7アーティスト&全28曲、神曲だらけ
の“ハロパ”開催!『GARNiDELiA Pr
esents HALLOWEEN MiRACLE WONDER P
ARTY 2020@おうち編 』Day2ライブレ

GARNiDELiAの2人と、彼らにゆかりのあるアーティストが出演するライブイベント『GARNiDELiA Presents HALLOWEEN MiRACLE WONDER PARTY 2020 @おうち編Day2』が、2020年10月31日(土)、イープラス「Streaming+」よりライブ配信された。
前日に開催されたDay1に続き、Day2では7組のアーティストが全28曲を披露。ダンス楽曲も多かったDay1に比べ、歌を聴かせることに振り切った神曲だらけの“ハロパ”となった。今回もライブの収録が行われた渋谷の会場から、現地の模様を徹底取材。収録の裏側も含め、Day2のライブをレポートしていく。
撮影:安西美樹
1番手として登場したのは女性声優・シンガーの小林愛香。頭に猫耳を付けた可愛らしい姿で登場した。見た目だけでなく笑顔もいっぱい、体も可愛らしく揺らしながら、アッパーなロック楽曲「NO LIFE CODE」、「Crazy Easy Mode」を歌い上げる。
小林は、メイリアとは2011年にアニメ『フリージング』で、オープニングとエンディングの主題歌をそれぞれが担当し合ったという関係性である。3曲目には、まさにその出会いとなったシリアスな楽曲「君を守りたい」(テレビアニメ『フリージング』ED主題歌)を披露。歌の途中には高く、力強く、手を掲げる場面もあった。
歌が終わった後には、Day1同様、今回の『ハロパ』主催者ことGARNiDELiAの2人が登場した。服装も前日同様に、tokuはヴァンパイア、メイリアは三角帽子の魔女姿といった仮装だ。2人による小林へのアーティストインタビューでは、意外(?)にもプライベートでは今までハロウィンパーティなど何もしてこなったと語る小林。今回のステージで仮装し、歌ったことについて触れ、「陽の者になった気分です」という独特な表現で感想を述べた。
撮影:安西美樹
インタビューのあとは、メイリアとのコラボへ。tokuもキーボードで参加する。披露された楽曲は、やはり2人にとっては運命的な「COLOR」(テレビアニメ『フリージング』OP主題歌)である。力強く伸びやかなメイリアの歌声。一方、それに寄り添う小林の歌声も、ただ可愛らしいだけない。力強く訴えかけてくる歌声であり、それこそが、2人が出会って約10年後のこの舞台での共演を実現させたのだろう。そう思うと、また一層深い感動があふれてくる。
歌い終えた後に「きゃーーーっ!」と言いながら2人で近づいていく様子を目にしただけでも、本当に10年来の親友同士が再会しあった瞬間のようで、思わず「尊いっ!!」と叫びそうになってしまった。
撮影:安西美樹
『ハロパ』2番手には、女性声優・シンガーの中島愛が、黒のドレスにオレンジのスカートというハロウィンカラーで登場した。1曲目として、軽快ながらも優しさにあふれたラブソング「Bitter Sweet Harmony」(「テレビアニメ『すのはら荘の管理人さん』OP主題歌)を披露。続くMCでは衣装について触れ、「ハロウィンの精? ミス・パンプキン的な?」とコンセプトを語った。
続く2曲目には、ハロウィンにぴったりな楽曲「パンプキンケーキ」を、振り付けを交えながら歌い上げる。甘いパンプキンケーキと、甘い女子の恋心をたっぷり歌に込めて贈ってくれた。
