ヨーロッパ企画「京都妖気保安協会『
鴨川ミッドサマードリーム』」上田誠
×永野宗典×藤谷理子×諸岡航平×早
織に独占インタビュー

京都の劇団「ヨーロッパ企画」が、7月から取り組んでいるオンライン演劇「生配信劇」の集大成となる「京都妖気保安協会 ケース4『鴨川ミッドサマードリーム』」。京都にはびこる様々な超常現象を保安する協会員たちと、それを取り巻く人たちのシリーズを、これまで3本上演。実際の銭湯や電車の中などで行う劇を、時にオールワンカット、時に二分割画面などの、映像ならではの見せ方でライブ配信してきた。その最終回となる四作目は、劇団とは馴染み深い劇場[京都府立文化芸術会館]での、無観客上演となる。
今回は先日のZOOM会見に続いて、劇団代表で作・演出の上田誠と、3作品すべてに出演する大学生を演じる藤谷理子&諸岡航平と、リョウタ・スミレ夫婦を演じる永野宗典&早織を直撃。これまでの3作品を振り返ってもらうとともに、シェイクスピア『夏の夜の夢』をモチーフにした次回作の内容についても聞いてきた。

■映像だったら、仲のいい夫婦という関係が書けるかなあと。
──先日の記者会見では触れられてなかったのですが、今回の生配信劇を始めるに辺り、なぜ「妖気保安協会」というチームの連続ドラマにしようと思ったのでしょうか?
上田 「京都の妖気を保安して回る人たち」というアイディアは、割と以前からあったんです。それで今回、生配信劇をシリーズでやると決まった時に「連ドラ形式の方が面白いんじゃないか」という話になったので、その設定を使うことにしました。何か「保安」っていうのが、すごくいいなあと思うんです。京都っぽいというか。
早織 昨日稽古してる時に「あ、そうか。保安って退治とは違うんだな」って、今さら気づきました。共存みたいな。
上田 そうそう、共存なんです。勇ましく退治するわけではない。
(左から)諸岡航平、藤谷理子、上田誠、永野宗典、早織。
──ちょうど「多様性」がいろんな所で叫ばれる時代だけに、タイムリーですよね。
上田 そうですね、いい言葉だなあと思います。保安するって、妖気を安寧に保つということなので。劇団も最初の頃は、何もない所にガシガシとモノを作っていく感じでしたけど、今は保安するような……事務所を直したり、人間関係を調整したりとか。そういう時代に入ってるので、僕らとしてもタイムリーかなと。
──今回出席いただいた役者の皆様は、全員保安協会員役ではないのですが、サブキャラとして、この「史跡研究会」の大学生たちと、陶芸家夫婦を出そうと思った狙いは?
上田 最初大学生は、理子ちゃんだけだったんです。でももっと京都っぽくしたいと思った時に「(京都は)学生の団体が多いなあ」というので、諸岡君と(もう一人の大学生役の)日下(七海)さんをお呼びしました。
諸岡 今まで上田さんの短編映像や、『暗い旅』(注:ヨーロッパ企画が製作するTV番組)に出てはいたんです。でも今回上田さんに「○日空いてますか?」と聞かれて「空いてます」とお返事したら「じゃあ、後ほど制作から連絡が行くと思います」と言われて「あ、これはガチの奴だ」って(笑)。ヨーロッパ企画の作品に出るのは、これが初めてでした。
早織 その初めての諸岡君に、比重がすごくかかってるというのが面白いなあって。
永野 説明ゼリフの量がすごい。ポスト酒井(善史)です(笑)。
上田 死亡フラグが立ってるぐらいしゃべってるから(一同笑)、三話目ぐらいで死ぬんじゃないかなって。生き残りましたねえ。
諸岡 「もうヤッバ!」と思いながら覚えるのは毎回のことですけど、実際に三話は「サナート・クマラ」と「鞍馬」が、台本的に交互に来るとか、本当に混乱しそうでした。

