首振りDolls

首振りDolls

首振りDolls、
初となる配信シングル
3曲連続リリースに向けた
インタビューが到着!

本当にやりたかったことが
自分の中で具現化
出来るようになってきた

ショーン・ホラーショー(Ba)

ショーン・ホラーショー(Ba)

――「サボテン」にも孤独を感じるけど、「散り散り」の中にも孤独を感じるよね。
ナオ:そう。寂しい。上京して東京に知り合いとかなんてほとんどいなくて。いろんな先輩達が可愛がってくれるけど、やっぱり地元を離れているから寂しいし。

――“今”の想いも強く出てる歌詞なんだね。
ナオ:そう。今まで見えなかったものも見えてきてるし。昔以上に何か掴んでやろう! っていう想いは強い。
ジョニー:地元はいい意味でも悪い意味でもぬるま湯だったからね。知り合いだらけで。
ナオ:北九州は落ち着くし、昔から知ってる人しかいないからすごく楽だし、家賃も安いし、
ジョニー:最悪困ったら実家があるし(笑)。
ナオ:そう。最悪実家に帰ったらいいって甘えがある。東京は毎日刺激的だし。
ジョニー:でも、何も変わってはないけどね、中身は(笑)。でも、地元の奴らは、上京しただけで“東京に染まった”って言う(笑)。
ナオ:そうそう(笑)。何も変わってないよ、中身なんて。甘えるとこが無くなっただけ。北九州にいた頃は、自分達がぬるいところにいるって思っていなかったけど、その場所を離れてこっちに出てきたら、そう思うようになったって感じ。あのときはいろいろ甘かったなって。

――でも、関門海峡を渡るとき、“よっしゃ! やったるで!”って想いで渡って来てたって言ってたよね。その言葉にすごく惹かれたんだよね。その我武者羅に何かを掴もうとする熱に心を動かされたというか。
ナオ:もちろん、毎回そういう想いで関門海峡渡ってたよ。でも、本当に旅行気分じゃないからね。毎回死と隣り合わせだったというか。移動時間をいかに無で過ごすか、しかないからね。
ジョニー:そう。いかにそこに体力を使わないか。ライヴの前に距離と戦ってたからね。
ナオ:そう。ライヴの時間前までに体力を温存しておかないといけないからね。ライヴで100に持っていかないといけないから。移動時間では10とか9しか力を使えない訳。これね、本当にツアーバンドじゃないと分からない感覚だと思う。毎週毎週それやってたからね。
ショーン:事故の心配もあるから大変だよね。
ナオ:そう。マジで命がけだし、何回も死にかけてるし。
ジョニー:旅行気分で楽しかったのなんて最初の3回くらいだったよ。

――ショーンもそういう経験はあるの?
ショーン:前のバンドのときに経験してますね。また自分は九州でも宮崎だったから、すごく遠かったんです。
ナオ:たしかに! 俺たち北九州だから東京まで12時間だけど、ショーンは宮崎だったから18時間くらいかかってたでしょ!?
ショーン:そう。18時間くらい。まず、九州を脱出するのにそれくらいの時間がかかる(笑)。そこからしてまず難関(笑)。
ジョニー:ヤバイよね(笑)。きっつー(笑)! だって、宮崎から北九州まで6時間くらいかかるってことだもんね! 九州脱出しても、そこから山口県と広島県と岡山県が待ってるっていうね!

