FEATURE / 『S.W.I.M.』 Vol. 02 リ
アル・イベントも大盛況だった『S.W
.I.M.』連載特集第2弾。Peggy Doll、
SPENSR、AMERICAN DREAM EXPRESS、g
atoにショート・インタビュー

新進気鋭の国内アーティスト17組の楽曲を収めたコンピレーション・アルバム『S.W.I.M. #1 -polywaves-』が9月9日(水)にリリースされた。

本作は渋谷を拠点とする独立系レコード会社「ULTRA-VYBE」が立ち上げた、“音楽シーンに新たな波を立てるアーティストをリスナーの元へと送り出すこと”を目的とした新プロジェクト、『S.W.I.M.』の第1弾リリース作品。ジャンルやスタイルもバラバラながら、どのアーティストからもどこか新世代ならではのフレッシュな感覚が感じられる。

Spincoasterではそんな新プロジェクト『S.W.I.M.』を連載で特集。第2弾となる今回は、Peggy Doll、SPENSR、AMERICAN DREAM EXPRESS、gatoの4組のショート・インタビューをお届けする。

なお、9月26日(土)には東京・下北沢のライブハウス/カフェ/CDショップ、mona recordsにて2フロア往来サーキット形式のライブ・イベント『mona records「S.W.I.M.」PARTY』が開催。フレッシュな感性が炸裂した同イベントの模様は、現在アーカイブ映像が配信中。チケットは10月9日(金)まで購入することができるので、合わせてチェックを。

Text by Takazumi Hosaka


Peggy Doll

――音楽を始めたきっかけを教えて下さい。

聴く音楽のジャンルがガラッと変わった時期があって、中学の2年くらいの時に昔のソウルやジャズなぞ、いわゆるブラック・ミュージックの心地良さにハマって。そこから自然と自分でもその雰囲気を表現する側になりたいと思うようになりました。

――現在のスタイルを形成するにあたって、影響を受けたアーティスト/作品を教えて下さい。

Esperanza Spaldingの「Black Gold」って曲があるんですけど前述の聴く音楽ジャンルが変わっていったくらいの時にずっと聴いてたので、そこからの影響は強いと思います。

――コンピ『S.W.I.M. #1 -polywaves-』に収録された楽曲はどのようにして生まれた作品でしょうか。

なんとなくギターのループができて、そこから色々音を足しながら、なんか普段考えていることのふわふわした部分の“何かこれ”っていう爆発的な主張じゃないけど、もどかしい気持ちを曲にしてみたんです。ただなんとなくできて、自分で聴いた時に世に出すとかは思わなかったのですが、〈BOAT〉さんから頂いたアレンジを聴いて、いいなと感じたので完成させようと思いました。

――今後の展望を教えて下さい。

今は作ってきた曲を年内にはアルバムとして出せるように準備をしています。自分としてはかなり楽しみな内容で、それをライブでどう表現できるのかも今後取り組んで行きたいことです。なので、またライブに来てください(笑)。

――『S.W.I.M.』の語源にちなんだ以下の4つの質問に答えて下さい。

■「SEEK」=最近捜しているもの、求めているものは?

たぶんどこかで1回ふと我にかえる癖がついてしまっていて。みんなそうなんですかね。でもなんかETCにチャリンコで突っ込むくらいの無我夢中な精神が欲しいと思う。曲にしろなんにしろ、帰って来れないくらい物思いに耽ることができる場所とか。

■「Wonder」=最近驚いたこと、もしくは不思議に思うことは?

んー、なんですかね(笑)。僕は生まれてからずっといわゆるニュータウンと呼ばれる所に住んでいて、街と街を結ぶ無料の高速道路みたいなのがあって、その区間を結ぶ電車もあるし、団地とか建て売りの一軒家がいっぱいあったり。小さいけどショッピングセンターみたいなのもあって、生活しやすい便利な場所だと思うんですけど、なんか風土がない気がして。やっぱり山だったところを平らにしてその当時の新しいもので埋め尽くした街やと思うんですけど、なんかおもしろくないんですよね(笑)。

土地の風土とか伝統とかってそこで生きる人間模様にも影響してくる気がしていて。もし僕が海沿いの街とか田園地帯とか家の周りに寺社仏閣が溢れてたり、それこそ東京みたいな大都会とか、今と全く違う場所で育ってきたとしたらそれは僕であっても違う人間になってるんかな、とか考えたりします。長いですね(笑)。

■「Iconic」=あなたのアイコンとなる人物、存在は?

