小倉 唯

小倉 唯

【小倉 唯 インタビュー】
自分の声も
楽器として寄り添いたい

ニューシングル「Clear Morning」は小倉 唯の透明感のある声を堪能できるエレクトロなナンバー。今回のMVではダンサーも含めたダンスの振り付けにもコレオグラファーとして携わり、新たなことにも果敢に挑んでいる。

楽曲が持っている透明感や浮遊感に
自分の身を委ねる気持ちで歌った

「Clear Morning」はスマートフォン向けのアプリゲーム『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』のテーマソングですが、PVのアニメーション映像がとてもきれいですね。

私も完成したアニメーションPVを観させていただき、楽曲とゲームの世界観とキャラクターがマッチしていてすごく感動しました。もともとゲームの制作サイドの方々から明確な楽曲イメージがあったので、それも含めて“なるほど。こういう世界観を『ブルーアーカイブ』では築きたかったんだ”というものが自分の中でも見えて、とても達成感がありましたね。

“これから何か新しいことが待っている”といった期待感にあふれるキラキラした楽曲ですが、レコーディングではどういったことを大切にされましたか?

この楽曲が持っている透明感や浮遊感に自分の身を委ねる気持ちでいました。あとは、このサウンドを邪魔したくないという想いもあって、自分の声もひとつの楽器というか、“この曲に寄り添えるといいのかな?”というイメージでしたね。だから、少しウィスパーで楽曲に溶け込むように歌ってみたりしました。この曲には芯のあるメッセージ性も含まれてるので、そういう部分は少し声を張って歌ってメリハリを心がけました。

語尾のところなど余韻のある感じがして、いろいろ意識されたポイントがあるのかなと思いました。

普段から声優活動をさせていただいているというのもあるんですけれど、確かにひとつひとつの言葉を意識して歌ったので、声を録る感覚に近かったかもしれないですね。語りかけるようにというか、寄り添う歌い方をしたいと思って歌わせてもらいました。

小倉さんがこの曲の中で特に好きなフレーズは?

いろいろあるのですが、このゲームはゲーム上のプレイヤーを“先生”と呼ぶので、歌詞をお願いする段階で“先生”というキーワードをどこかに入れたいという話をしていたんです。それで“Teacher”というワードを組み込んでいただきました。タイアップならではというか、自分でもすごく気に入っているフレーズです。あと、楽曲の透明感が言葉の節々から伝わってきますよね。《青く澄んだ》とか《吸い込んだ朝のにおい》とか。そういった言葉のヒントがあるからこそ清々しい情景が見えてくるんだろうなって。

確かに《Teacher…》というフレーズは最初に聴いた時に頭に残る言葉でした。

すごくフックにもなる言葉で、このゲームの世界観を象徴していると思いました。

小倉さんは同ゲームではシロコというキャラクターを演じられていますが、どんな性格の女の子なのでしょうか?

シロコは口数が少なくて、物静かな役柄ではあるんですが、信念を持っている子なんです。自分がしたいことや、決めたことをやり遂げるための努力を惜しまないというか。“真っ直ぐな女の子”というイメージです。真っ直ぐすぎて、ちょっと空回りしてしまうようなところもありますね(笑)。すごく愛おしいキャラクターだと思います。

MVでは小倉さんがダンスの振り付けを担当されたそうですね。

今回は自分自身だけではなくて、一緒に踊るダンサーズの振り付けやフォーメーションも考えたので、コレオグラファーとしての立ち位置で表現させていただきました。いつもとは違って自分の振りを考えるだけではないので、通常の5倍ぐらい時間がかかりました。フォーメーションをメモに取り、頭の中で想像してダンサーズに実際に振り写しをするといったことをしたので、自分にとってとても貴重な経験でしたね。大変ではあったんですが、納得のいくものができたと思っていたので、MVの仕上がりを観て満足できました(笑)。“我ながら頑張ったな”と思える振り付けになったと思います。

“今回は全てやりたい”と自ら希望されたのでしょうか?

そうですね。最初にレコーディングがあったんですが、その段階で何となく振り付けのイメージが浮かんでいたので、それを言葉として振り付け師さんに伝えるのは難しいと思ったんです。なので、“それなら自分で考えてしまえばいいんじゃない?”と。今までは可愛らしいくアイドルっぽい振り付けを考えることが多かったんです。だけど、ダンサーズのフォーメーションや少しコンテンポラリーに近いような振り付けに挑戦したら、私自身どんなものを作ることができるのかという探求心もあり、やらせていただくことになりました。ダンサーズには直接振り入れをしたので、“なぜこういう振り付けにしたのか”といった背景も伝えながら踊ってもらったので、今回はダンサーズも一緒に一丸となって作り上げた作品になったと思います。

