石原夏織

石原夏織

【石原夏織 インタビュー】
自分自身が変わったきっかけとかが
浮かび上がってくる

2月にパシフィコ横浜 国立大ホールでの2ndライヴ『MAKE SMILE』を成功させた石原夏織が6thシングル「Plastic Smile」をリリース! 自身も声優として出演するTVアニメ『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』のED主題歌であり、切なさを残しつつも前向きな気持ちにさせてくれる春らしいさわやかな一曲となっている。

切なさや悩みも見え隠れしていて、
聴いた瞬間にトキメキました

2021年は声優活動はもちろん、2月のライヴや楽曲も制作されて、年明けからかなり濃密な幕開けですね。

時が過ぎるのが早いと感じるくらい充実していて、本当に濃い幕開けでした。2月のライヴの前は“ライヴ脳”みたいになって、頭がいっぱいになっていましたね。昨年は片手で数えられるぐらいしか人前に立つことがなかったから、実際にファンのみなさんを前にして、“ライヴってこういうものだったな”と感じることができました。私はMCをファンのみなさんに手助けしていただきながら進行していくタイプだったので、それができないことに戸惑いもありましたけど、そういう部分も受け入れてくださったのが嬉しかったです。私も自分を曝け出そうと思ってやっていたら、今までのライヴの感覚を思い出して、とても楽しく歌うことができました。

そのライヴの模様は7月に映像作品化されるということで楽しみですが、4月には待望の6thシングル「Plastic Smile」がリリースされますね。この曲はご自身も声優として出演されているTVアニメ『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』のED主題歌ですが、そのお話を聞いた時のお気持ちは?

すごく嬉しかったです。アニメの原作を読んだ時に、人のやさしさを感じられるような人間味のある作品だったので、“今までと違ったタイプの曲が作れそうだな。どんな楽曲を作れるんだろう?”とワクワクしました。楽曲の雰囲気とかも話し合って作ったので、思い出深い曲になりました。

すごくさわやかな楽曲で、4月から始まるアニメのテーマ曲としてもぴったりですね。

今回はエンディングだけどリズミカルで、明るさの中にも切なさがあるような楽曲がいいなと思っていたんです。この曲を聴いた時に、さわやかで明るいけど、どこか切なさや悩みも見え隠れしていて、リズムとともにちゃんと胸に刻まれる楽曲だなと思って、聴いた瞬間にトキメキました(笑)。

歌詞でこだわった部分は?

アニメの登場人物の心情に寄り添いつつ、いろいろな人が共感できるような歌詞にしていただきました。この歌詞をもらった時、電車の中でチェックしていたんですが、自分自身が変わったきっかけとかが浮かび上がってくるような歌詞だったので、思わず電車の中で泣きそうになりました。作品にもリンクしていますけど、聴いてくれた方それぞれの思い出も鮮明に浮かび上がるような歌詞になっていると思います。

お気に入りのフレーズは?

全部好きなんですけど、私が初めて読んでハッとしたのは2番の《いつからだろう 一歩引くクセ/身に付けて 慣れてしまってた》というところで。何だか自分のことを言われてるような気がしたんです。小さい頃は自分の思ったことを言ったり、やったりしていたと思うんですけど、いつぐらいからか“これは言わないほうがいいんじゃないかな?”と思うようになって。そのうちに、本当に思っていることがあっても場を考えて一歩引いてしまって、後悔することもあったんです。でも、そんなふうに自分が抱えていた気持ちが歌詞として出てくるということは、多くの方が経験していることなんじゃないかと…私だけじゃなく、みなさんもこういう経験をしているのかもしれないと思ったら、過去の自分を肯定してもらえた気がしました。ポジティブに変わっていく様子が感じられるサビのフレーズも大好きですね。今までの楽曲でも自分の実体験かと思うようなことはあったんですけど、自己肯定感が低いところから変わっていく感じの歌詞は新しいというか。私の楽曲はもう少しポジティブになっている視点からの歌詞が多かったんですが、この曲は現在進行形でポジティブになっていく感じがすごく面白いと思いました。

そんなどんどんポジティブになっていく感じはMVでも表れていたと思います。

そうですね。この曲にはドラマ仕立てのMVが合いそうだと思って、自分から提案したんです。でも、声で演技をすることはあっても自分の身体を使って演技をすることがほとんどなかったので、果たしてできるのかと緊張していました。いいきっかけだと思って前向きにトライして、一番最初に撮影したのが、私がネガティブになっている会社でのシーンだったんです。ここで“違う”って言われたら、この先どうなっちゃうんだろうかと不安になっていたんですけど、“できてるよ”ってスタッフさんに言っていただけたので、その後はノリノリで演技することができました(笑)。2日間で撮影したんですが、1日目の最後に泣くシーンがあって。ポジティブで元気なシーンも撮っていたんですが、頭の片隅には“このあと、泣かなきゃいけないんだよな”っていうのがチラついていて、わりとフワフワした状態でいましたね(笑)。2日目はそのシーンも終わっていたので、心おきなく演技ができましたけど。

撮影前の演技の練習はされました?

ドラマを観たりして、頭の中でイメージトレーニングをしていました。表情も重要だと思ったので、洗面所やお風呂場でひとりで顔を作ってみたりしてみましたね。恥ずかしくて外では絶対できないですけど(笑)。

青空の下で歌っているシーンも観ていて清々しいです。

雲ひとつない快晴だったので本当に良かったです!
石原夏織
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シングル「Plastic Smile」【初回限定盤】(CD+DVD)
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OKMusic編集部

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