浦安鉄筋家族(好きやから)
Bruno Mars(大好き)

今は乗ってないんですけどバイクが好きで、自分の中では高校の時に乗ってたSR400(YAMAHA)は僕といえばって感じですね。知らんけど。

■「Music」=最近聴いている音楽は?

Jenevieve、The Free Nationals

【Profile】

1998年生まれ、現在大阪を拠点にソロで活動する未知の才能を秘めたシンガー・Peggy Doll。今年はじめにリリースした1stシングル「Yah」では非凡なメロディ・センスと歌声を披露し、同曲はいきなりagehaspringsのプレイリスト『PUSH!』に選出。新鋭ビートメイカー・niafrascoとも活動を展開、自身のSNSなどにアップされるカバー動画からもその才能の片鱗を垣間見ることができる。

――コンピ『S.W.I.M. #1 -polywaves-』に収録された楽曲はどのようにして生まれた作品でしょうか。

この曲を作っていたのはちょうど梅雨の時期だったので、ジメッとした蒸し暑い夏を舞台に、男女のすれ違いを描いてみました。湿度の高い気持ち悪さと、男女が上手くいかない気持ち悪さを併せて展開してみました。

――今後の展望を教えて下さい。

なかなか顔を合わせることが今までより難しくなってしまったので、オンライン・コンテンツはどんどんリリースしていきたいです。といいつつ、9月に開催した最新EP『MOIST FUTURE』のリリース・パーティなど、そこに居合わせた人にしか体感できないことも今まで以上に大切にしていきたいです。

――『S.W.I.M.』の語源にちなんだ以下の4つの質問に答えて下さい。

■「SEEK」=最近捜しているもの、求めているものは?

長時間トラック制作してても疲れないチェアーを探しています。今は背もたれもないやつで制作しているので……。

■「Wonder」=最近驚いたこと、もしくは不思議に思うことは?

コロナにより半年で世界がこんなにも変わってしまうのかということに常に驚愕しています……。

■「Iconic」=あなたのアイコンとなる人物、存在は?

宇多田ヒカルさんにはとても憧れています。

■「Music」=最近聴いている音楽は?

最近、自分の中で再びヴェイパーウェイブやフューチャー・ファンクが再熱しています。今後の作品でもアウトプットしていければなと思ってます。

【Profile】

SSW/ビートメイカーのカズキ_ウツミによるソロ・プロジェクト。作詞・作曲はもちろんのこと音源では全ての楽器を演奏し、ミックス、デザイン、ビデオ制作までも自らこなしてしまうマルチ・アーティスト。楽曲はポップスを軸にネオソウル、R&B、ディスコなどに影響を受け、ライブはバンド編成で行う。唯一無二のセンスでリスナーを虜に。


AMERICAN DREAM EXPRESS

――音楽を始めたきっかけを教えて下さい。

下北沢での飲み友達が僕たちの原型です。飲んでるだけでもよかったんですが、バンドも始めました。

――現在のスタイルを形成するにあたって、影響を受けたアーティスト/作品を教えて下さい。

60’sのサイケデリックに00’sの青春を足したのがAMERICAN DREAM EXPRESSです。

――コンピ『S.W.I.M. #1 -polywaves-』に収録された楽曲はどのようにして生まれた作品でしょうか。

鬱蒼とした気分の中に溺れる気持ち。ちょうど飲みくたびれていた日々に作った曲です。詳しくはMVをご覧ください。

――今後の展望を教えて下さい。

年始の2ndアルバムリリースに向けて曲作りとレコーディングに励んでいます。

――『S.W.I.M.』の語源にちなんだ以下の4つの質問に答えて下さい。

■「SEEK」=最近捜しているもの、求めているものは?

コロナを克服したライブ会場。

■「Wonder」=最近驚いたこと、もしくは不思議に思うことは?