ケース1『嵐電トランスファー』より。京福電気鉄道嵐山本線が異界とつながったという設定で、街なかを走行する車両から上演。
上田 夫婦を出したのは、一話目を割とドラマチックな話にしようと思った時に、映像だったら思いあっている夫婦というのが描けるかなあ、と考えたからです。演劇は(舞台と客席が)遠いんで「仲睦まじい夫婦」みたいな関係性って書きにくいと、僕は思っていて。ストーカーなら、動きがあるんで書きやすいんですけど(一同笑)。
ただ第一話が、動いている電車からの生配信だったので、ダイヤの乱れや電車の揺れに負けずに演技ができる人じゃないと、感情も揺れちゃうなと考えた時に、永野さんと早織さんならできるんじゃないかと思いました。
永野 確かにああいう、夫婦の関係をしっかりと見せるようなシーンとか台詞って、ヨーロッパ企画の劇にはなかったから、とにかく新鮮でしたね。
上田 陶芸家にしたのは、(パラレルワールドから来た)ビジネスマンのリョウタの衣装チェンジの時間が、30秒ぐらいしか取れなかったので、パッと着替えられるような職業にしないとなあ……という事情があって。
永野 それで作務衣なら、上からパッと羽織ればいけるだろうと。
──で、作務衣を着ている職業という理由で、陶芸家に?
上田 意外とそれは、あるかもしれないです(笑)。あとはビジネスマンとのギャップと、多少の京都らしいイメージというか。陶芸教室のある場所とかを地図で検索して、割と嵐電の沿線にあるなって。
「京都妖気保安協会」ケース1「嵐電トランスファー」アフタートーク

──この生配信劇では、稽古のエチュードを参考にして、脚本と役を作り上げるという、いつものヨーロッパ企画のやり方ではなく、個別で役作りをしていたとのことですが。
上田 そうですね。集まりにくいという事情もあって、エチュードをせずに、僕が台本をいきなり書いて、各自で役作りをしてもらうという。
永野 普通の芝居の作り方ですよね(一同笑)。
藤谷 でも、一から全部自分で作るんじゃなくて、「こんな感じの役です」というイメージは、あらかじめ上田さんからいただいてました。
上田 エチュードを経てないとはいえ、早織さんや理子ちゃんは京都生まれっぽさを反映したし、諸岡君はしゃべっててオカルト好きな感じがしたので、そういうことをベースにはしています。
諸岡 当て書きみたいな?
上田 そう。役の中にその人の皮膚感覚がないと、やっぱり作りにくいから。
永野 第一話は台本の段階から、スミレとリョウタの関係がすごくわかるようなやり取りが書かれてたんですよ。ナチュラルなたたずまいが想像できたから、もうその時点で役が完成したような気がしました。
上田 あの夫婦は一話では重要な存在だったけど、二話以降はそうでもなくなったので、書いてて楽というか、すごく楽しいです。
早織 にぎやかしですよね。
上田 僕は「終わった後の物語」って、すごくいいなあと思ってて。たとえば『うる星やつら』って、第一話で地球の命運をかけた鬼ごっこという壮大な物語があって、残りはずっとその後日談。そういう風に、事(こと)が終わったあとの物語って、僕は好きなんです。それで言うとこの二人は、一話目で事が終わってる(笑)。
永野 すでに保安されてしまっているわけですね、我々は(一同笑)。
(左から)永野宗典、早織。

