水瀬いのり

水瀬いのり

【水瀬いのり インタビュー】
スタッフや配信を観てくれる
みなさんを思ったら、
自然と涙が出てきた

昨年12月5日に横浜アリーナから配信した無観客ライヴを映像化した『Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes』。歌唱シーンだけでなくMCパートも漏れなく収録し、メイキング映像も収められている。同ライヴを振り返りながら、デビューから5年経った今の気持ちを語ってもらった。

「BLUE COMPASS」は心の中で
小さくガッツポーズを取っていた

無観客でのオンラインライヴをやってみていかがでしたか?

当初はすごく不安を感じていました。ただ、今までいろいろなライヴをやらせていただいた時と変わりなく、リハーサルを入念に詰めて、セットリストと衣装を決めて…と準備していったので、いつもと違うのはお客さんがいないことだけで。だからこそ、今までたくさんライヴをやってきた経験を活かして、頭の中でみんなの姿や笑顔を想像することができました。みんなは目の前にいないけど、いると信じられたことこそが、アーティスト活動を5年続けてきた証だと感じられるライヴでした。

お客さんの歓声も聴こえたんでしょうね。

本当に聴こえましたよ。映像を観ると、お客さんと目が合っているんじゃないかと思うような表情をしていて、まるで客席にみんながいるような心からの笑顔だと思いました。でも、さすがにMCの時は少し寂しかったですね。“衣装が替わったので回りたいと思います”と言って自発的に回ったのは初めてです。いつもは“回ってー”と言われて、“え〜”と焦らすくだりがあるんですけど、それができなかったので自分から回ってみました(笑)。

タイトルの“Starry Wishes”もすごく希望的な言葉でいいなと思いました。ここにはどんな気持ちを込めたのですか?

このライヴは星がテーマのひとつにあるのですが、3rdシングルのタイトルである“Starry Wish”を複数形にして、“それまでひとつの星だったものが、みんなのおかげで星空になれた”という意味を込め、最新シングルの表題曲「Starlight Museum」につながる構成をイメージしてつけさせていただきました。それに星は角が5つあって5周年に通じますし、手で5を表すパーのかたちが星にも見えて、手をヒラヒラさせると星がキラキラしているようなジェスチャーにもなったり、“またね”と約束をして手を振る感じもあっていいなと思って。

オープニングには5年間を凝縮した映像が流れましたが、どんな気持ちで観ていました?

すごく気恥ずかしくて、直視できませんでした(笑)。でも、あの日あの時の私が頑張ったから今があると実感できたので、ちょっとお姉さん目線で、当時の自分を褒めてあげたい気持ちになりました。“頑張ったね、20歳の時の私”って。なので、今まではああいった映像を恥ずかしくてまったく観られなかったんですけど、今回は薄目を開けて指の隙間から少しだけ観ることができました(笑)。

セットリストは5年間のディスコグラフィーを網羅した感じになりましたね。

そうですね。シングルの表題曲やアルバムのリード曲を中心とした構成になりました。どの曲にも思い入れがあって、その時にしかない自分が詰まっているので、それを25歳になった今の自分が歌うとどうなるのかという楽しみも感じながら選ばせていただきました。ただ、デビュー曲「夢のつぼみ」が1曲目ということだけは初めから決めていて。あの時に踏み出した一歩が、私が今見ている景色に続いているということをイントロから噛み締めて、とても感慨深かったです。「夢のつぼみ」は何度も歌わせていただいてきて、緊張や“やってやるぞ!”という気持ちなど、歌うたびにいろいろな気持ちが芽生えるんですけど、この日は“いよいよ始まるんだ”という落ち着きがあって。そういう気持ちになったのは初めてなので、何度も歌ってきたのにまだ知らない感情があったんだなと発見がありました。

特に印象に残っている曲はありますか?

たくさんあるんですけど…とてもドキドキして印象に残っているのは、「BLUE COMPASS」を歌った時です。この曲は2枚目のアルバム(2018年5月発表)の表題曲で、当時のレコーディングの時はもちろんその時のツアーで歌わせていただいた時も、どこかで自分の実力ではこの曲を歌いきれないんじゃないかという気持ちがあって。

Elements Gardenの上松範康さんが作曲した曲ですよね。

はい。上松さんと言えば、カッコ良かったり、攻めていたり、それでいて癖になる数々の名曲を世に送り出していらっしゃる印象があって、その上松さんに初めて書いていただいた楽曲が、まさかのバラードだったということが当時の私には試練でした。ブレスひとつの間違いでそこまでに積み上げてきたこの曲の良さが一気に崩れてしまうような気持ちがあって、どこまで曲に入り込めるかで曲の完成度が大きく変わるんです。今回のライヴでは、今の自分ができるこの曲への寄り添いが最大限までできた気がします。その時は、心の中で小さくガッツポーズを取っていたくらいの満足度でした(笑)。

「BLUE COMPASS」は水の映像が使われていたのも印象的でした。

張られた紗幕に映像が投影されていて、2サビ終わりで紗幕が一気に降りるという演出でした。幻想的な演出に曲の持つパワーも相まってて、みんなの中でこの「BLUE COMPASS」という曲がより大きな存在になったんじゃないかと思います。

映像演出という部分では「TRUST IN ETERNITY」がすごかったです。大きな翼がバサッと開いて。

CGで私の背中に羽が生えたように見えるという演出をしていただきました。私はその場では分からなかったので、あとでスチール写真や映像で見たんですけど、自分のことながらすごかったですね。曲が始まると同時に羽がバッと広がって、かなり迫力があるシーンになりました。あと、個人的には「笑顔が似合う日」ではセットの2階部分に部屋や街のイラストが映し出されて、その前を歩きながら歌ったシーンも印象的です。曲が進んでいくと夕暮れや朝になったりして時間経過が感じられる映像で、歌いながら歩いたり止まったりするのは初めてだったんですけど、ちょっとお芝居をしているような感覚で、自分的には曲の新しい楽しみ方を発見できた感じです。
水瀬いのり
Blu-ray『Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes』

OKMusic編集部

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