L→R 石原 天(Dr)、古川貴之(Vo&Gu)、森下拓貴(Ba)、中屋智裕(Gu)

L→R 石原 天(Dr)、古川貴之(Vo&Gu)、森下拓貴(Ba)、中屋智裕(Gu)

【THE PINBALLS インタビュー】
今回は特に
“これが最後になってもいい”
という気持ちで作った

代表曲をリブートしたセルフカバーアルバム『Dress up』から3カ月、早くもメジャー2ndフルアルバム『millions of oblivion』が到着。コロナ禍の影響でライヴこそ思うようにできなかったものの、2020年は彼らにとってある意味、実り多き一年になったようだ。自信に満ちたメンバーの声をお届けする。

いかにバンドの音や色を出せるかを
最初に考えた

アコースティックでのセルフカバーアルバムだったとはいえ、9月にリリースした『Dress up』から3カ月でフルアルバムというのは、かなりのスピードですね。

古川
コロナ禍でライヴができなくなってしまったので、それなら前からやりたかったことをやろうということで『Dress up』を作ったんですけど、もともと12月にフルアルバムをリリースする予定だったんですよ。だから、1年ぐらい前から曲を作っていて、出来上がった曲から少しずつメンバーに聴いてもらっていたんです。

その中で「ニードルノット」のTVアニメ『池袋ウエスト・ゲートパーク』のオープニング主題歌と「ブロードウェイ」のTVドラマ『闇芝居(生)』のオープニングテーマという2曲のタイアップが決まっていったわけですね。

古川
そうです。「ニードルノット」はタイアップが決まってから原作の小説を読んで作ったんですけど、「ブロードウェイ」はもともと作っていた曲を提案したら、歌の世界観がうまく合ってくれて。

その「ブロードウェイ」のMVは公開後1カ月で再生回数が114万回を超えましたね。

古川
良かったです(笑)。
森下
そのうちの何万回はメンバーかもしれないよ(笑)。
古川
俺はそんなに再生してないよ。森がしてくれてたのか!?(笑)
森下
実はね(笑)。
古川
だとしたら、すごく頑張ったね(笑)。
森下
「七転八倒のブルース」も120万回以上再生されているんですけど、それは日数をかけての回数ですからね。でも、「ブロードウェイ」の1カ月で114万回超えって、言い方は変ですけど、ちょっとTHE PINBALLSらしくない(笑)。毎回それぐらい観てほしいと思いながらMVを作っているんですけど、全部が全部それだけ再生されたわけじゃないから。そんな中で「ブロードウェイ」が急にっていうのは素直に嬉しいと思う反面、驚いたという気持ちも若干あるんですよ。 

そんな「ブロードウェイ」も含め、古川さんが1年かけて作った新曲をメンバーはどんなふうに受け止めたんですか?

石原
「ブロードウェイ」はパッと作ってきたよね。
古川
そう、2秒ぐらいでできた(笑)。
石原
それもすごいと思ったし、最初に聴いた時は“おお〜”って、素直にカッコ良いと思いました。そしたら古川が“サビ前にブレイクしたい”と言い出して、僕としてはフィルを入れたかったんですけど、ブレイクを入れてみたらそれがパンチになって、さらにカッコ良くなりましたね。

他の曲に関してはいかがでしたか?

森下
1曲目の「ミリオンダラーベイビー」も今回の10曲の中で、わりと早い段階にバンドで着手したんですけど、最初に古川から“今回のアルバムの肝になるから”って言われて。これまでは全曲出揃ってようやくアルバムの全体像が見えてくるというか、完成してから作品を知ることが多かったんですけど、「ミリオンダラーベイビー」をバンドでやろうってなった時に、古川がそう言ってくれたおかげでアルバムのイメージとか、今のTHE PINBALLSのイメージが見えてきたんですよ。「ミリオンダラーベイビー」ってメジャーキーな感じで、疾走感もあるけど、サビのメロディーはちょっと哀愁がある曲じゃないですか。なおかつ、そこまで凝ってない。経験を重ねれば重ねるほど、いろいろやりたくなると思うんですけど、最初にストレートかつシンプルなサウンドで、いかにバンドの音や色を出せるか考えたことでアルバムの方向性が決まったところはありました。

「way of 春風」(2014年9月発表のアルバム『THE PINBALLS』収録曲)に通じる「ミリオンダラーベイビー」が1曲目というところに個人的には意表を突かれましたよ。

森下
それ、分かります。でも、面白いことにメンバー全員が“これ、1曲目でしょ!”ってなったんですよ。

「ミリオンダラーベイビー」が今回のアルバムの肝になると古川さんはどんなところから思ったのですか?

古川
思ったというか、そういう曲になるように作ったんです。“ミリオンダラーベイビー”ってタイトルはクリント・イーストウッドの映画からもらったんですけど、“100万ドルよりも価値がある愛しい人”という意味だと思うんですよ。自分がしてきた恋のことを思い出しながら作った曲のタイトルとしてぴったりだと思いました。それだけ大事な人のことを思いながら作ったんだから、間違いなく自分の気持ちが入っている。それくらい熱を入れて作った曲なんです。

“millions of oblivion”というアルバムタイトルを考えると、その「ミリオンダラーベイビー」ともう一曲、10曲目の「オブリビオン」も今回のアルバムの肝になっているんじゃないかと思えるのですが。

古川
その2曲は対になっていて、同じテーマを歌っているんです。アルバムタイトルについて言えば、これまでアルバムを作る時はいつも数字のモチーフを入れてきたんですけど、今回の“ミリオン”は僕が子供の頃、音楽を聴いている時によく耳にした言葉なんですよ。“ミリオン達成”とか。要はヒットするってことですよね。数字をモチーフにしてきた中で、その“ミリオン”という言葉は最後か予告ホームランじゃないですけど、“俺は必ず勝つ”と宣言する時に使いたいと、ずっと思っていたんです。

つまり、今回のアルバムはTHE PINBALLSにとって勝負作であると。

古川
そうです。もちろん常にそういう気持ちで作っているんですけど、今回は特に“これが最後になってもいい”という気持ちで作りました。でも、それって毎回そうじゃないですか。次またCDを出せるという約束はない世界なので。いつも勝負作だと思っているし、いつも最後だと思っているんですけど、その気持ちが一段と強かったので、今回はタイトルに“ミリオン”をつけようと思いました。

そういう気持ちはアルバムを作るにあたって他のメンバーには伝えたのですか?

古川
バンドの生命みたいな話はよくしていたので、それは伝わっているとは思うんですけど、“これが最後になってもいいという気持ちだ”とは言ってないです。伝わってる?(笑)
森下
もちろん!
古川
でも、バンドってそういうものですよね。これが最後だという気持ちで作っても全然届かないこともあるので、“これで終わりだぜ”ってことでは全然ないんですけど、バンドをやっている人は誰もが“これで届かなかったらダメだ”ぐらいのエネルギーを注ぎ込んで作品を作っていると思うんですよ。それは僕らも同じだと思います。
L→R 石原 天(Dr)、古川貴之(Vo&Gu)、森下拓貴(Ba)、中屋智裕(Gu)
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OKMusic編集部

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