【04 Limited Sazabys
ライヴレポート】
『YON EXPO'20』Day1
2020年11月28日
at 愛知・Aichi Sky Expo
(愛知県国際展示場)
機内アナウンスを経て、初日は「Terminal」でスタートした。“帰って来たぞ!”とGEN(Vo&Ba)が叫ぶと、疾走感あふれる「Climb」で会場の温度もグッと急上昇。さらに「message」「fiction」とアッパーな楽曲を畳みかけ、演奏中には華やかなレーザー光線やスモークが噴き上げ、また「Ailen」冒頭では耳をつんざく火花が爆音で鳴り響いたりと、耳目を奪う特効演出で観客の心を奪い去る。
“久しぶり、元気してた?”とGENが親密に語りかけ、他のメンバーに話を振ると、“緊張するよ”とHIROKAZ(Gu)は素直な心境を吐露し、“一曲目から普通に感動した”とRYU-TA(Gu&Cho)が言えば、“俺もRYU-TAと一緒で普通に泣きそうになった”とKOUHEI(Dr&Cho)が続き、バンドも久しぶりの有観客ライヴに感動を抑えられない様子。ここで今年2月に出た新曲「Jumper」も初披露され、テンポの速いリズムと雄大なメロディーが溶け合ったニュータイプの曲調もライヴで抜群に映えていた。
中盤にはアコースティック・セットで「Horizon」「hello」を披露。GENの透き通るハイトーンヴォイスは聴く者の心を明るく照らし、その瑞々しい輝きを帯びた声色は手放しで素晴しいものだった。それからメンバー4人が空港に絡めたドラマ風コントを映像で流し、後半戦へと突入する。メンバー全員が空港整備士の衣装にチェンジし、パンキッシュな「monolith」と再び攻撃的な楽曲を投下。“会いに来てくれたみなさんには感謝しかない。必要とされてなんぼ…生きる力を与えたい”と告げると、「Letter」をプレイ。ハートフルな歌メロに慰撫されつつ、次の「milk」では歌詞が飛んでしまったパートはご愛嬌。
そして、“複雑な世の中をシンプルにしたい。考え過ぎても重荷になるだけ。自分自身に生まれ変われ!”と叫ぶと、「Squall」を解き放つ。哀切なメロディーを会場いっぱいに轟かせたあと、本編は「My HERO」でビシッと締め括った。アンコールに応えると“我々の復活ライヴ…4月に『YON FES』ができなかったから、『YON EXPO』は名古屋だなと”とGENは地元愛を述べ、改めて会いに来てくれた観客に感謝の気持ちを表明。その後、「Now here,No Where」、さらにワンマンでしかやらない「Give me」と続き、初日は無事に終了した。
バンド自身、9カ月振りの有観客ライヴ一発目ということもあり、足元がフワフワしていた部分は正直あった。けれど、それ以上にフォーリミがライヴをやってくれて、そのライヴを体感できる喜びの方が何十倍も勝っていた。こちらこそ“ありがとう!”と感謝の気持ちを伝えたくなるパフォーマンスを魅せてくれた。ふと気づくと、当たり前のように観ていたライヴに対して、そういう感情を抱くのも初の経験かもしれない。改めてフォーリミが自分の中で大切なバンドなんだと再認識した一夜となった。
撮影:ヤオタケシ、瀧本"JON…"行秀/取材:荒金良介
https://okmusic.jp/news/406473
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