d-girlsが単独公演で見せたクールで
エレクトロなd-girlsとパーティナン
バーを中心にしたトランスなd-girls

 今年はコロナ禍の影響から予定してたいた数本の単独公演を中止にしたd-girls。9月に、日時を延期して行なった単独公演も、動員数をかなり抑え、配信ライブを主軸に据えて実施。改めて、単独公演こそd-girlsの本領を発揮する場と感じたことから、12月10日に新たな出会いも含め「d-girls単独公演〜ただのオンライン単独公演〜」を無料で行なった。場所は、「CHANGE THE WORLD-English Ver.-」(https://www.youtube.com/watch?v=2I_AYob87HA)のMVを撮影した白金高輪SELENE b2。この日の模様を、ここにお届けしたい。
 今宵のd-girlsは、前半部にクールでエレクトロな最新モードを。後半には、ポップでトランスなパーティナンバーを中心にした曲たちを並べ、d-girlsの魅力を2つの視点から伝えてきた。
背景の巨大なスクリーンへサイバーなグラフィックを次々と映し続けたd-girlsのライブは、「message」に乗せ、メンバーたちが華やかなダンスを見せなから始まった。あえてイントロを長めにし、全体/個々のパフォーマンスを強調。つねに激しい動きをライブへ投影していることを改めて提示した。激しく攻めるサウンドの上で、伸びのある歌声を届ける杉本よしみ。後ろでは4人が、時には杉本よしみも加わり5人で、激しいアクションも加えたパフォーマンスを見せてゆく。
ノンストップライブを魅力にしているd-girlsらしく、DJが巧みに楽曲を繋ぐのと同じように、勢いと心地好いテンションを携えたまま瀬戸千花の歌う「with you」へ。同じくクールな装いのもと、見た目以上に熱の入ったパフォーマンスを描き出すメンバーたち。その空気へ華やかさを加えるように、気持ちが熱く沸き立つ歌謡曲風のメロディーを生かした「second position」を杉本よしみが熱唱。高ぶる気持ちのまま歌声を響かせる彼女の姿へ触発されるように、楽曲は速度をアップ。クール/エレガントの両面を備えた、百瀬めいの歌う「Call my name」へシフトしていった。彼女たちの歌声やパフォーマンスに視線が惹かれ続けていた理由もあるのだろう、背景に映し出された広大な宇宙空間へ何時しか心が吸い込まれそうになっていた。やがて瀬戸千花と斉東由奈が切ない歌声を交わす「trust me」へと曲を繋げ、クールな装いを持って始まったライブを、何時しか熱を蓄えた姿へと昇華していった。
 一瞬のブレイク後、候補生の崎山サラを加え、「CHANGE THE WORLD」の英詞バージョンへ。気持ちが奮い立つ楽曲に触発され、見ている側の気持ちも騒ぎだす。アッパーなダンスビートに身を、心を預け、華やかな舞台劇の中で一緒に溶け合いたい。続く「幾星霜の物語」で、瀬戸千花は胸の内に募る切ない想いを告げるように歌っていた。彼女の歌声が胸をキュッと締めつける。その悲しさへ寄り添うように踊るメンバーたち。悲しみに暮れる心へふたたび輝きを与えるように、百瀬めいが「Bright Future」を歌唱。彼女たちは、少しずつ希望を取り戻してゆく。歌のバトンは,斉東由奈へ。彼女も「Revers」を通し、切ない心の色を未来へ向けた気持ちへと少しずつ塗り替えていった。
 熱を求めるように、メンバーたちは杉本よしみの歌う「灼熱のユートピア」に乗せ激しく踊りだす。前半部に描き出したクールな姿は、何時しか輝きを放つ様へと変化。瀬戸千花の歌う、ここに立ち続ける意味を伝えた「alive」へと想いを繋げていった。最後は瀬戸千花のアカペラに乗せ、d-girlsが得意とする無音ダンスも見せていた。
 11曲連続で歌い終え、ここで初めてのMCへ。次のブロックへ入る前に、ピアノ演奏を背景に、杉本よしみと瀬戸千花が歌を繋ぐ形で、「try again」をアコースティックバラードバージョンにアレンジし届けてくれた。何時もとは対極にある、生音のみの演奏を背にパフォーマンスする5人。杉本よしみと瀬戸千花が歌声を重ねたときの美しい響きに、胸が打たれた。何時もと装いを変えた姿をもっと味わってもらおうと、続くピアノ演奏による「Bright」のアコースティックバラードバージョンでは、瀬戸千花の歌声へ杉本よしみがハモる形を取りながら綺麗な歌を披露。こちらでは、d-girls初の試みとなった椅子を用いたパフォーマンスも見せていた。
 後半は、d-girlsらしさを全面に押し出したハッピーなパーティトランス曲を軸に据えたメニューをふたたびノンストップで披露。キラキラした輝きを画面の先にいる人たちへも降り注ぐように、躍動する「stream」に乗せ、杉本よしみと瀬戸千花が希望を胸に想いを届けてゆく。とても力強い楽曲と歌声だ。そこに絡むパフォーマンスがライブへ華やかさを描き加えてゆく。
