『SENDAI OROSHIMACHI Art Marche 2
020』初の市民参加型作品『オイディ
プス王』の試演会が開催

2020年10月9日(金)から開幕する『SENDAI OROSHIMACHI Art Marche 2020』内で上演される、市民参加型作品『オイディプス王』の試演会が、10月4日(日)に能₋BOXで行われた。
初の試みとして市民参加型作品となる今作は、能舞台を擁する劇場を使用し、演出に山本タカ(くちびるの会)、音楽監督に熊谷太輔を迎え、一般公募で集まった高校生から60代まで個性あふれるキャストとともに約1か月の稽古期間を経て創作してきた。
稽古の前半では能楽師・山中迓晶による能のワークショップや、翻訳を手掛けた井上優明治大学文学部准教授によるギリシャ悲劇ワークショップを実施。作品への理解を深め、新たな『オイディプス王』の誕生を目指す。
本番に先駆けて行われた試演会では、約30人の観客が参加。疫病に苦しむテーバイの民衆がオイディプス王に助けを求めるところから始まる。
能の衣装から着想を得て、「テーバイ」をイメージし多文化の要素を取り入れ制作された衣裳を身にまとい俳優たちが登場。オイディプス王と、7名のキャストが時にコロスに姿を変えながら、戯曲がもつ重厚感あるセリフを感情や身体に落とし込み、表現していく。
『オイディプス王』試演会より 撮影:小田島万里
『オイディプス王』試演会より 撮影:小田島万里
『オイディプス王』試演会より 撮影:小田島万里
『オイディプス王』試演会より 撮影:小田島万里

そこに熊谷の生演奏が加わり、加速していく悲劇に向けて緊迫感を彩る。能舞台とギリシャ悲劇という2つの異なる文化と歴史が解け合っていく瞬間を体感し、参加した観客の息をのんでいる様子がうかがえた。
『オイディプス王』試演会より 撮影:小田島万里
『オイディプス王』試演会より 撮影:小田島万里
今回の試演会では観客にアンケートをとり、10月9日からの初日に向けてさらに稽古と試行を繰り返していく。仙台で生まれる新たな物語『オイディプス王』に刮目したい。
演出・山本タカコメント
昨年末に『オイディプス王』を上演することを決めました。「疫病が蔓延する古代都市テーバイ」という設定がこの様な現代性を帯びるとは、大変な皮肉です。
しかし、この皮肉こそ演劇の醍醐味の様にも思います。
当初は、コロス役として、大勢の市民の方々に登場していただきたいと思っていましたが、感染症の状況も鑑み、今回は少数精鋭の8名で挑みます。
仙台の地で、仙台のキャスト・スタッフと共に作り上げた作品です。この試みが大きな一歩になりますよう。
音楽監督・演奏 熊谷太輔コメント
お芝居に音楽監督として参加するのは初めてでドタバタと奮闘する日々。そんなある時ふと気づいたのは…このチームは個性が面白い。
そして一人一人のお芝居の歩み方が千差万別。そうか!この個性豊かなキャストたちが生き生きとお芝居できたらそれだけで素敵な「音楽」になる。
僕の仕事はそのきっかけをつくることなんだろうと。もちろん!自身の演奏も全身全霊で参ります。
いま仙台から生まれる「オイディプス王」をぜひご覧ください。

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