3曲目は雰囲気をガラッと変え、ロックな曲調にポエトリーな歌詞が載った「サタデー・ナイト・クエスチョン」(テレビアニメ『ネト充のススメ』OP主題歌)を歌い、ソロステージを終える。透明感がありながらも芯がしっかり通った声と、キレのよい動きで、技術力の高いステージを見せてくれた。
ステージ終わりのGARNiDELiAのアーティストインタビューでは、「ハロウィンの思い出」として、昨年ファンクラブでバスツアーを開催したことを触れる中島。地元・茨城のつくば市へファンと共に向かい、魔女の仮装をした思い出を語った。
撮影:安西美樹
インタビューの後にはメイリアとのコラボに移り、中島がランカ・リーというキャラクターとして歌った「放課後オーバーフロウ」(アニメ映画『劇場版 マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜』主題歌)を2人で披露。実は、この曲は中島からのリクエストによる選曲だったそうで、メイリアも「本人と歌える!!」と本番前から興奮していた。まさにここでしか聴けない貴重なコラボで、ステージを曲の歌詞に沿った甘酸っぱい色に染め上げた。
3番手は、「えみつん」の愛称で知られる女性声優・シンガーの新田恵海が登場。灰色の獣の耳と、右肩にも耳と同じ素材のファーのようなものを付けている。1曲目、「Every day a Lucky day!」(旅チャンネル『新田恵海の女子トク旅』OP主題歌)では、ピースサインをつくって頭の上に高く掲げるなど、可愛く振り付け。くるりと回ったときにお尻に尻尾も見え、観ているこちらは思わず心の中で「いいゾッ!」と叫んでしまう。
撮影:安西美樹
続くMCでは、「今日は獣の……狼の格好で来ました!」と仮装について触れるえみつん。アメリカンショートヘアかと思っていたら狼だったのか!? と、筆者の中では驚いてしまったポイントだ。「この格好には合いませんが……」と言いつつ、続く2曲目には青空をイメージしたナンバー「ツバサ」(テレビアニメ『18if』ED主題歌)を歌った。ただただその声に聞き惚れてしまう、爽やかなナンバーだ。
ラストの3曲目には、ガラリと雰囲気を変え、夜をイメージする激しめなロックナンバー「ORATIO」(テレビアニメ『アラド:逆転の輪』OP主題歌)を披露。高く伸びやかな声で、コントラストがくっきりとした全3曲を歌い上げた。
ステージ終わりのGARNiDELiAによるアーティストインタビューでは、GARNiDELiAとえみつんの意外な出会いについて触れられた。なんと音楽イベントなどで共に仕事をするよりも先に、アニソン界隈の集まりで共に食事をし、カラオケに行ったのが初めてだったそう。「次はリアルライブでもコラボしたいね」と語り合い、インタビューを終えた。
撮影:安西美樹
早くもライブは中盤。4番手には、真っ黒なドレスに身を包んだ女性シンガー・やなぎなぎが登場した。昨年に引き続きの登場である。髪はお団子2つにまとめ、魔女っ子のような雰囲気だ。1曲目には「春擬き」(テレビアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』OP主題歌)を、2曲目には「芽ぐみの雨」(テレビアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』OP主題歌)をと、透き通る歌声で気持ちの良いロックナンバーを続けて歌い上げた。
そして3曲目には、昨年も披露した「メルト 10th ANNIVERDSRY MIX」を披露。歌い出しはアカペラから入り、透明な彼女の声だけがステージを、会場の空気をぴりぴりと震わす。まさに鳥肌ものだ。伴奏が入り、曲が進むと、後半の「お願い時間を止めて 泣きそうなの」のフレーズに入るころには、むしろ聴いている方が泣いてしまいそうになっていた。
