柚希礼音が空を舞う!? 『氷艶2019』
メンバーが再集結した『LUXE』上演へ
〜稽古場レポート&ミニインタビュー

氷上のレビュー仕立ての新作ショー『LUXE(リュクス)』が2021年5月15日(土)から横浜アリーナで上演される。話題を呼んだアイスショー『氷艶2019』のメンバーが再集結し、髙橋大輔、荒川静香ほか、柚希礼音らが出演する。
LUXEとはフランス語で、優雅、豪華、贅を凝らしたことを意味する。そこにはただ高価さだけではなく、自身の価値観で本質を見極めたものこそが真の贅沢という考え方が含まれる。生のエンターテイメントを通じて「LUXEな時間」を堪能して欲しい。そんな思いから、本作のタイトルとコンセプトが決定したという。
どんな舞台になるのか。演出の検証のために神奈川県のとある倉庫を訪れた柚希礼音に密着取材した。
真剣な眼差しでアシスタントの動きを観察する柚希礼音
『LUXE』で柚希は空を舞うことになっている。その演出は、ワイヤーを使ったフライングか特殊な布を操るエアリアルか。それを決めるため、実際に空中でパフォーマンスに挑戦することになったのだ。フライングは、過去の公演で「ほんの少しだけ」やったことがあるそうだが、本格的なものは初めてだという。

安全なフライングをするためにしっかりと装具をつける
安全のための装具をしっかりと身につけてから、いざ振付へ。空中をウォーキングしているような動きから、バレエのターンのような動きまで、全体的に優雅な印象の振付だ。振付師の指導を仰ぎながら、すぐに振付を覚えていた。
「うーん、体が斜めになっちゃうなぁ」
端から見ている分には何ら問題がなかったが、柚希としては納得がいかない様子だ。

アシスタントの動きをしっかりと見る柚希礼音(後ろ姿)
一度装具を外して、撮影した動画をみたり、アシスタントの動きを観察したりして、研究を重ねる。すると、アシスタントがくるっと1回転をした様子を見て、「え、すごい! 海の中みたい! 私も回りたい! せっかくなら!」と興奮する柚希。
再び装具をつけて、前回りと後ろ回りにトライする。
フライングに挑戦する柚希礼音
くるくると回る練習をする柚希礼音
フライングに挑戦する柚希礼音
全身を使って、くるっと1回転に成功。不思議な感覚のようで「うわー! 楽しい! テンション上がる!」と満面の笑み。1回転では飽き足らず、2回、3回と回って、感覚を楽しんでいた。
エアリアルに挑戦する柚希礼音
続いては、この日前の週に続き2回目の挑戦となるエアリアル。布を使ったパフォーマンスを空中で行うのだが、布の扱い方を覚えるだけでなく、全身をくまなく使うので、なかなかに難しそう。それでも柚希は臆することなく、柔軟性と筋力を活かして、一つひとつの技や振付を会得していた。
エアリアルに挑戦する柚希礼音
実際のパフォーマンスはもっと高い場所で行われるという。「衣装着たらどう見えるかな?」と話していた柚希。稽古の時から常に本番を意識して取り組む姿が、さすがのプロだなと感心した。そして検証の結果、空中の舞は柚希のダイナミックな動きをより華やかにショーアップすることができるエアリアルで披露することが決定した。
稽古終わりに柚希本人に話を聞くことができた。
ーー初めてと仰いますが、すごく上手ですね。楽しめていますか?
 