――そこ抜けるにも結構時間かかるよね!
ジョニー:そう。つら〜(笑)。今思い返しても、よくやってたなぁ〜って思うわぁ〜。
ナオ:でも、その経験があっての今だからね。
ジョニー:でも、本当にその経験はしなくてもいいと思うよ(笑)。だって、時間の無駄だもん。運転してる時間にギターの練習出来るからね! プラスになったことと言ったら、ちょっと辛抱強くなっただけかな(笑)。でも、たしかに、その経験があっての今だと思うからね。
ナオ:俺たちはメンバーチェンジがあって、新たに加入するショーンが東京に居たからそれが上京のキッカケにもなったんだけど、本当に音楽やるなら東京に出なくちゃダメだなって思う。俺は本当に世の中の若いバンドマンに言いたいもん! 地方で音楽やれるようになるのは売れてからだと思う。昔の自分達は、そこに居たまま頑張れると思っていたし、ちゃんと前進してるって思ってたけど、それは違ったなって今思う。売れてから地元に戻って音楽やるのはいいと思うんだけど、まず、音楽やるなら東京に来なくちゃダメだと思う。上京してみて思う。東京で腐ったんなら、お前がそこまでだったってことだと俺は思う。俺自身も、自分の限界を見たくないから、今、必死でもがいているからね。
ジョニー:やっぱり東京は日本の中心だからね。俺たちはバンドをやっている以上、最先端の音楽を作るべく頑張っている訳ですよ。日本のロックを背負ってるってくらいの気持ちでね。だから日本の中心である東京で頑張るべきなんだと思う。でも、地方でもカッコイイ音楽は出来ると思うし、やってる人たちもたくさんいる。だから、そこは否定しないけど、何かアクションを起こすときは絶対に東京だなって思う。だからと言って、地元を粗末にしている訳じゃなくてね。いつまでたっても地元は大事。一番好きな場所であることに変わりはないから。
ナオ:そうだね、そこは大前提として。地方に居たら、地方に来てくれた人を待って対バンするしかないしね。そこでの出会いも大きかったけど、やっぱり比べ物にならないくらい出会いがあるからね、東京には。でも、何だろうなぁ、だからこそ孤独でもある。
ショーン:でも、最初に誘われたときナオくん、北九州に住んで欲しいって言われた気が、、、、。
ナオ:え!? 俺、そんなこと言いよった!? 全然覚えてない(笑)!
ショーン:え(笑)!?
ナオ:ごめんごめん(笑)。でも、ショーンが加入してからすぐに2枚目のアルバム『アリス』のレコーディングが始まるタイミングだったから、どうしても曲作りの為に北九州に来てもらわなくちゃいけなかったからね。その間は、さっき「黒い太陽」の話のときにも出て来たけど、俺の家でショーンと同棲してたからね。
ジョニー:でも、ショーンが入ってから曲が出来るペースが半端なく早いからね。
ナオ:ショーンの中で、加入前のフェイバリットソングと加入後のフェイバリットソングをあげるとしたら何?
ショーン:加入前は、「タイムマシーン」とか。激しくおドロドロしい中で、最後エンディングでガラッと変化するっていうところがすごく好きで。
ナオ:ジョニー曲だね。
ジョニー:あのギャップがいいんやろね。俺はずっと暗いバンドが嫌いだから、嫌いというか、疲れちゃうから、どうしてもそういうギャップを付けたくなっちゃうんだよね。
ナオ:加入後は?
ショーン:ん〜。今だったら、「SMILE」かな〜。
ナオ:おっと! 繋がったね!

――「SMILE」といえば! 今回最終章である第三弾として12月27日リリースにリリースされるシングル曲だね。ショーン作曲、ナオ作詞。ショーンの中では、現時点での最高傑作ということ?
ショーン:そうなんですよ。本当にやりたかったことが自分の中で具現化出来るようになって来て。自分のやりたかったことがだんだん出来て来てることが嬉しいんです。その感覚を掴めたのが「SMILE」だったんです。妖しいフレーズなんだけど、どこかポップっていう。「PSYCHO CLUB」からの「SMILE」って感じで、ちょっとバーンとキテる感じなんですよね。「SMILE」は、ナオくんが、“世間を皮肉って欲しい”って言うリクエストに基づいて歌詞を書いてくれて、メロも付けてくれたんですけど、その歌詞もすごくしっくりきたし、ジョニーさんのギターもめちゃくちゃいいんですよ!
ジョニー:俺の中にはない感じのギターだったからね。そういう意味ではすごくいい挑戦になったし、新しい感覚だったというか。弾いてて純粋に楽しいんだよね。
ナオ:うん。超いいよね、「SMILE」。

