アルゴナビスはどんな状況でも輝きを
放ち続ける―― SHiNNOSUKEと共に彩
ったアコースティックライブ『Sprin
g Session』レポート

『アルゴナビス Acoustic Tour 2021 -Spring Session-』

2021.4.25@彩の国さいたま芸術劇場小ホール
伊藤昌弘(七星蓮役)と日向大輔(五稜結人役)の2人とゲストで繰り広げられるアコースティックライブ「アルゴナビス Acoustic Tour 2021 -Spring Session-」。これまで静岡、大阪、京都、愛知、神奈川を経て、埼玉、そして東京でツアーは終了する。今回は埼玉、彩の国さいたま芸術劇場小ホール。舞台を半円の客席が囲み、まさに手が届くほど近い距離で彼らの楽曲を楽しめる貴重なステージとなった。本ライブは昼と夜に開催され、ゲストとしてSHiNNOSUKE(ROOKiEZ is PUNK’ D/S.T.U.W)が登場し、会場は大いに盛り上がった。今回のレポートでは昼公演の様子をお届けする。

撮影:福岡諒祠

伊藤と日向がステージ上に登場すると客席から拍手が鳴り響く。そんな暖かい空気の中「AsIs あるがままで」からライブがスタートした。柔らかなメロディーが会場の雰囲気に呼応するように鳴り響く。客席ではArgonavisのイメージカラーである青色のペンライトがキラキラと輝いた。そんな会場の様子を「いい景色だ!」と伊藤が目を輝かせながらステージを見回すと日向も「いい景色だ!」と真似して見回す姿が微笑ましい。

​撮影:福岡諒祠
撮影:福岡諒祠
そんな和やかな雰囲気の中「流星雨」、「Starry Line」と楽曲が続く。日向がギターの音色を重ねて音を作り上げて、そこに伊藤の清らかな歌声が合わさって楽曲が完成していく様に思わず聞き惚れてしまった。

撮影:福岡諒祠
MCでは実はこれまでのアコースティックライブでは大半の天気が雨だったことを明かし、「北岡P(プロデューサー)かこの2人が雨男なのかも?」と笑いを交えながら語り、改めて今日の快晴を喜んでいた。
撮影:福岡諒祠
そんな天気トークで盛り上がっている中、突如伊藤が「今日朝ごはん何食べた?」といきなり話題を変えると、日向が「ツナマヨとからあげクン……」と戸惑いながら答える一幕も。さらに伊藤が宮崎出身だという日向にチキン南蛮を食べさせてもらったことを思い出し、初めてチキン南蛮にチャレンジしたことを明かすと、そこからなぜか料理トークへと発展。「そんなことはどうでもいいんです!」と日向が料理トークの流れを断ち切り、今回のライブのゲストSHiNNOSUKEを呼びこむ。
ギターケース片手に颯爽と現れたSHiNNOSUKEの姿に思わず「かっこいい~!」と2人。SHiNNOSUKEは青いペンライトが輝く客席を見回して「素敵なステージ」と思わずポツリ。伊藤も「みなさんのペンライトが星のように見えますよね」と語った。
撮影:福岡諒祠
撮影:福岡諒祠
そんな緩やかなトークで始まったコラボステージは、SHiNNOSUKEがArgonavisへ提供した楽曲「AGAIN」からスタート。オレンジ色のライトに照らされながら伊藤とSHiNNOSUKEの2人がハーモニーを奏でる。SHiNNOSUKEの力強い歌声が重なり、いつもの楽曲とはまた違う側面を見せてくれた。
撮影:福岡諒祠
曲が終わると伊藤は興奮気味に「嬉しかった!」と喜びを伝えると、SHiNNOSUKEも「俺も!」と返す。さらに伊藤は「なるほど、こう歌えばよかったのか! もう1回レコーディングやらせてもらいたい!」とSHiNNOSUKEの歌声を絶賛。

「バンドと提供だと作り方とか頭の使い方って違うんですか?」と伊藤がSHiNNOSUKEに質問すると「結構、原作を読みこんで自分の中で共感できる部分を見つけていくんです。だから曲はバンドの作り方と結構一緒です。実はこう見えても向き合うタイプなんです」と真面目に答えつつも笑いを誘った。歌詞にも共感するという伊藤。「一筋縄には行かない、挫折とか悪いタイミングが重なったりするという自分も共感できるところがたくさんあるのがこの曲の好きなポイント」と楽曲に対する愛を語った。
撮影:福岡諒祠
2曲目はROOKiEZ is PUNK'Dの「リクライム」。いつものロックな雰囲気は残しながらもアコースティックギターの音と伊藤のキラキラとした歌声が加わることによりエモーショナルな音に仕上がった。終わった瞬間に思わず「最高ス…!」と感嘆を漏らしたSHiNNOSUKE。「音楽をやっていると演奏すると距離が縮まる。2人のことは本物の人たちと思っています」と伊藤と日向に思いを伝えた。そんな息がぴったりの3人だが、実は実際に会うのはまだ3度目だという。音楽が人の心や距離感を縮めてくれた瞬間を垣間見たように思う。
撮影:福岡諒祠
そして最後は「SHiNNOSUKEさんといえばもうひとつありますよね!」と伊藤が客席に呼びかけるとペンライトが青色から赤色に変化していく。SHiNNOSUKEが作詞・作曲したGYROAXIAの「IGNITTION」を伊藤と日向でギターを弾き、SHiNNOSUKEがソロで歌い上げコラボステージを締めくくった。「想像以上に楽しかった」とステージを去ったSHiNNOSUKEの姿に「ハケる時までかっこよかった!」と興奮する2人。「かっこいいという文字が見えるくらいの風が吹いていたね!」と独特な表現で感動を表した。
撮影:福岡諒祠
撮影:福岡諒祠
撮影:福岡諒祠
その後は、伊藤が石亀ザクサ役で出演しているTVアニメ『カードファイト!! ヴァンガード overDress』のED主題歌「Y」を披露。これまでのツアーでも皆で一緒に盛り上げてきた「Yポーズ」を2人がレクチャーする。<I don’ t know why>のタイミングで手を大きく上げてYのポーズをして欲しいと伝える。「なかなかない動きですよ」と、伊藤が笑いを誘いながら歌い始める。先ほどのレクチャーの甲斐もあり、手拍子が鳴り響き、Yポーズで盛り上がる会場。その勢いを引き継いだまま、アンセムである「ゴールライン」、飛び跳ねるような音が賑やかな「What-if Wonderland!!」と楽しい楽曲が続く。会場内では声が出せないのだが、観客の心が昂っている様子が伝わってくる。生のステージの一体感は本当に特別で大切なものだと毎回ライブに行くたびに感じる。
(レポート・文:平沢花彩 撮影:福岡諒祠)
撮影:福岡諒祠
「大変な状況の中で来てくれるのは本当にありがたいです。みなさんが聞いてくださって音楽は成立すると毎回感じます。弾けるような声を出すのが難しい中、拍手・手拍子で盛り上げてくれてありがとうございます」と伊藤が今の胸の内を伝える。「表現は陸上の記録のように出てこないけど、僕らの音楽で元気になってほしい」とツアーでいつも最後に歌っているという楽曲「リスタート」で締め括った。
撮影:福岡諒祠
今はあらゆる意味でライブを実施するのが難しい時期。しかし、ライブが開催でき、実際に会い、歌声を楽しめるということは、観ているこちらも勇気がもらえる。実際に会い、足を運んでステージを観に行くことが貴重となってきた今日。希望という輝きを放ったステージとなった。
(レポート・文:波多野花彩 撮影:福岡諒祠)

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