B’z、無観客配信ライブ『Day2』でフ
ァン垂涎のレア楽曲オンパレード 「
今日、歌える曲あったでしょうか?」

B’ z無観客配信ライブ『B’ z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2』

2020.11.07 Zepp Haneda
松本孝弘(ギター)と稲葉浩志(ボーカル)による最強のロックバンド“B’ z”が初の無観客配信ライブ「B’ z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-」を開催。10月31日から5週連続で行われる今回のライブは、デビューした1988年から現在(2020年)までの32年間を“5つの時代(5 ERAS)”に分けて、それぞれの時代に発表された楽曲で構成。
11月7日は「Day2」。会場となったZepp Haneda(TOKYO)の外観や飛び立つ飛行機を映したオープニングムービーに続いて、1994年にリリースした7thアルバム『The 7th Blues』のオープニングナンバー「LOVE IS DEAD」でスタート。冒頭にある電話での会話は「もちろん今でもバリバリプレイしてるよ。さらに進化して最高だぜ! こんな世の中だけど、ステイホームでいつも聞いてたよ。日本のロックンロールバンドで30年以上続いているんだ」と、新しい英語バージョンに変更。コンクリート打ちっぱなしの背景も、硬派でパワフルなロックサウンドの雰囲気に合っていた。続けて同じく『The 7th Blues』の2曲目、「おでかけしましょ」を演奏し、さらにヒートアップしていく。
ブルースハープを吹きながら、稲葉が「B’ zのSHOWCASEにようこそ」と呼びかけ、ブルージーなイントロから「Don’ t Leave Me」へ。エモーショナルなボーカルが聴く者の心に突き刺さる。そして映像がモノクロに変わり、「闇の雨」を披露。ストーリー性のある歌詞、松本が黒いレスポールで奏でる美しい旋律、そしてモノクロならではの映像美が融合し、まるで映画のワンシーンのように感じられた。
「みなさん、お元気ですか? 元気そうですね。たとえ目の前にいなくても、お互い、気配を感じ合いながら、皆さんも遠慮せずに、こっちのステージの方に想いを、気持ちを送ってみてください!と、声援に耳を傾ける仕草をしながら、出来るでしょ?来てます。感じてますよ。その調子で道端でも電車の中でもお茶の間でも、遠慮なく気を送ってきてください!」と稲葉が視聴しているファンに呼びかけ、「YOU & I」に突入。巡り逢えたことへの喜びを綴った歌詞はいつの時代も変わらず、改めてこの曲の良さを実感。「夢見が丘」では松本のギターと稲葉のボーカルが共に歌っているようなメロディを奏で、B’ zならではのアンサンブルの魅力も感じさせる。
しっとりと聴かせた後、雰囲気をガラッと変えて「love me, I love you」へ。イントロが鳴り響くと、稲葉がステージから客席に降りフロアも飛び出し、今回のライブの告知看板が見える屋外に出たかと思えば、再び場内を隈なく廻るというミュージックビデオさながらのパフォーマンスで楽しませてくれた。
ブルージーな演奏で始まった「もうかりまっか」も久しぶりにライブで演奏されたレア曲。稲葉が「もうかりまっか」と歌って問いかければ、松本が「ぼちぼちでんな」「あきまへんわ」と返す。他にも、「あんた、あの子のなんなのさ」というセリフを松本が語り、稲葉が「羽田のヨーコ、ヨコハマヨコスカ。一体どこなんですか?」とツッコミを入れるなど、パロディー要素も満載。寸劇的にコロナ禍での“ぼやき”を聞かせるなど、B’ zのユーモアのある一面もしっかりと見せてくれた。おもちゃの銃でギターを弾く松本、ランプを振り回す稲葉など、演出要素を豊富に盛り込んだこの曲は、この日のハイライトのひとつだったに違いない。
「The Wild Wind」から後半戦に突入。松本と稲葉がステージから客席へ降り、燃え盛る炎の中でギターがむせび鳴き、歌声が切々と響く。ステージに戻ると、「次の曲は、今年の春、非常事態宣言が出ていた頃に“ステイホーム”で、我々も実際にリモートでセッションした曲です。一緒にいないけど、みんなの気持ちが集まってひとつの楽曲を成立させるという、そういう面白みや楽しさも学びました。皆さんが見てくれて勇気づけられました」と曲紹介をし「HOME」を演奏。途中、稲葉が「ちょっと寄り道」と言い、「あの頃、我々もあまり会わなかったので、ステイホームと言われていた時期に皆さんがどう過ごしていたのか、曲の途中ですけど聞いてみようと思います」と、サポートメンバーとのトークを展開。ギターの大賀好修には「ルービックキューブ」、キーボードの増田隆宣には「ロシア語」、ベースの徳永暁人には「小さな仏像」、ドラムの田中一光には「社交ダンス」と、SNSで仕入れたというネタ(ガセネタ)で稲葉がサポートメンバーにどんどん絡んでいくものの、ことごとく否定されてしまう。さらには松本にまで「久しぶりに切手の収集を再開したそうで」と絡んでいくが、松本から「そうそう。見返り美人とか…って、やってないよ!」とノリツッコミで返されてしまう。そして、ファンに向けて「皆さんどうですか?今回のことで家で楽しむという新しい発見もあったと思いますが、やっぱりみんなで外へ出て集まって騒ぎたいよね?まだ時間はかかるかもしれませんけど、いつかまた皆さんと一緒に、思い切り騒ぎたいと思っています」とメッセージを送り、寄り道から「HOME」へと戻った。
終盤は「ミエナイチカラ 〜INVISIBLE ONE〜」から疾走感あふれる「スイマーよ!!」へ。エフェクトをかけた映像演出で魅せた「Liar! Liar!」、火花の特効と共に勢いを増した「さまよえる蒼い弾丸」と、盛り上がりも最高潮を迎えた。
「またDay1とも雰囲気が違う中、やらせていただきましたがどうですか?」と稲葉が松本に感想を求めると、「楽しいよね。こうやってみんなで演奏できることも当分なかったしね」と喜びを伝えた。そして、稲葉がファンに「今日、歌える曲あったでしょうか? あと1曲やりたいと思いますが、周りを気にせず思い切り歌いたい方、歌ってみてください」と呼びかけ、「Calling」を披露。“この声が聞こえるかい”“どうか苦しまないで”というフレーズを今の状況で聴くと、リリース当時とは違った意味も感じ取ることが出来、勇気をもらえた。
Day2は1994年から1998年までの5年の軌跡を振り返ったステージとなった。「また来週!」という言葉で稲葉が締めくくった通り、「B’ z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-」はまだまだ続く。次回、「Day3」は11月14日(土)19時から配信予定。セットリストもガラッと変わる3番目の時代(ERA)の配信ライブもぜひリアルタイムで体感しよう。
『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-』

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