L→R Ta_2(Vo)、YORKE.(Painter)

L→R Ta_2(Vo)、YORKE.(Painter)

【OLDCODEX インタビュー】
自分たちを根本から見直して
変わりきってしまおうと思った

YORKE.のアートがある中で俺が歌えば
どんな曲でもOLDCODEXになる

今回は収録されている10曲全てのMVも新規制作し、初回限定盤に関してはそちらを収めたBlu-rayとの2枚組になっているという豪華仕様も、さすが絵と歌を武器とするOLDCODEXならではですよね。

せっかく“Re:OLDCODEX”として出していくんだったら、これくらいはやらなきゃなと。そのスタンスをみんなに知ってもらうためにも、こういった映像は重要だし、今までは聴く場所や楽しむ場所をどこか限定してしまっているところがあったけど、そういった制限もここから先はいらないよなって。さんざん“異色”と言われてきた俺らなんだから、もっと尖った異色の仕方をしよう、どこでも楽しめるものを作り上げよう…と、そこはYORKE.に踏ん張ってもらいました。個人的にはプロジェクターとかで広い空間に投射してもらって、リピートで観てもらえると嬉しいです。延々流しておけるようなものにしたので、観るたび視点が変わって発見があると思います。

まさに“Full Colors”というタイトルの通りですね。YouTubeで公開されるインタビューを拝見すると、“カラフル”というのは今回の“Re:OLDCODEX”において大きなキーワードのようですし。

そこにはいろんな意味が重なっていて、リスナーにとっての新鮮さの色どりでもあってほしいし、一歩を踏み出す足や前を向いている気持ちまで彩れたら嬉しいんですよね。とにかく俺たちの楽曲であったり、パッケージを受け取った人をポジティブな何かで彩っていければいいという想いから、俺たちは絵や色を使っていることが多いので、そういったところもからめつつ、日常をカラフルに彩ることができたらなと。実際、俺たちもすごく楽しみながら制作できましたから。

これだけ音楽性の異なる作品を出すのには、相当の覚悟が必要だったはずなのに。それさえも楽しめたというのは本当に胆が据わっている。

何でしょうね? きっと俺とYORKE.で、そのへんが一番似てるところですね。ふたりとも何かに対して“怖い”と思ったり、“これ危なくないかな?”って感じるスイッチが、ちょっと壊れちゃってるというか(笑)。外側から見ると大博打のように見えるものでも、俺らからすると人生ゲームのルーレットを回してるような感覚で、何だったら力強く回しすぎて飛んでっちゃってるのに、それを見てケラケラ笑ってるっていう。

ちなみにJeff Miyaharaさんのプロデュースは今後も?

そうですね。音的な部分の構築っていうのはJeffと俺で作っていこうかと。

では、今回の音楽的変化は今後も続いていくんでしょうか?

どうかな? ただ、自分たちの武器がより増えた状態でみなさんの前に立てるようになったのは確かなので、ラウドなものがサウンドに表れていないとラウドではないという考えはないです。そういったものが心根として脈々と自分たちの中に流れている限り、どんな曲であっても表れるはずなので、音楽性に対する執着や“こういう音楽をやらなくちゃいけない”っていう使命感は欠片もない。よくYORKE.が“Ta_2って次に行こうと決めたら、今までのところに見向きもせずに向かうからすげぇ!”って言いますけど、OLDCODEXってそれでいいと思ってるんですよね。変わっていくことであったり、その中で自分の根本にあるものをどういうふうに香らせていくかも、ひとつの面白さではあったりします。

OLDCODEXの熱や誇りを今までは音としてわかりやすいかたちで表してきたけれど、これまでの年月でもう十分に宿っているから、スタイルが変わっても醸し出されるだろうということですよね。

そうですね。だから、俺の中では何もぶれてないし、ずれてない。乱暴な言い方をすると、YORKE.のアートがある中で、どんな曲でも俺が歌えばOLDCODEXになるんだから、それが全てじゃないの?…ってことです。それも別にアクの強い歌い方をしてるからとか、そういうことではなく、そもそも素材で勝負してるほうなので(笑)。

いい素材はどんな調理をしても美味しいですからね。

今回の制作はその発見にもなりました。同時にここに至るまで10年、こうしてYORKE.やスタッフとともに歩んでくることが必要だったんだと実感しましたし、そこに今までいてくれたチームのみんながいないのは一抹の寂しさもありましたが、それを決めたのも俺なので。変化に別れはつきものだし、その別れで何かに不義理をしてしまったのであれば、彼らに誇らしさを感じてもらえるくらいすごい存在にならなきゃいけないと思います。だから、俺は勝手に進むことにしてます。

取材:清水素子

アルバム『Full Colors』2021年3月24日発売 Lantis
    • 【初回限定盤】(CD+Blu-ray)
    • LACA-35865
    • ¥6,600(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • LACA-15865
    • ¥3,300(税込)

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OKMusic編集部

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