総裁選の告示とタイミングよく逮捕される芸能人。

■「Iconic」=あなたのアイコンとなる人物、存在は?

“AMERICA”です。

■「Music」=最近聴いている音楽は?

相変わらずを聴いています。

【Profile】

下北沢発、多国籍6人組サイケ・チル・バンドのAmerican Dream Express。
リリースしたシングル「Check it boom」「Take 2」が、block.fm、shibuya OIRAN warm up Radioでオンエア。m-flo☆Taku Takahashiより絶賛される。『FUJI ROCK FESTIVAL’20』“ROOKIE A GO-GO 2020 LIVE”に出演。

――コンピ『S.W.I.M. #1 -polywaves-』に収録された楽曲はどのようにして生まれた作品でしょうか。

今までのバックグラウンドや自分らしさみたいなものを取っ払って楽曲を作りたいって想いがありました。スマホで元ネタを作って、スタジオでサラッとメンバーに聴かせていい感じだったのでそのまま形にしました。

――今後の展望を教えて下さい。

10月14日(水)にgatoの初フル・アルバム『BAECUL』発売、配信するのでみんなチェックお願いします! そこを軸にして個展や展示などアート方面によりアプローチもしていきたいですね

――『S.W.I.M.』の語源にちなんだ以下の4つの質問に答えて下さい。

■「SEEK」=最近捜しているもの、求めているものは?

表現できる場所ですね。ライブや音源はもちろんですが、それをもっと写真や服やダンサーと絡めた空間を作りたいし求めてます。

■「Wonder」=最近驚いたこと、もしくは不思議に思うことは?

アーティストにとって厳しい状況ではありますが、人と話してポジティブな意見を貰ってハッとしたり、オンライン上で表現しているモノを受け取り感動することが今まで以上に増えたので、今までの自分の視野の狭さに驚きました(笑)。

■「Iconic」=あなたのアイコンとなる人物、存在は?

Frank Ocean、mura masaです。

■「Music」=最近聴いている音楽は?

Dijonが最近ハマってます。

【Profile】


2018年、突如インディ・シーンに現れたエレクトロ・バンド。ポスト・ダブステップ、フューチャー・ベース、ヒップホップといった昨今のグローバル・トレンドを抑えつつも、日本人の琴線に触れるコード感を持ったサウンドは、現行のインディ・シーンにおいて唯一無二の存在。ボーカル・ageの高い歌唱力、曲を繋いで展開していくDJライクなパフォーマンス、映像と楽曲が共鳴するライブは定評がある。
【リリース情報】

V.A. 『S.W.I.M. #1 -polywaves-』

Release Date:2020.09.09 (Wed.)
Label:ULTRA-VYBE, INC.
Tracklist:
01. VivaOla / Runway
02. YOHLU / &I
03. I’m / BATHROOM
04. Alex Stevens / BEACH HOUSE CLUB
05. Gi Gi Giraffe / Jail Out
06. asmi / anpan
07. Peggy Doll / Beautiful Like That
08. SPENSR / LIPS
09. American Dream Express / Make Me Stoned
10. gato / G0
11. kycoh / Life-size
12. MÖSHI / Back And Forth (prod. Pause Catti)
13. TOKYO RAVE GROUPIE / Mellow Down Easy
14. カメレオン・ライム・ウーピーパイ / Free Elephant (S.W.I.M.Mix)
15. illiomote / ブラナ#15
16. UNERI / ちょっといいこと
17. 碧海祐人 / 夕凪、慕情


【イベント情報】

mona records 『S.W.I.M.』 PARTY

日時:2020年9月26日(土) OPEN 14:00 / START 14:30
会場:東京・下北沢 mona records
料金:来場 ¥2400 (1D代別途) / 配信 ¥600
出演:
asmi
SPENSR
碧海祐人
カメレオン・ライム・ウーピーパイ
American Dream Express
MÖSHI
Peggy Doll
illiomote
UNERI
Alex Stevenes

配信視聴チケット: TIGET(https://tiget.net/events/103796)

※アーカイブ視聴:〜10月9日(金)23:59

■ S.W.I.M. オフィシャル・サイト(http://www.ultra-vybe.co.jp/swim/)

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