【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#186
シンガーソングライター・岩沢二弓(
ブレッド&バター)の言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

何にも考えないで今になっちゃいました
よ(笑)。いつのまにかってやつですね

より

湘南サウンドといえば、1960年代の加山雄三以降、ブレッド&バター(以下、ブレバタ)、サザンオールスターズ、TUBEという流れで、幅広い世代に渡り浸透している。今回の名言は、2020年にブレバタのデビュー50周年を記念して行われたインタビューからの抜粋。記事では、兄の岩沢幸矢(いわさわさつや)と弟の岩沢二弓(いわさわふゆみ)が、湘南で過ごした子供の頃の思い出から、音楽との出会い、スティービー・ワンダー、ビージーズ、B.B.KING、松任谷由実桑田佳祐井上陽水など、レジェンドアーティストとの国境もジャンルも越えた交流などが多岐に渡り語られている。その中で、”音楽を生業にしようとしたきっかけ”を聞かれて語ったのがこの名言。そして、兄の幸也は、「オヤジがいつも言っていた言葉があって。それが、『好きなように生きなさい』という言葉。だからもう、音楽しか見えなくなっちゃいましたよね」と話す。まさに、ブレバタの音楽に流れる、独創的で自由気ままなイメージを象徴するかのようだ。
岩沢二弓(いわさわふゆみ)
1949年2月23日 生まれ、神奈川県茅ヶ崎市出身。フォークデュオ ブレッド&バター(兄弟デュオ)のメンバー、ボーカリスト、作曲家。1969年、兄の岩沢幸矢とフォークデュオ ブレッド&バターとして、シングル「傷だらけの軽井沢」でレコードデビュー。1971年、岸部シローと音楽ユニット シローとBREAD&BUTTERを結成し、シングル「野生の馬」をリリース。1979年、スティービー・ワンダーの楽曲「I Just Called To Say I Love You」が提供される。タイトルは「特別な気持ちで」。作詞は松任谷由実、編曲は細野晴臣が担当した。しかし、急遽、発売が中止となり映画『ウーマン・イン・レッド』の主題歌として起用されたのち、1984年に再リリースとなった。1986年には、スティービー・ワンダー から贈られた曲「remember my love」を発表。2000年、実娘の岩沢シーマ(Seema)と父娘ユニットmondayzを結成し、アルバム『monday beach』をリリース。1997年、ソロアルバム『Fuyumi -二弓』をリリース。1998年、ソロシングル「それぞれの道」をリリース。2009年、岩沢二弓サポーターズファンクラブ『fuyumi mania 〜Fuyumi Iwasawa Supporters』発足。2021年4月4日、原宿クエストホールで行われる『LIVE Light Mellow Vol.3』に出演予定。
仲村 瞳(なかむらひとみ)
編集者・ライター。2003年、『週刊SPA!』(扶桑社)でライターデビュー後、『TOKYO1週間』(講談社)、『Hot-Dog PRESS』(講談社)などの情報誌で雑誌制作に従事する。2009年、『のせすぎ! 中野ブロードウェイ』(辰巳出版)の制作をきっかけに中野ブロードウェイ研究家として活動を開始。ゾンビ漫画『ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ~童貞SOS~』(著・すぎむらしんいち/講談社)の単行本巻末記事を担当。2012年から絵馬研究本『えまにあん』(自主制作)を発行し、絵馬研究家としても活動を続ける。2014年にライフワークでもある昭和歌謡研究をテーマとした『昭和歌謡文化継承委員会』を発足し会長として活動中。

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