■今のところ、競技者が一人しかいないスポーツをやってる気分
──稽古とか製作過程も、通常の舞台とはかなり違ったのではないかと思いますが。
永野 一話目は、稽古場に電車と同じ大きさの座席を作って、カメラマンもいて、プロジェクターで実際の車窓の映像を流しながらの稽古だったんです。できあがった映像をチェックして、どういうカメラ割になるか? みたいなことも把握できた。それは本当に、映像の現場のような仕組みでしたね。
上田 一話目が、一番演劇の稽古らしかったです。二話目は大変だった。銭湯の中を動き回る設定なのに、それと同じぐらいの大きさの、広々とした場所がないという。
永野 一応ね、(上田の実家の)元ラスク工場を二分割してやりましたけど。
早織 場所が広くても(二分割画面だから)画面に映る範囲が狭いので、役者同士はちょっと寄っておかないといけない、みたいなルールがありました。
藤谷 (三話目の)[貴船ふじや]の稽古も、なかなかでしたよね。二階のスペースで「これはこの場所に置いて……」とか、ずっと映像や配信の細かい打ち合わせが。
上田 あれは本当に、スタッフの動線ありきで話を作った感じ。部屋の中の演技は稽古場で詰めて、旅館を使ったリハーサルは、なるべく階段や廊下を動き回るシーンを重点的にやりました。三話は物語的にも、貴船出身の理子ちゃんにお世話になりましたね。貴船の伝説を、何から何まで教えてもらって。今まで生きてきて、一番LINEのやり取りをしたかもしれない(笑)。
──第三話に出てきた「天狗の卵」は、貴船の有名な話として藤谷さんに教えてもらったものの、京都育ちの上田さんですら、まったくの初耳だったそうですね。
諸岡 創作?
藤谷 絶対本当! 小さい時にみんなが「これは天狗の卵だ」という認識のもと、拾ってた石があったんです。誰もいない、誰も知らない博物館が鞍馬山にあるんですけど、そこでもちゃんと「天狗の卵」が飾ってあります。いまだにちょっと、疑われてるんですけど。

ケース2『西陣ピクセルシャドー』。京都の銭湯[源湯]のタイル絵を使って、ピクセル状のUMAをめぐるストーリーを展開。
諸岡 博物館自体が、ない可能性がある(一同笑)。
早織 あの配信を観てくださった方が「どこからが、この劇だけのフィクションかわからなかった」って言ってました。「本当に宙(そら)って部屋はあるの?」とか。
藤谷 うちの母も、周りのお店の人たちに「今日は宇宙人お泊りか?」ってイジられてると言ってました(一同笑)。
永野 すごいねえ。虚実が入り乱れてる。
上田 いい話ですよね。それって、映像ならではの良さだと思います。演劇は舞台という真っ白なカンバスの上に、ゼロからフィクションを描かなきゃいけないのに対して、映像は現実の風景の中に、いかに上手くフィクションを混ぜるか? という勝負なんで。自然に混ぜるのもいいし、唐突に宇宙人を入れる方法もある。何が本当で何が嘘かわからない、諸説入り乱れている伝説の数々の中に、僕らが新たな一個を投じるみたいな感じがあります。
──配信を観た方から「(第二話の舞台の)[源湯]に行きたい」「貴船に行きたい」という声が相次いだので、京都の名所のPRにもなっているようです。
上田 ねえ。いいことしてますよね(一同笑)。
永野 三話では僕ら夫婦は、ほぼ(旅館の)食事を堪能しただけでしたけど(笑)、その分スタッフさんの動きを「すごいなあ」と思って見てたんですよ。
早織 役者は当日(現場に)来て演じるだけですけど、映像や配信のスタッフさんは、見えない所でずっと準備をしているし、その速度も尋常じゃない。
永野 僕らは稽古場でも稽古できるけど、スタッフさんは現場でしか段取りの確認ができないからね。だから現場でのロスを減らすため、稽古をしっかりしなきゃいけないなあと。
「京都妖気保安協会」ケース2「西陣ピクセルシャドー」アフタートーク

