BACK-ON

BACK-ON

BACK-ON、
新作アルバム『Flip Sound』発売!
“今の2人体制の音を鳴らす、
表現するモノにしたかった”

メジャーデビュー15周年というアニバーサリーイヤーと迎えたBACK-ONが、アニメやゲームといったタイアップ曲や初期の楽曲を中心としたセルフカバーを収録したDisc1、2人体制になった以後に配信限定で発表した3作品をまとめたDisc2という2枚組の新作『Flip Sound』を完成させた。

過去に感謝しながら未来へ進むというテーマを掲げていることもあって、今のサウンド感でよりブラッシュアップされた既存曲は鮮明な色付けをされており、発表済みの3作品も含め、現在進行系の彼らがどういったスタンスで突き進んでいるのかがわかりやすくパッケージされている。ベストアルバム以上に名刺代わりといえる存在であり、キャッチーで間口は広いながらも、研ぎ澄まされたサウンドという彼らの真骨頂を改めて存分に味わえるだろう。

節目を迎えた現在の心境から新作への向き合い方、コロナ禍において何かを考えてきたのか。KENJI03とTEEDAの2人にじっくりと語ってもらった。

変わったいうより、
また一周して戻ってきたみたいな感じ。
もちろん、その分、強くなってる

──昨年10月19日にメジャーデビュー15周年を迎え、アニバーサリーイヤーがスタートしました。まずは、節目を迎えた率直な気持ちを教えていただけますか?

KENJI03:僕たちは長くやるというよりも、とにかくガムシャラにやってきて、気づいたら15年も経っていたという感覚なんです。だから、周りの人たちのサポートがあってこそだし、こうやってメジャーレーベルに15年はいさせてもらうのは凄いことじゃないですか。ホントに感謝しかないですね。

TEEDA:僕も同じですね。結果が出なかったり、上手くいかなかったらバンドをやめて他の道を考えたりもするんでしょうけど、僕らはこれしかないんですよ。だから、必死に「何かプラスになるんじゃないか?」といろんなことに手を伸ばし、駆け抜けてきて。その間、たくさんの人にお世話になったりもしたから。

──先々のことを考えて動いてたというより、目の前にあることへ挑み続けた、と。

TEEDA:昔からそうなんですけど、「何年か後にこうなっていよう」みたいなことは一切考えてなくて。どうなるかはやってみたいとわからないし、目の前にあることへ向き合い続けてきたんですよ。

──明日の為に今日をどう生きるか、という。

KENJI03:いや、ホントにそうかも。ただただ必死でしたから。もちろん、振り返れば辛い時期やたいへんなこともありましたけど、今はそれすらも肯定できるし。ああいった経験があったからこそ、今の自分たちがいると思えますね。

──この15年で印象深い出来事をパッと挙げるとするなら?

KENJI03:個人的にはBAReeeeeeeeeeN(※GReeeeN、BACK-ON、JINによる期間限定ユニット)をやってたときですかね。プレッシャーもあったし、いろんな人からワーッと言われたりもして、自信をなくしてた時期だったんです。あのとき、やめそうになったけど、やめなかったからこそ、今がある。ひとつのターニングポイントかなと思いますね。ああいった辛いことを乗り越えたから、落ち込んでる後輩にもちゃんとアドバイスできる自分になれた気がするし。

TEEDA:あのころは、(プロジェクトに)関わった大人もホントに多くて。ああでもないこうでもないと言われるんだけど、「この人は誰なんだろう?」と思ったこともあったし(笑)。

──大きいプロジェクトでは関わる人がグッと増えますからね(笑)。

TEEDA:そうなっていくと、自分を見失っちゃうというか。「何をやりたいのか?」とか「僕じゃなくてもいいんじゃないか?」みたく考えるようにもなっちゃうし。今となってみればいい経験なんですけどね。

KENJI03:実際、自分たちだけ(の視点)じゃないサウンドを取り入れられるキッカケにもなったりして。ひとつひとつのことが今の自分たちの力になってるんですよね。

──お互いに変わってきたなと思うようなこともありますか?

TEEDA:僕、めっちゃありますね。KENJI03とはバンドを組む前からの仲なんですけど、昔はお調子者だったり、慌てん坊なイメージ。でも、ずっとBACK-ONのトップラインを作り続けてきて、僕からすると「もう追いつけない」っていうぐらいまで(音楽を)突き詰めてるんです。昔の三枚目な感じが見えないから、ちょっと突っ込みづらいところもあるぐらい(笑)。こんなにストイックだったかなと思うぐらいの変化を感じますね。頼り甲斐があるというか、頼りにしちゃうし。女だったら抱かれてますね(笑)。

KENJI03:ハハハハ(笑)。TEEDAは、素の部分というか、高校のときに戻ってるようなところを今は感じてて。(周りから)どう見られてるのか気にするタイプだったはずなのに、自然体でいられるようになってるな、と。そこは僕もそうなんですけど。

──いろんなことを経験してきたからこそ、自然体でも胸を張れるようになったような。

KENJI03:だと思いますね。だから、変わったいうより、また一周して戻ってきたみたいな感じ。もちろん、その分、強くなってるという。

TEEDA:以前の4人体制のときは、ひとりひとりがライバルみたいな感覚だったんですよ。お互いに勝ち気さがあったというか。でも、今は「ここは力になれるな」や「あそこは頼ろう」みたく、素直な気持ちになれていて。エネルギーの使い方に無駄がなくなったようにも感じますね。

OKMusic編集部

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