歌い終わりの、GARNiDELiA によるアーティストインタビューでは、やなぎなぎの肩に鳥が出現! まるで「アハ体験」のようにいつの間にやら現れており、tokuとメイリアの2人もその現象に驚いていたのが印象的だった。
撮影:安西美樹
インタビューの後にはコラボへ。昨年はGARNiDELiAの楽曲「SPiCa」でコラボし話題となったが、今年はやなぎなぎの楽曲でコラボを実施。シリアスで壮大な楽曲「Zoetrope」(テレビアニメ『AMNESIA』OP主題歌)を2人で歌い、より一層スケールの大きい楽曲へと生まれ変わらせた。。
5番目のアーティストには、女性ボーカルのKIHOW、男性ギタリストのTom-H@ckからなる男女ユニットMYTH & ROIDが登場した。ボーカルのKIHOWは漆黒のドレスに身を包み、ギターのTom-H@ckも黒のジャケットと、モノトーンの衣装で揃えた2人だ。
撮影:安西美樹
特に仮装はしていない? ようにも思えるが、存在感バツグンで1曲目にダークでシリアスな「VORACITY」(テレビアニメ『オーバーロードIII』OP主題歌)を歌い上げる。「世界のすべて口腔の中」という、ハロウィンにもある意味ふさわしいゾッとする歌詞ながら、曲自体は非常にノリがよく、聴くだけでもカロリーを消費できそうだ。
続いて「shadowgraph」(テレビアニメ『ブギーポップは笑わない』OP主題歌)、「Future is Mine」(中国版ゲーム『神角技巧と11人の破壊者』主題歌)と、共にメッセージ性の高い歌を、ソウルフルに歌い上げる。ときに力強く「叩きつける」ように、ときに擦れそうになるくらいのささやき声になるボーカル・KIHOWの歌声は変幻自在だ。
圧倒的な歌とギターテクニックで、完全にシリアスかつミステリアスな彼らの世界にステージを誘ってくれた。しかしパフォーマンスを終えた後のGARNiDELiA によるアーティストインタビューでは、ガラリと雰囲気が一変。一見クールなギターのTom-H@ckが、めちゃめちゃ喋る、喋る、喋りまくる。逆にボーカルのKIHOWは、小さく可愛らしい声でほとんど喋らないというギャップも見せてくれた。
■鈴木 このみ
撮影:安西美樹
ゲストアーティストとしては最後となる女性シンガー・鈴木このみは、白いシャツに血のりの付いた衣装で登場。1曲目に「Theater of Life」(テレビアニメ『デカダンス』OP主題歌)、「NOT PYGMALION」と、ハードな楽曲を2曲歌い上げる。ヴァイオレンスな衣装も相まって、鬼気迫る歌声は、グッと聴く者の胸に響いてくる。もちろん、ハロパであることも忘れず、曲の合間には「トリックオアトリート!盛り上げってくれなきゃイタズラするよー!」とかわいらしく叫ぶ場面も。
続くMCでは、例年のハロウィンは家で過ごしていると語る鈴木このみ。今回は念願叶ってガルニデリアのハロパに出演できたことに際し、衣装はなんと自身の母に作ってもらったのだそう! そして3曲目には、最新アルバムから夏の晴れた空のような爽やかな楽曲「p.u.p.a.」も披露した。
GARNiDELiA によるアーティストインタビューの後には、メイリアとのコラボで「My Days」(中国アプリゲーム『永遠的七日之都』主題歌)を披露。舞台の端と端で離れて歌う二人は、間奏で互いにダンスも披露しながらぐぐっと距離を縮めていく。2人の仲良さげな共演に、観ているこちらはついうっとりとして、ため息をつきたくなってしまった。
撮影:安西美樹
女性アーティスト全員で歌う「キューティーハニー」など、懐かしのアニメ主題歌も! カバーセレクションで「ハロパ」の舞台も大詰め!