楽しくやっていますよ。
 
ーー不安や緊張よりは楽しさの方が大きいですか?
このお話を聞いた時から、習い事として行きたかったぐらい、興味深かったやつだ〜! と思って。シルク・ドゥ・ソレイユとかを見て、素敵だなぁと思っていたので。でも、フライングは安全が確保されないと怖いので、その点を心配していたんですけど、「絶対に大丈夫です」というスタッフさんを信頼して、挑戦しています。
先週初めて、エアリアルに挑戦したんですけど「こんなに難しかったんだ、やっぱり見た目と違う。あんなに心地よさそうなのに、こんなに体が痛いなんて。これから先どうしよう……」とちょっと思いました(笑)。
ーー柚希さんは普段から相当鍛えていらっしゃるのに、やはり使う筋肉が違いますか?
全然違います! ジムで筋トレはしているのに……。あの滑らかな動きの中でも、いろいろ使うんでしょうね。自分の重さを支えるために、腕も手も指まで全部痛くなって。頑張らないといけないなと思います。
稽古2日目にして美しいフライングを見せる柚希礼音
ーー今回は、ほぼ上空にいる、と。
はい、ほぼ上です。それでもこうやって出させてくださることに感謝ですし、素晴らしいものにしたいなと思います。
ーー『氷艶2019』のメンバーはアットホームな温かいカンパニーというイメージがあります。そのメンバーとまた改めて作品を作ることに関してはどんなお気持ちですか?
(『氷艶2019』のときに)合宿があったからか、すごい団結力なんです。私は前回、3週間みっちりいられなかったんですが、もう朝から晩まで一緒だったんです。それに、みんなそれぞれ、得意なことはすごく得意なのに、不得意なことがあって。役者さんはスケートが苦手だし、スケートが上手い方々は芝居はどうしたらいいのというのを教え合う関係性が温かくて、互いをリスペクトしあって、素敵な空間でした。
今でも何かある度に、グループLINEが盛り上がる(笑)。なんてかわいいメンバーなんだと思います。
ーー素敵ですね。このメンバーで再集結できるのはうれしいですね。
はい。「次もあったらやりたい」と言っていたけど、本当に呼んでいただけると思わなかったですし、出演メンバーを見たら、前回のメンバーがほぼ全員いる。本当に嬉しいことです。
前回は、氷の上で着物を着ました。荒川静香さんを初めとする一流スケーターが滑るだけで、「こんな総合芸術ある?」って思ったことを覚えています。衣装もプロジェクションマッピングもスケートもすごかった。スケートを見るだけでも最高に好きなのに、こんなに素晴らしいことになるんだなと思いました。今回もとても楽しみです。
ーー1場面だけ黒燕尾服で登場するとうかがいました。宝塚歌劇団退団以来、久々ですね。
2幕の頭で、黒燕尾をやらせていただくことになりました。宝塚を退団して黒燕尾をやるって、ハードルが高すぎて。何度もできないかもしれないと悩みました。
柚希礼音
ーーファンとしてはとても嬉しいですけれども。
宝塚の黒燕尾は、周りが全員宝塚で、大階段の前とかでやります。全てマジックにしてくれるものがある。でも、退団して5年ちょっとの私が、男性を引き連れてやる。この神聖な黒燕尾を汚してもいけないし、だけど、この舞台へのリスペクトもあるということを肝に銘じながら、みんなでやり遂げたいとは思います。
 
演出の原田さん(※宝塚歌劇団の原田諒)に圧をかけまくってはいます(笑)。きっと宝塚を観てくださっている方も来てくださるので、今回も素敵だなと思ってもらえるように。
 
ーー演出の原田さんとはもうお話しされたんですね。
はい。原田さんには「黒燕尾は本当に心してやらないといけないことですからね」と言っています(笑)。そんなこと百も承知でしょうが、それ以上に圧をかけています(笑)。おかげで、衣装もこだわって、周りには素晴らしい男性の方々を集めてくださいました。
また原田さんと久しぶりにできるのもうれしいです。私は作品ではあまりご一緒したことがないんですよ。(宝塚在団中は)助手のお立場だったので。でもこうして、立派になった原田先生とまたご一緒できるのが楽しみです。
 
ーー最後にお客様に一言メッセージをお願いします!
前回は何も分からない手探り状態でした。荒川静香さんも(髙橋)大輔くんも、みんな素晴らしくて、大感動しましたが、またご一緒できるのも嬉しいです。前回は男として育てられた女性という役柄で、宝塚を退団してからあのような役をさせていただくのも珍しくて、とても新鮮だったし、宝物です。
今回はショーで、黒燕尾をさせていただいたり、一幕では女神として登場したりするので、それも今の自分でしかできないものかなと思います。出番はそこまで多くないかもしれませんが、その分この作品でしか挑戦出来ないことをお見せできればと思っておりますので、ぜひ楽しみにしていてください!
柚希礼音
取材・文・撮影=五月女菜穂

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