開放感あふれる杉本よしみの歌声に乗せて届けたのが、「stay」。見ている人たちの気持ちも、この歌が、彼女たちの歌声やパフォーマンスが、眩しい太陽の下へと連れ出した。輝きを増すように、杉本よしみと瀬戸千花が「natural」を歌唱。躍動する楽曲の上で、2人は温もりを感じる優しい声で歌っていた。この曲に触れていると、空高く舞い上がる気持ちになれる。それを「心が解き放たれた」というのなら、まさにその通りだ。一緒に未来を築こうと誘いをかけるように、続く「history」を通し、彼女たちはキラキラとした音に乗せ、夢と希望に向け駆けだす想いを届けてくれた。彼女たちの歌に触れていると、一緒に気持ちを輝かせていける。それを感じるたびに、その歌を、d-girlsのライブを求めてしまう。ジリジリとした夏の陽射しを身に受けるように届いたのが、百瀬めいの歌う「まりも」だ。熱情した楽曲を、あえてクールな歌声で届ける。その姿から、彼女の胸の内で燃えたぎる情熱が見えてきた。
 ここからは、何時ものd-girlsのライブでも定番のハッピーな曲たちを並べたブロックへ。斉東由奈が「See you again」を熱唱。別れを惜しむ悲しい歌だが、曲調が眩い輝きを放つアップチューンという理由や、メンバーと観客たちとのやり取りを加えたパートも多いことから、曲に触れている間中気持ちも上がり続けてゆく。気持ちをさらに高めるように、d-girlsは「brave heart」を歌いだした。未来へ向けて羽ばたく強い意志を、彼女たちはキラキラ輝くトランスビートに乗せ、満面の笑顔で伝えてきた。この歌に、いや、このブロックに触れている間、気持ちは現実を忘れ、彼女たちが作り出した夢と希望に満ちた世界へ飛び込み、輝きを作り上げる仲間の一人になっていた。d-girlsのライブへ触れるたびその気持ちになれるからこそ、何時だって彼女たちを求めてしまう。
 高まる想いをさらに大きく膨らませるように、d-girlsは「moment」を熱唱。ウズウズした気持ちを抑えられない。本当なら、彼女たちを目の前に思いきり声を張り上げ、想いをぶつけたい。たとえ画面越しだろうと、ここまで気持ちを熱くさせてくれるとは…。でも、それが嬉しいじゃない。
最後は、メンバーたちが手にしたタオルを振り回し歌い踊った「Voyage」だ。どんな逆境だろうと、彼女たちは何時だって笑顔を絶やすことはない。何度岸へ打ち上げられようと、何回だって自信に満ちた笑顔で船を漕ぎだす。彼女たちが目指す島(夢)へ進む過程には、これからも荒波が押し寄せれば、いろんな災難が降りかかるかも知れない。そんな困難さえも吹き飛ばす元気と勇気を、d-girlsという船は何時も僕らに示してくれる。だから僕らもd-girlsという船へ乗り込み、共に困難を乗り越えながら、笑顔や元気という意味を確かめ続けていくのかも知れない。
この日の模様はまだアーカイブとして観れるので(https://t.co/Ok2hMxp0Z0)、ぜひご覧になっていただきたい。
PHOTO: 平島理
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
d-girls単独公演〜ただのオンライン単独公演〜
https://t.co/Ok2hMxp0Z0
d-girls Non Stop YouTube Live Mix[2020.11.29]
d-girls – CHANGE THE WORLD – English Ver. –

単独公演ありがとう配信
単独公演ありがとう配信チケット
配信日 : 12/20 15:00配信開始
2,000円
杉本よしみtwitter
瀬戸千花 twitter
斉東由奈 twitter
百瀬めい twitter
崎山サラ twitter
d-girls twitter
d-girls YouTubeチャンネル
―セットリスト―
「message」
「with you」
「second position」
「Call my name」
「trust me」
「CHANGE THE WORLD」
「幾星霜の物語」
「Bright Future」
「Revers」
「灼熱のユートピア」
「alive」
「try again」
「Bright」
「stream」
「stay」
「natural」
「history」
「まりも」
「See you again」
「brave heart」
「moment」
「Voyage」

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