【水瀬いのり インタビュー】
スタッフや配信を観てくれる
みなさんを思ったら、
自然と涙が出てきた
我が生涯に悔いはなし!
自分が主人公になれた瞬間
衣装も4パターンあってどれも素敵でした。
全部青ベースで揃えて、最後に着た星座柄のドレスは初めて自分からリクエストさせていただきました。“私は星になりたい”と(笑)。上半身はスパンコールで、生で見るともっとキラキラ感がすごいんですよ。ぜひ衣装展などで間近で見てもらいたいです。衣装に合わせて髪型も変えていて、まとめていた髪を一気に下ろしたりと、がらりと変わっているので、そういうメリハリもBlu-rayでじっくり観ていただきたいですね。
ラストの「Innocent flower」では途中で泣きそうになるのを堪えていたり。
この曲は私自身の歌だと思っていて…もともと私は性格的に率先してリーダーとかセンターとかには就かないタイプというか、就いても補佐とか書記ぐらいのポジションを好む性格なんです(笑)。そんな私がバンドを率いて横浜アリーナで歌うなんてまったく想像もしない未来だったので、それを支えてくれるチームのスタッフや配信を観てくれるみなさんのことを思うと自然と涙が出てきて。しかも、涙が出たところの歌詞が《振り替えれば どんな時も/ひとりぼっちじゃ なかったと知るよ》というフレーズで。デビュー当時はひとりぼっちだと思っていた私に、たくさんの人たちが手を差し伸べてくれているイメージが映像のように頭に流れてきたんです。
5年間が走馬灯のように?
はい。そして、これからも歩み続ければ、もっとたくさんの人たちに出会っていくのかなと思ったら、“我が生涯に一片の悔いなし”じゃないですけど(笑)、自分が主人公になれた瞬間でした。
「Innocent flower」の歌詞には“いのり”という言葉がたくさん出てきて、まさしく水瀬さんが主人公の曲ですよね。
初めて歌詞に“いのり”という言葉が入った曲で、《心からのいのり》や《永遠に続くいのり》など、私のことであると同時にみんなにとっての意味にもなる“いのり”という言葉を歌えたことはすごく感慨深かったです。
水瀬さんの曲はメッセージ性がある曲が多くて、聴くと奮い立たせられる感じがあります。MCで水瀬さんは“こんな私だけど”と自信なさげでしたが、きっと歌詞も支えてくれているんでしょうね。
まさに私自身、自分の曲に背中を押されている日々です。歌いながら次のステップに向けて、曲たちに引っ張ってもらっています。ライヴ中にもそのことをすごく感じました。いつか自分がこの曲たちと同じ目線で歌える日がきたらいいなと思います。今はまだ背中を押してくれている自分の曲だけど、いつかはこの曲たちが伝えたい気持ちとシンクロできる自分にちゃんとなれたらいいなって。
お客さんと同じように曲に背中を押してもらっていて、決して特別な存在じゃないんだと。
そうなんです。みんなの中で、水瀬いのりという存在をあまり遠くに感じないでもらえたらと思います。隣を見たらたぶんいますよ…くらいの気持ちです。普通に街にいるし、電車にも乗るし、SUICAのチャージを忘れてたまに改札で詰まっちゃうし(笑)。そんな普通の私だけど、楽曲のパワーだったり、チームいのりのみなさんの愛をもらって素敵なステージに立たせてもらっているし、そのパワーの源には間違いなくファンの方ひとりひとりの愛があるんです。でも、それは当たり前のことではないと思うので、それを守るためにいつも頑張っていたと思っています。
Blu-rayの内容から少し離れますが、この日のライヴ後って何を食べましたか?
いなり寿司を食べました。私、スタッフの方からおいなりさんに引っかけて“おいのりさん”と呼ばれていて(笑)、お米が大好きなのもあって、よく差し入れでいただくんです。いつもならみんなで集まって打ち上げ会を開くんですけど、今回はそれもなかったので、余計においなりさんが胸に滲みて、本当に美味しかったです。
では、ライヴ前のルーティンはありますか?
決まったものはないんですけど、メイクさんやスタイリストさんなどチームいのりの女性陣とおしゃべりをすることでリラックスしています。みんなでキャッキャしていることが意外と声出しにもなっているようです(笑)。Blu-rayのラストに収録している「Making of Starry Wishes」にはリハやバックステージの様子を収録しているので、それも楽しみにしていてください。
では、最後に。横浜アリーナ公演という夢をひとつ叶えたわけですが、次の目標は何かありますか?
今回は無観客で配信というかたちでしたので、お客さんを入れたライヴという意味ではまだ未完成だと思っています。また立つことができる日が来たら、改めてファンのみなさんを横浜アリーナに連れて行きたいです。きっとその時に初めて“私は横浜アリーナに立ったんだ”という気持ちになれるんじゃないかと思いますね。こんなに大きな会場を貸してくださった横浜アリーナさんには感謝の気持ちでいっぱいですし、そのお返しの気持ちも含めていつか満員にできるように日々頑張っていくことが、次に叶えたい夢のひとつです!
取材:榑林史章
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Blu-ray『Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes』2021年3月24日発売
KING RECORDS
ミナセイノリ:2010年に『世紀末オカルト学院』(岡本あかり役)で声優デビュー。中学⽣の時、オーディション『アニストテレス』に参加し、第1回⽬のグランプリを受賞。その後、2010年にTVアニメ『世紀末オカルト学院』(岡本あかり役)で声優デビューを果たす。2013年に出演したTVアニメ『恋愛ラボ』をきっかけに演技⼒の⾼さや役幅の広さが⾼く評価されるようになり、10代にして話題作のメインヒロイン役に次々と抜擢されるようになる。そして、キャラクターソングやアニメ・ゲームイベントでのパフォーマンスで、ジャンルを選ばずあらゆる楽曲を歌いこなす歌唱⼒が多くのアニメ/声優ファンを魅了し、歌⼿としての活動にも⼤きな期待が寄せられていた中、15年12⽉2⽇、⼆⼗歳の誕⽣⽇を迎えた記念すべき⽇に、シングル「夢のつぼみ」で待望の歌⼿デビューを果たす。日本武道館、横浜アリーナ、ぴあアリーナMMなどアリーナクラスの大会場で単独公演を成功させ、音楽活動の面でも常に大きな注目が寄せられている。水瀬いのり オフィシャルHP
「アイマイモコ」ライブ映像
(Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE
Starry Wishes)
「Starlight Museum」ライブ映像
(Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE
Starry Wishes)
『Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE
Starry Wishes』ダイジェスト