諸岡 一話目のリハーサルの時、配信スタッフさんの負担に、すごく衝撃を受けたんですよ。
藤谷 大きな機材を三個ぐらい背負いながら、ケーブルをさばいてっていうのを、ケロッとした顔でやられてましたね。「大丈夫ですー」って言いながら。
諸岡 見てるだけでドキドキしました。
上田 大学生スタッフだったんですけど、トラウマ体験になったかもしれない(笑)。でも確かに演劇って、何だかんだで役者の比重が大きいと思うんですけど、ドラマや映画だとやっぱり、スタッフさんの時間というのが結構あって、今回は割とそれに近いです。
永野 そうだよね。二話だってカメラを2台使って、二分割で生配信をするという技術を「これでできる」という段階にするまでが大変だったと思うし。役者とスタッフの両者が、100%力を出せないと完成しない。
上田 スタッフの中でも、撮影チームと配信チームが混在してますから……そうなんです。この生配信劇ができるのって、ヨーロッパ企画ならではと思うんですよ。映像のスタッフと配信のスタッフを抱えて、もちろん役者もいるという集団じゃないとできない企画。
──多分他の劇団が同じことをやろうとしたら、映像用のスタッフを新しく雇って、しかも一から信頼関係を構築して……と、相当な労力になりそうです。
上田 そうだと思います。この生配信劇は、今後も自分たちの得意技にしていきたいし、他の劇団さんがやるのも見てみたいと思うんですけど、参入障壁が高くて流行りにくいかもしれない。今のところ、競技者が一人しかいない、謎のスポーツをやっている気分です(一同笑)。もっと他の人たちと競い合いたいですねえ。
(左から)諸岡航平、藤谷理子、上田誠。

■空間が共有できなくても、時間が共有できる演劇
──これまでの生配信劇は、変わった場所でのロケにこだわってましたが、次回のケース4は、いわゆる劇場での無観客公演となります。
上田 「ケース4は劇場でやりたい」というのは、みんなの総意という感じだったんです。その気持ちはわかりますね。それに舞台だけでなく、劇場全体を使えるというのは、普段の本公演ではできない……いわゆる「無観客」じゃないとなかなかできないと思うので、最終回は劇場で迎えることにしました。
──今回取り上げる『夏の夜の夢』は、人間と妖精の世界が混じった世界観で、劇中劇のある二重構造で、しかもメジャーな作品だという、かなり絶妙な題材です。
上田 でも僕、そういうことを全然知らなかったんです。不勉強で恥ずかしいんですけど、シェイクスピアって今までまともに向き合ったことがなかったので。だから「直感」としか言いようがないですね。ケース4のタイトルを考えてる時に、何となく「夏の夢」っぽくなるかなあと思ったのと、劇らしい劇をしようというので選んだだけで。でも調べていったら「京都妖気保安協会」とリンクしている部分がいくつもあったので、もうこれだ! と。
ある劇団が『夏の夜の夢』を劇場で演じている所に、妖気保安協会の人たちや、一話から三話までの登場人物、(ゲストの)中山祐一朗さんの新キャラクターが入ってくる……という構造です。見せ方も、今までのケースで試みた方法を、いろいろ使おうと思っています。昨日は劇場に下見に行ったんですけど、14年間ぐらい毎年使ってる劇場なのに「あ、こんな劇場だったんだ!」という発見が、いろいろありました。「地形をどう配信劇に生かそう?」という目で見たら、劇場が全然違って見えてきて。

ケース3『貴船スターシップ』京都の避暑地・貴船の料理旅館で起こる陰謀と恋の物語を、旅館中をフルに使って描き出す。
永野 その下見に呼ばれてないのに行ったんですよ、僕(笑)。「劇場に行ける」というのが、やっぱり嬉しいので。今まで使ったことがない舞台機構もあって、それを今回ようやく使えるって思うと、ちょっとワクワクします。ただ普通に舞台で劇をするのと違って、シチュエーションがむちゃくちゃ多いので、それをここ(取材した稽古場)で再現するのは難しいかもしれないなあ、と思います。
早織 昨日の稽古初日は、すごくドキドキしましたね。ここからすごく、緻密に積み上げていくんだなあ……という瞬間でしたから。諸岡君がエチュードに参加してるというのも、新鮮でした。
上田 そうそう。昨日ホイッと「じゃあ、諸岡君最初にお願いしまーす」と言ってから、(ヨーロッパ企画の)エチュードが初めてだったと気づいて(笑)。
早織 それでむっちゃ先輩の方々が、バーッ! ってやって。
諸岡 緊張しましたねえ。昨日の稽古で、ヨーロッパの方々がズラッと並んでるのを見た瞬間「うわっ、ヨーロッパ企画や!」って(一同笑)。そこで初めて、ヨーロッパ企画の舞台に出るという実感を持った気がします。
「京都妖気保安協会」ケース3「貴船スターシップ」アフタートーク

