれ違いを解決するために、大切に思っていることを伝えるべく唄った優しさあふれるポップなナンバー。大量のシャボン玉を飛ばす演出で優しくファンタスティックな雰囲気を作りだし、曲の前に妹に向けた「フフッ」という微笑みをライブでも再現するなど、ここでもファンにはたまらない演出が盛り込まれた。
『雷鳴が胸に鳴り響いて閉じ込めていた感情が溢れ出していく…もう見失ったりしない、私だけの想いを!』
そんなセリフと共に始まった10曲目は桜坂しずく/前田佳織里の「Solitude Rain」。嫌われるのが怖くて、理想の自分を演じることで自分自身を見失っていたしずくが、かすみにまっすぐな想いを受けて止めて立ち直る印象深いエピソードで唄われたこのナンバー。ライブでは劇中に登場した「白と黒のしずく」に扮したダンサーと共に、ツートーンのドレスをまとった前田が感情を溢れ出させるようなボーカルでファンを引きつけていった。
そしてソロステージのラストを飾るのは朝香果林/久保田未夢の「VIVID WORLD」。同好会メンバーの応援を背に挑んだフェスのシーンを再現するかのような、スモークとブルーのライティング&レーザーが飛び交うステージで、クールでかつパワフルなパフォーマンスが繰り広げられ、全員によるソロステージのトリを見事に締めくくった。
■ライブの中で培われていく歩夢と侑、そして同好会の絆
スクリーンには再びTVアニメからの映像が流れはじめる。シリーズ後半の核となった「School Idol Festival」を巡る様々な物語……中でも侑に自分だけを見ていてほしいという不安な気持ちを爆発させてしまう歩夢のエピソードでは、会場でも配信でも誰もが固唾を呑んで見入ってしまっていた。そして二人が改めてスクールアイドルへの夢を確かめ合い、歩夢のために作られたステージで侑が「変わらぬ思い」の花言葉を持つガーベラを渡す。それを歩夢が髪に挿すシーンとオーバーラップするように、スクリーン前のステージには新たな衣装とガーベラの髪飾りを身につけた大西の姿が。そして始まった「Awakening Promise」は、スクールアイドルになって二人が歩んできた思い出と道程、そしてこれからも一緒に夢を見ていこうという変わらぬ絆を唄ったナンバー。大西も新しい旅立ちへの決意を込めた歩夢の気持ちを、ラストの笑顔などのパフォーマンスに盛り込んで、強くなれた彼女の姿を見事に見せてくれた。
そしてスクリーンでは、同好会での日々を通して「音楽」という新たな夢に挑む決心をした侑、そしてみんなで一所懸命に作り上げた「School Idol Festival」を巡るドラマが紡がれていく。そしてアクシデントを乗り越えて辿り着いたラストステージへ……。
「最後のステージに集まっていただいたみなさん、そしてモニター越しに見てくれている皆さん、今日は私達と一緒に楽しんでくれて本当にありがとうございます!」
これを初めとする劇中のメンバーの挨拶が図らずも、メットライフドームと配信でライブにやってきてくれたファンへのメッセージにオーバーラップしていく。
「これからもつまずきそうになることはあると思うけど、あなたが私を支えてくれたように、あなたには私がいる!」
「この想いはひとつ! だから全員で唄います! あなたのための歌を!」
アニメからリアルへ…ステージ上に揃ったメンバーから贈られる気持ちのこもったメッセージ。そしてスポットライトに照らし出されたグランドピアノの前に座ったのは、高咲 侑/矢野妃菜喜。今回のために初めてピアノを練習し、後のMCで一瞬弾き始めがわからなくなったという矢野だったが、上原からの「がんばれ…」という静かな囁きに背中を押されるようにイントロの独奏を見事に弾ききり、ドームが万雷の拍手で包まれた。そして始まったナンバーは「夢がここからはじまるよ」。同好会と侑、そしてドームと配信に集まったファンの夢を応援する希望の歌を、情感たっぷりに唄うメンバーにファンは極彩色のラブライブレードを振って声なき声援を送る。そしてカメラがその中で涙ぐみながらラブライブレードを振る矢野の姿も捉える。彼女の後ろ姿を捉えながらステージを映した輝く風景は、まさに同好会のステージを応援する劇中の侑そのものだった。
いつまでも鳴り止まないような拍手の後、新たな夢へと踏み出す侑の姿と次のライブへと走り出す同好会の面々を描いたアニメを経て、このパートのラストナンバーとなる「NEO SKY, NEO MAP!」が始まった。エンディングアニメと同じように、それぞれのイメージカラーの傘を持った9人がマーチのメロディに乗ってカラフルで元気なパフォーマンスを繰り広げる。そして新たな夢へと走って行く希望の歌を高らかに歌い上げて、ライブ前半戦は大団円を迎えた。
■後半戦もまさに「フェスティバル(お祭り)」のような全力パフォーマンス! そして嬉しい重大発表も!