主催のGARNiDELiA含む全7組のアーティストが出そろった。ここから舞台は、コラボもふんだんに楽しめる「カバーセレクション」へと移っていく。
撮影:安西美樹
1曲目は、女性出演者全員で歌う「キューティーハニー」(テレビアニメ『キューティーハニー』OP主題歌)だ。収録では一人ひとり個別で撮影され、小林愛香がとにかくカワイイ! えみつんが体を揺らしながらめちゃめちゃ色っぽい! など、全員独特の個性で楽しめた。特にKIHOWが自身の歌声とは一味異なる可愛らしい声で「変わるわよ」と言うなど貴重過ぎる瞬間もあった。そしてメイリアの歌声も大人っぽく、「ハニーフラッシュ!」と全体をリードするようにカッコよくキメたのも印象的だった。
2曲目にはMYTH & ROIDとメイリアによるコラボで「魂のルフラン」(アニメ映画『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』ED主題歌)。そして3曲目にはハロウィンに相応しく新田恵海とメイリアのコラボで「GHOST SWEEPER」(テレビアニメ『GS美神』OP主題歌)など、懐かしのアニソンも披露される。
4曲目には中島 愛とやなぎなぎのコラボで「コネクト」(テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』OP主題歌)も歌われ、本家のClariSに比べるとぐっと切なさが濃く、大人っぽい楽曲に仕上がっていた。「ああ、良い! 好き!」と叫びたくなる。
撮影:安西美樹
そしてカバーセレクションのトリを務めたのは、MYTH & ROIDとGARNiDELiAのコラボで、『Clattanoia』(テレビアニメ『オーバーロード 』OP主題歌)だ。舞台には、向かって左からtoku ・メイリア・KIHOW・Tom-H@ckの順に立つ様は、まるで鏡写しのよう。tokuもキーボードをTom-H@ckのギターのように肩から下げて構え、いっそう線対象な様子を際立たせていた。2つのユニットが、まるで競い合うかのように一曲を歌い上げる様はスリリングで、トリを飾るのに相応しい圧巻のパフォーマンスであった。
Day2出演アーティスト全員で歌い、踊る「Secret Party」! そしてGARNiDELiAから重大発表が!
撮影:安西美樹
2日間に渡って開催された『ガルニデハロパ』もいよいよ最後。Day2出演アーティスト全員で、「Secret Party」が歌い、踊られた。こちらも収録では一組一組別撮りだったが、その分それぞれの歌とダンスの違いも楽しめて贅沢な時間が過ごせてしまった。
撮影:安西美樹
だが収録の段階で、それは未完成だった。「これから編集でつなぎ合わせなければならない」という意味も、もちろんある。しかしそれより今年7月21日に行われた『東京紅夜』の収録後の、メイリアのツイートも思い出してほしい。「みんなが見て、初めて完成するライブです」。今回の『ガルニデハロパ』も、配信をもって、ようやく「完成」に至ったのだ。
撮影:安西美樹
また、Day1のライブレポの締めくくりで筆者は、「なぜ今、ほかのアーティストなどが有観客でのライブも再開し始めている中で、GARNiDELiAがまた、2日間の無観客配信ライブを開催することになったか」という問いを投げかけた。最高のステージを、収録というひと手間かかった方法で作り上げ、まだ誰も見たことのないGARNiDELiAならではの配信ライブをお贈りするというのも一つの答えだろう。
続いて、これは6月28日に行われた生配信ライブ『GARNiDELiA “Connect Hearts”』でのメイリアの言葉だ。「今日はみんなが最前列だからね!」やはり、これも答えだ。配信によってご覧いただけた方々は、収録の現場で観ていた筆者たちよりも「良い席」にてライブを楽しめたということを誇らしく思っていただきたい。
さらにもう一つ。「このライブを観ることで、普段のライブも、表情や足の動きなど、想像して楽しんでもらえるようになる」ということが、何よりの答えだ。そして今回の『ハロパ』締めくくりのMCにて、いよいよその「普段のライブ」、つまり有観客による生ライブの情報が解禁になったのだ。
2020年11月29日(日)、「ビルボードライブ横浜」にて、11月25日発売の10周年記念オリジナルアルバム『起死回生』プレミアムリリース記念ライブが開催される。チケットはFC先行予約受付中だ。
コロナ禍の2020年は、アーティストたちにとっても我々ファンにとっても、ショックの大きい1年であったように思う。しかし生きていれば、奇跡のようなことは起こる。今夜の『ガルニデハロパ』で奇跡のようなアーティスト同士のコラボが見られたように、また我々ファンたちとGARNiDELiAが直接面と向き合える「コラボ」が実現する日がくるのだ。それまでは、どうやったって死ねない!
ぜひ生き抜こう。また寒く厳しい季節が到来するが、ぜひファンの一人ひとり体に気を付け元気に過ごしてほしい。そして、まずは11月のアルバム『起死回生』のリリースと、ついに開催される生ライブの舞台を楽しみにしようではないか。
取材・文:平原 学 撮影:安西美樹

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