──久々にエチュードで作ってるんですか?
上田 そう、久々です。時間が許す限りは、エチュードを試したい。今回の生配信は、そうなんです。僕、書けるんですよ(一同笑)。一話から三話まで、ノーエチュードで書いてますから。できるんです、ちゃんと。
永野 遅筆の印象があるでしょ? 違うんですよ、最近の上田君は(笑)。
上田 でも最終話は特に群像劇だから、エチュードをしてみるとやっぱり思いも寄らないことが稽古場で発生するんです。エチュードから作るのは贅沢な、いい作り方だなあと実感しています。
──では最後に皆様に、今回の意気込みなどを。
諸岡 ヨーロッパ企画の方々と、本格的にお芝居で関わるのは初めてなんですけど、何かこう、ええ感じになるように。「諸岡がいてよかったなあ」と思ってもらえるように、頑張りたいと思います。
藤谷 ケース1から3を経ての(ケース4の)稽古なので、関係性がだいぶわかっているからか、エチュードがやりやすい感じがします。劇場で芝居ができるというのもすごく嬉しいですし、どんな作品になるか私も楽しみです。
早織 今回の生配信劇は、始まる前はとても緊張するんですが、始まると、みんながぎゅっと集中した状態の中で役を担うことに、何ものにも代えがたい楽しさを感じます。オンラインで(演劇を)観ることは、まだまだ浸透してないと思うんですけど、ぜひこの機会に観ていただきたいです。
(左から)諸岡航平、藤谷理子、上田誠、永野宗典、早織。
永野 コロナが起こってから役者もお客様も、劇場に来て、劇を楽しんで、そして帰っていくという体験ができてないと思うんですけど、今回は「劇ができてたであろう2020年」を、僕らもお客様も想像するんだろうなあ……という劇構造になっていて。最終回にふさわしい、本公演の代わりになり得るような劇が生まれるのでは、と思います。
劇場に足を運ぶのとはまた違うけど、それに限りなく近い、新しい体験が、オンラインの端末上で味わえるんじゃないかと。あとマニアの方は、カメラコードの長さが生配信劇史上最長になると思うので(一同笑)、その辺りも想像したら楽しいんじゃないかと思います。
上田 一回目から三回目まで積み上げて、すごく確かな足取りを感じています。冷静に考えたら、収録して上手く行ったものを流す方が、生よりも確実性は高いんです。でも「演劇の演劇らしさとは何か?」と考えた時に、僕が直感的に思うのは、そこで何かを生でやっているという時間を、お客さんと共有すること。空間が共有できなくても、時間は共有できるということが、演劇のやれることの一つだと、すごく思うわけですね。だから割と無理めではあるけど、生配信にこだわっているという。
──ということは、これはぜひ当日ライブで観ていただきたいですよね。
上田 そう言い過ぎると、アーカイブを観てもらえなくなるので、なかなか難しいんですけど(笑)。生配信ならではの楽しみの一つに、チャットやコメント機能があるんですが、これって演劇における笑い声に近いものがあると思います。なので、僕らはチャットを「あり」にして生配信劇をやっています。ただ演劇の笑い声は、笑いどころに反応するものだけど、チャットだと笑いどころじゃない部分にも反応してくださるんです。何か細かいことに気づいて、書き込んでくださったりだとか。
今までヨーロッパ企画は「笑い声」を指標にしてたけど、生配信劇ではまた違う引っかかりを作った方が、楽しんでいただけるかなあ……と考えながら作っている所です。もちろんチャットをオフにして、劇に集中してもらってもいいんですけど、生のコメントを見たり書いたりしながらというのも、新しい演劇の楽しみ方なのかもしれないです。ぜひ僕らと一緒に前人未到の試みを、できれば生で味わっていただきたいなあと思います。
(左から)諸岡航平、藤谷理子、上田誠、早織、永野宗典。
取材・文=吉永美和子

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