TVアニメの世界をライブで表現しきった9人がステージに揃い、熱い拍手に包まれながらのMCタイムがスタート。
メンバーも確かな手応えがあったのか、ライブへの手応えやドームという夢を叶えられたことへの感動、そして昨今の状況下でライブができたことへの奇跡とファンへの感謝などテンションの高いコメントが続く。そして大西からはこれから叶えたいニジガクの夢として「みんなの声援も聴ける状況になったメットライフドームを満員にしたい!」「東京ドームにもいきたい!」「紅白歌合戦にだって出たい!」「虹ヶ咲にしかできないようなこともしたい!」のシュプレヒコールも飛び出した。
メンバーのMCが終わったところでステージに高咲 侑/矢野妃菜喜が登場。初めてのピアノを二日間見事にやり遂げたこともあって、メンバー全員からの祝福のハグが。そして客席側から応援してメンバーとファンの作り上げる景色がとても綺麗で素敵だったことや、今回ライブの緊張感を味わって「気持ちがわかったからこそ、やっと虹ヶ咲の一員になれて侑ちゃんとしてみんなと寄り添えた」と語ると「出会った瞬間からずっと一員だよ!」と再び熱いハグに包まれた。そして「一緒にもっともっと盛り上げていきましょー!」のゲキと共に再び応援側に戻る矢野にメンバーから「大好き!」のエールがひとしきり飛んでから、ライブはハイテンションな後半戦へ。
「今日もみんなのところへ行っちゃうよー! 愛さんと一緒に踊ってねー!」
そんな村上のコールと共に、メンバーはそれぞれ三台のゴンドラに乗って、「Sweet Eyes」「全速ドリーマー」を連続で披露。一曲目は陽気なダンスを交え、二曲目ではそれぞれがラブライブレードを振りながら熱唱。そしてステージに戻るとラストナンバーの「未来ハーモニー」へ。不安もあるけど、みんなで虹の向こうに待ってる未来へ駆けていこうという、今だからこそファンと共に唄いたいナンバーを見事なハーモニーを奏でながら唄いきり「ありがとー! みんな大好きだよー!」というエールと共にライブは一旦幕を閉じた。
まだまだニジガクとの時間を過ごしたいファンから、手拍子とツイートによるアンコールが響き渡る…そしてしばらく経つと、ライブ恒例の幕間アニメがスタート。大きなライブに向けて準備を重ねるメンバーに、侑がインタビュー動画を撮るというスタイルでこれからの夢や目標を語っていく。そして新たなニジガクの物語への期待が高まりと侑からの「私と同じスクールアイドルが大好きでたまらないあなたも、ときめいていこう、一緒に!」のメッセージと共にアンコールがスタート。
ステージにはそれぞれにカスタマイズしたライブTシャツをまとった9人が勢ぞろいし、ニジガクの原点でもあるデビューシングル「TOKIMEKI Runners」でアンコールステージがスタート。さらにニジガクライブの大定番の曲に続いて「ソロ曲いっちゃうよー! まだまだ盛り上がれるよねー!?」という村上のエールと共に2ndアルバム収録のソロナンバーメドレーへとノンストップで突入。ゴンドラとステージを縦横無尽に使いながら繰り広げられるボリューム満点のアンコール構成に会場が再び熱く盛り上がっていった。
会場に響き渡る大きな拍手にメンバーが応えるなか、ニジガク関係の様々なお知らせが。TVアニメの公式ムックや『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』関連の告知に続いて、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の4thライブ開催決定の知らせに会場が湧き上がる。
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』TVアニメ2期ティザービジュアル
そして最後に待っていたのはTVアニメ2期の2022年放映決定の発表! 大西が前のMCで語った夢の中に新作アニメが無かったのは、これがあったからだったのだ。TVアニメ2期の正式発表にステージ上ではメンバー9人と矢野が抱き合って喜びをわかちあい、その嬉しさに包まれながらいよいよライブもフィナーレへ。
ステージから再びゴンドラに乗り込んで送るナンバーは「Love U my friends」。ゴンドラでファンの間近に行きながら「出会えた奇跡」を唄う歌で、共にこの日この時を迎えられた喜びをわかちあった。そして「次が本当に最後の曲だよー!」のコールと共に、二度目の「NEO SKY, NEO MAP!」に。ゴンドラに積み込んであった傘を手にステージへと戻る9人に、さらに侑のイメージカラーのブラックの傘を携えた矢野も加わって、アニメエンディングの絵を再現する予想外のサプライズとなった。
「みなさん本当に今日はありがとうございました! これからも夢をかなえていこうね!」
ステージを左右に移動し、勢いよく揺れる9色の輝きに埋めつくされた客席に笑顔で応えながらお礼を告げるメンバー達。そして最後はステージの最上段に並んで「本当にありがとうこざいましたー!」「また会おうねー!」と再会のメッセージを送りながら引き上げていく面々。そして最後に残った歩夢/大西亜玖璃と侑/矢野妃菜喜が、客席に深々と一礼。TVアニメの物語の柱となった二人が最後を締めくくって、二日間の3rdライブは大団円で幕を閉じた。
ライブを重ねるごとに、ソロとしてもグループとしてもクオリティが磨き上げられていく虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会。来たる4thライブ、そしてメンバーと侑の新たな物語が描かれるTVアニメ2期ではメンバーがどんな進化を見せてくれるのかが今から楽しみになる二日間となった。
有観客で実施されたライブだが、オンラインでも同時配信された。アーカイブは5月16日までDAY1/2共に視聴可能だ。ファン必見のライブをぜひ視聴してほしい。
取材・文:斉藤直樹

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