小倉 唯

小倉 唯

【小倉 唯 インタビュー】
自分の声も
楽器として寄り添いたい

カップリングのキュートでポップな楽曲「pyu♥a purely」は小倉さんの作詞ですが、この歌詞を書きたいと思われたのはどういうきっかけだったのでしょうか?

今回は楽曲が先に決まっていたんです。それで、歌詞をどうしようかと思った時に、せっかくなら自分で書いてみようかなと。だから、もともと“こういうコンセプトで書こう”と明確に決まっていたわけではないのですが、自分なりに“こういう時期だからこそファンの方へ想いを届けたい”というメッセージを示しました。イメージとしては温かい楽曲になればいいなと。今はコロナ禍で大変な状況が続いてるので、みなさんをそっと温かく包み込むようなやさしい楽曲にしたい想いで歌詞を書いていきました。ファンの方へ向けた想いもありつつ、なかなか思うようにいかない日々があったとしても、心と心、見えない部分で気持ちはつながっているということをテーマに。今はライヴができたとしても大きな声を出したり人としゃべったりはできないし、マスクをしている状況だけど、アイコンタクトで想いが通じるはず…といったことを描きたくて言葉を考えていきました。大きな意味で“励ませる曲”になったらいいなと思ったんです。不安な気持ちになっている人も多いと思うので、そんな人たちを温かく包み込んで、そっと背中を押してあげられるというか。“そのままで、ありのままでいいんだよ”ということで“purely”という言葉を使ってみたり。そんなことを考えながら書き上げましたね。

確かに声を出さないライヴも世の中に浸透してきていますが、お客さん側は“アーティストに想いが届いてるだろうか?”という不安を持っていると思います。逆にアーティスト側からはどう感じていますか?

私も久しくライヴはできてないんですけど、ライヴをしていた時の状況を思い返すと、ステージの上にいればファンの方の視線をダイレクトに感じるんですよね。きっとそれは学校の先生と同じような感覚なのかなと。教室で生徒たちは自分のことを見えてないと思っているだろうけど、先生からは意外に見えているというか。先頭に立っていると、みなさんの温度感や気持ちが伝わってくるんですよね。だから、《伝わってるよ アイコンタクト》というフレーズが思いついた時には、みなさんからの視線を思い返しました。最近は目と目で会話することも増えてきたと思うんですが、アイコンタクトは今の時期を抜きにしたとしても大事なことだからこそ、改めてみなさんに感じてもらえたら嬉しいです。

今はなかなか会えないけれど、逆にこういうことがなかったら浮かばないテーマやアイディアが出てくるという面もありますよね。

コロナ禍で感じることも多いですね。今まで当たり前だったものの大切さとか、こういう時期だからこそ“何ができるのか?”という機転の利かせ方だったり。すごく勉強になることがいっぱいあると思います。

そんな2021年なのですが、ご自身としてどんな年にしたいですか?

今は先が見えない分、こういった状況でも活動できることがすごく嬉しくて。昨年は特に状況が見えない中だったので、今回のシングルを無事にリリースできるであろうことを考えると、ひとつひとつの当たり前のことに対して意味を感じるというか、より大切にしていきたいという気持ちが強くなりました。2021年もまだどんなことが起きるのか誰にも分からないですけれど、やはりみなさんとしばらくお会いできてないので、一番はライヴができたら嬉しいな。でも、配信ライヴをはじめ、こういった時期だからこそできる演出や観せ方など、いろいろな発見もあったので、それは大事にしていきたいですね。今年は、みなさんにいろいろな自分を知ってもらえる年になったらいいなと思っています。

振り付け師という新たな一面をこのシングルでは見ることができたし、このあとどこまで最強の小倉さんになるのかドキドキします。

実はこの間、占い師さんに“今年は芸術性が爆発する”と言われたんですよ!(笑) いいアウトプットができるように頑張りたいですね。

取材:キャベトンコ

シングル「Clear Morning」2021年3月31日発売 KING RECORDS
    • 【期間限定盤】(CD+DVD)
    • KICM-92078
    • ¥1,980(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • KICM-2078
    • ¥1,320(税込)
小倉 唯 プロフィール

オグラユイ:2009年に声優デビュー。以降、多くのTVアニメやゲーム作品などで主演やメインキャストを担当。近年では、番組ナレーションなど、活躍の場を広げる。多くの話題作で活躍する声優でありつつ、2012年に「Raise」でアーティストデビュー。18年には初となる単独アリーナ公演を成功させ、19年に行なった自身3度目のライヴツアーでは6都市7公演を大成功に収め、約20,000人を動員。20年には全楽曲のサブスクを解禁した。22年にソロアーティストデビュー10周年を迎え、12月に日本コロムビアへ移籍後初のシングル「Love∞Vision」リリース。23年4月にシングル「秘密♡Melody」を発表した。同年11月にシングル「Empty//Princess.」をリリース後、同月にワンマンライヴ『小倉 唯 Memorial LIVE 2023~To the 11'Eleven~』を開催。12月には7月に開催したワンマンライヴを収めた映像作品『小倉 唯 Memorial LIVE 2023〜10th Anniversary Assemble!!〜 Blu-ray』を発売する。小倉 唯 オフィシャルHP
小倉 唯 日本コロムビア アーティストページ

「Clear Morning」MV(Short Ver.)

「pyu♥a purely」リリックビデオ

OKMusic編集部

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