――ショーンの中で「SMILE」は、いつ頃から構想があったの?
ショーン:“妖しさポップ”っていうのは、バンドをやり始めた頃からあったんだけど、自分自身のルーツとして、もともとミドルテンポの曲ばっかりを聴いてきたのもあったから、改めて構想し始めたっていう感覚ではなくて。
ジョニー:ショーンは自分の中にしっかりとイメージが固まっているからね。俺とかナオみたいにふんわりした状態じゃないから。それに合わせてギターを弾いてる。
ナオ:ショーンはバンド内で一番クリエイティブな人だからね。
ジョニー:そことのいい化学反応で出来たのが「SMILE」なんじゃないかな。
ナオ:ほぼ固まっているんだけど、ショーンの中で迷っているとこはバンドに委ねてくれるから、すごくいいバランスの化学反応になってるんじゃないかなと思う。そこで一緒に作品作りをしてる感じがする。任せてくれるからこそ、そこで頑張れる感じというかね。
ショーン:ベースに関しては完全に作り込めるんだけど、それ以外の部分ではスペシャリストに任せたいなと。
ナオ:でも、任せっきりにはしないからね、ショーン。ちゃんと違うときは違うって言うからね。
ジョニー:そう。ちゃんと軸はショーンが持ってるからね。
ナオ:そう。だから、ショーンとの作品作りはすごくしやすいんだよね。
ショーン:自分で言うのもですけど、ラジオでこの曲が流れてきたら、自分だったら間違いなくShazamする1曲かなと。
ナオ:カッコいいよね、「SMILE」。あのイントロからのコーラスと、俺とジョニーの強い癖が絡みあって完成した作品だったと思うよ。首振りDollsがやってるみたいないなたいロックや昭和歌謡は、この令和の時代にはルーツ音楽になっているのかもしれないけど、本当に音楽を聴きたくて聴いてる人たちに刺さる音楽をやっていると思うから、そこは変えちゃいけないと思っていて。このまま突き進んでいけたらいいなと思ってますね。時代に迎合する音楽は出来ないと思っているから。
ショーン:今、10代や20代の子たちに昭和歌謡ってすごく流行っているらしいからね。
ジョニー:つまりはブルースですよ。そこ。
ナオ:そうだね。鮎川さん(鮎川誠)や柴山さん(柴山“菊”俊之)も言ってたけど、“今日キツかったね”ってことを歌詞にして歌っていけばいいんだと思う。
ショーン:まだライヴで数回しかやっていない「童」って曲なんて、まさにブルース以前な感じというか、原始的な感じがするもんね。
ジョニー:本能的なね(笑)。
ナオ:そうそう(笑)。自然と体が動いちゃう感じね。本当にリズムから出来てったからね。ショーンが突然ベースフレーズを弾き始めて。そこにリズムとギターを絡めていって出来上がっていった感じだったからね。本当の共作。

――今までも、ナオ×ジョニー、ナオ×ショーンとかっていう組み合わせで、いろんな共作曲があるけど、ジョニー×ショーンってのが無いんじゃない?
ジョニー:あぁ、そういえば無いね!
ショーン:あ、無いですね!
ナオ:それやってみようよ! すごく聴きたい!
ジョニー:面白そうやね! どんな感じになるんだろ?
ショーン:ダンスミュージックとか(笑)!?
ジョニー:いいね〜! エレクトロニカとか?
ショーン:あははは。いいですね!
ナオ:じゃあ、久しぶりに俺とジョニーも曲作ろうよ!
ジョニー:いいよ。
ナオ:ってことで、まだまだいろんな首振りDollsを魅せられそうなんで、今は、出来立てのそれぞれの個性が詰まった「サボテン」「散り散り」「SMILE」を是非聴いてみてください!

取材・文:武市尚子
ジャケット撮影:寫眞館GELATIN
MV編集:maru(素材撮影:DOLL RECORDS Co., Ltd.)
メンバー撮影」DOLL RECORDS Co., Ltd.

【有観客ライヴ】

『REAL FRIDAY THE DOLLS -Cold teardrops- 〜首振りDolls one-man〜 』
12月18日(金) 東京・新宿MARZ
<チケット>
前売り¥4,000+drink
一般発売日:11/14(土)10:00 〜有観客チケットLive pocketのみ
■1部 open 16:30 / start 17:00
https://t.livepocket.jp/e/8fbyj
■2部 open 19:30 / start 20:00
https://t.livepocket.jp/e/llh5c

『E✝︎V✝︎E -Cold teardrops- 〜Christmas eve首振りDolls one-man〜 』
12月24日(木) 東京・新宿MARZ
<チケット>
前売り¥4,000+drink
一般発売日:11/14(土)10:00 〜 有観客チケットLive pocketのみ
■1部 open 16:30 / start 17:00
http://t.livepocket.jp/e/ah68n
■2部 open 19:30 / start 20:00
http://t.livepocket.jp/e/igije

◎ライヴ詳細ページ
http://kubihuri.com/live/live-1698/

nao(Vo&Dr)
nao(Vo&Dr)
ジョニー・ダイアモンド(Gu)
ジョニー・ダイアモンド(Gu)
ショーン・ホラーショー(Ba)
ショーン・ホラーショー(Ba)
配信シングル「サボテン」
配信シングル「散り散り」
配信シングル「SMILE」

OKMusic編集部

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