前回のシングル「ハピネス*センセーション」(2020年6月発表)の時もMV撮影でダンサーズの衣装を監修されたり、この前のクリスマスのライヴ(2020年12月24日@『小倉 唯 ONLINE クリスマス ライブ2020 ~Winter Twinkle Magic~』)もダンサーズと一体になって練習して、マジックも完成させたと言われていたので、すごく信頼関係が深まってると思っていました。

今回は先生という立場でありながら、プロのダンサーとして踊っているみんなの意見を聞かせてもらいました。私もすごく勉強になったし、ダンサーズに直接“今回の振りはどう?”と率直な感想を話してもらったりすることで、またいつもと違うかたちでコミュニケーションが取れたと思います。

プロの人に対して先生をするというのもプレッシャーですよね。

そうですね。“どんなふうに言ったら伝わるか”といった点は勉強になりました。振り付けのとらえ方は人によって変わるので、同じ振りを踊っているとしても多少見え方が変わったりすることがあるんですよ。あとは、全員の振りを見ると誰がずれているのかがピンポイントで分かり、“この人の動きをこう変えたら良くなるな”など全体的な視野が必要になりました。同時に、今までダンサーひとりひとりの動きをちゃんと見ることができていなかったことにも気づきましたね。たとえば、“この人はこういう振り付けが得意だったんだ”とか“同じ振りを踊るにしても、こんなにもメンバー同士で差が出るんだ”といった新しい発見がありました。

今まで以上に観察しないと相手に伝わらないし、全体のバランスも見なくてはいけないから大変ですね。

今回、5人のフォーメーションでヒィヒィしていたので、“何十人というグループの振り付け師さんはどんな頭脳をしているんだろう?”と。プロとして振り付けのお仕事をされている方のことを、より一層尊敬するようになりました。特にフォーメンションの形成とかは、本当にすごいと思います。

ちなみに「Clear Morning」の振り付けの中で、特に注目してもらいたい点は?

今回は平面的ではなく360度から楽しんでもらえる振りにしようと思って、立体を意識して振り付けを考えました。あと、普段だと自分がマイクを持って動くことを想定しながら考えるんですが、今回はまず楽曲の世界観を大事にしようと思い、全身運動というか、体の上下の動きもある激しい動作を取り入れてみました。フォーメーションにもこだわっています。ダンサーズの立ち位置がコロコロと変わったり、私の立ち位置や方向、角度もどんどん変化していくので、そんなところに注目しながら見ていただけたら嬉しいです。

ただ動きが激しいと、ライヴでパフォーマンスする時にハードルが上がるのではないですか?

振りを練習している時には“これ、実際にライヴで歌えるのかな?”といつも不安に思うんですが、なぜかライブになると急に歌えるようになるんです。なので、今回もきっとできるんじゃないかと信じています(笑)。

また、MVでは銀髪ショート姿も披露されていますが、ご自身で見た感想はいかがでしたか?

すごく新鮮でしたし、大胆なイメージチェンジは自分でも憧れていたので、こういうかたちで挑戦させていただくことができて嬉しかったですね。実際に自分が着こなせるのかといった不安もあったんですが、監督がMVに調和するようにうまくカットを撮り、組み込んでくださったので、また新たな魅せ方ができたんじゃないかなと。ファンの方々を少しでもハッとさせられたら嬉しいですね。皆さんのリアクションがいつも楽しみなので、“どんな反応をしてくれるんだろう?”とワクワクしています。

“Clear Morning”というタイトルなのですが、何かモーニングルーティーンにしていることはありますか?

朝はあまりルーティーンが決まっていなくて、その日のスケジュールによって変動する生活を送っています。ただ、最近はワンちゃん2匹を新しい家族に向かえたこともあり、ワンちゃんとは毎朝“おはよう”と戯れたり。朝はコーヒーを飲むことが多いので、コーヒーの匂いを嗅ぐと少しシャキッとなる気がしますね。

ちなみに朝は得意ですか?

いえ、朝はすごく苦手です(笑)。でも、今回「Clear Morning」をリリースするということで、朝から活動するイベントが多いんですよ。スタッフさんからも“唯ちゃん、朝、頑張れる?”と心配されていて。“頑張ります!”と言いながらも、朝と言われるギリギリの時間にしてもらいました(笑)。

朝食会もありますしね。

そうなんですよ。午前中ならいいのかなと(笑)。

朝食会をやられるアーティストの方はあまりいないから新鮮ですよ。

あははは。実は、私が提案させてもらったイベントなんです。“思いついちゃいました”と提案してやらせてもらうことになりました(笑)。このシングルならではだし、今後はないと思うし、楽しみたいですね。理想の朝ごはんを食べたいです!
小倉 唯
小倉 唯
シングル「Clear Morning」【期間限定盤】(CD+DVD)
シングル「Clear Morning」【通常盤】(CD)

OKMusic編集部

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