COLOR CREATION、5つのルーツと個性
が詰まった『SECOND PALETTE』

COLOR CREATIONの可能性が、多面的に開花したアルバムが完成した。1年ぶりのアルバム『SECOND PALETTE』は、初めてメンバー全員が作詞作曲に参加することで、5人個々の魅力が強く反映された作品になっている。楽曲を見ても、アグレッシブでハードな序盤から、爽やかかつリズミカルなポップスが目立つ中盤、バラードに酔いしれる終盤と、とにかく色とりどり。これまでの彼らを特徴付けていたユニゾンにとどまらず、コーラス曲を多数収録し、アカペラアレンジの楽曲まで収めるなど、COLOR CREATIONが全方位にレベルアップしたアルバムだと言えるだろう。

本インタビューでは、5人の想いと個性が発揮された『SECOND PALETTE』について、メンバー全員で語ってもらった。

Photography_Kiruke
Text_Ryutaro Kuroda
Edit:Miwo Tsuji

2羽の孔雀は「自分たち」と「ファンの
みんな」

――「約束」のMVのお話から聞かせていただきたいと思います。ファンの方が折った折り紙で孔雀を作るというアイデアは、どんなところから生まれたものですか。

RIOSKE : 僕は折り紙が得意なので、MVにその特技を活用できないかなって話をしていたんです。そうしたら、ちょうどコロナの影響で自粛期間に入ってしまって。

KAZ : 密になってしまう危険があることから、ミュージック・ビデオも録れなくなってしまったんですよね。ただ、だからと言って時間が過ぎていくのを待つのは違うなと思って、自分らの特色を活かしつつ、皆との絆で何かを作りたいと思って、ファンの方と一緒に折り紙を折ることを思いつきました。

RIOSKE : ピース自体は簡単に作れるので、俺達とファンのみんなで10万枚の折り紙を折って、2羽の大きな孔雀を作りました。

――2羽作ったことにも、意味があるんですか?

JUNPEI : はい。2羽の孔雀は、僕らとファンのみんなをイメージしています。白の折り紙を主にファンのみんなに担当してもらったので、そちらがファンのみんなです。黒の孔雀が僕らという感じで、歌詞にもある<虹色の空でまた会おう>っていう意味を込めています。
KAZ

――作品自体も、未来へのメッセージを感じるものになっていますね。

KAZ : 元々は7月に発売する予定で、オリンピックに向けて応援ソングを入れたアルバムにしようと思っていたんです。ただ、コロナによって発売日が延期になったことで、少し試行錯誤する期間が生まれたので、タイムリーな楽曲に少しずつ変換していきました。

――ああ、そうだったんですね。

KAZ : なので「約束」も元々は全然違う曲になる予定だったんです。アルバムのリードとなる爽やかな音で、新生活を応援するような曲にしようと思っていました。そこを今の状況を踏まえて、暗いコロナ禍の中でも、「この先に明るい未来が待っているよ」というメッセージに変えたんです。

「SECOND PALETTE」は、カメレオンのよ
うなアルバム

――出来上がったアルバムに対して、皆さんはどんな手応えを持っていますか。

YUUTO : 前作(『FIRST PALETTE』)は僕らの強みであるユニゾンで歌う曲がメインになっていたんですけど、TikTokを中心にアカペラに挑戦するようになって、今回はそれを活かせるようコーラスが際立つ楽曲をメインに作りました。あと、今回はメンバー全員が作詞作曲で入っているので、より僕らの感性が伝わりやすい作品になったと思います。

――よりパーソナルな感覚が入っていった?

JUNPEI : そうですね。僕らがコロナ禍の中で感じたことだったり、普段思っているリアルな想いが詰め込まれたアルバムになってます。あと、KAZと僕のユニット曲やTAKUYAとYUUTOのユニット曲、そしてRIOSKEのソロ曲も入っているので、そういう面でも個々の思いは強く出た1枚になったんじゃないかと思います。

――全員が作詞作曲に参加することは、メンバーの中で決めていたことなんですか?

KAZ : 始めから決めていたわけではないんですけど、去年出した『The Call』に僕が作曲した楽曲が入っていて、そのタイミングからメンバーが作詞作曲に参加する楽曲が増えていったんですよね。全員が携わったアルバムにしたらより強い1枚になると思ったし、その頃からみんなの曲も入ったアルバムにしたいなという気持ちが段々と沸いてきました。

――でも、突然作曲するのはなかなか難しいですよね?

YUUTO : めっちゃムズかったです。

KAZ : (笑)

TAKUYA : それで僕らは去年の6月から、毎月ひとり1曲、自分で作曲した曲を提出するようになって。“みんなで聴く会”をやっていたんです。

――そこで鍛えられたんですね。

RIOSKE : みんな何も知らないところから独学で始めたので、こうして作品として完成できた時は、すごく感動しました。
RIOSKE

――RIOSKEさんはアルバムに対してはどんな手応えを持っていますか。

RIOSKE : このアルバムを自分なりに例えると「カメレオン」なんです。

――色がどんどん変わっていく作品だと。

RIOSKE : コロナによって家にいる時間が増えたので、自分達の時間が生まれたんですよね。そこで僕らの可能性が広がったなと思います。その期間にメンバーひとりひとりが自分のできることを考えて、レベルアップしていったんです。

――なるほど。

RIOSKE : 僕らは全員が主旋で歌える力があるからこそ、5人集まればいろんな可能性が生まれるんだと思います。それぞれの個性を活かすことでいろんな楽曲を歌いこなせるし、どんなに時代が変わっても、誰よりも早くそれに適応できる。だからカメレオンだなと思いました。

恋愛観も反映された、それぞれのラブソ
ング

――KAZさんとJUNPEIさん、YUUTOさんとTAKUYAさんに分かれて作られたユニット曲と、RIOSKEさんのソロ曲についてもお話を伺いたいと思います。メンバーが分かれて楽曲を作ったのは何故ですか?

KAZ : 元々「Be with you(by KAZ & JUNPEI)」も、「あの日の君に(by YUUTO & TAKUYA)」も、「Star」(by RIOSKE)も5人で歌うつもりだったんです。でも、全員で歌うことでそれぞれの良さが見えなくなる時もあって。今回はせっかくバラードが3曲も入るんだから、それぞれの歌声にフォーカスするのもいいよねって話をしました。

TAKUYA : あと、曲の情景描写はどうしてもひとりの主人公のストーリーになるので、5人で歌うとそのストーリー性が見えづらくなってしまうこともあるかなって思ったんです。だったらふたりか、もしくはひとりで歌うことで曲の世界観をストレートに伝えるのもいいかなと思って、今回ユニットとソロの曲を入れています。

――なるほど。「Be with you」と「あの日の君に」は、どちらも恋愛の曲になっていますね。

KAZ : 5人で歌う曲は、割と恋愛曲が少なかったんですよね。でも、セカンドアルバムだし僕らも大人の年齢なので、恋愛の曲も作りたいなと思って歌詞を書きました。僕とJUNPEIの「Be With You」は、付き合いたてでこれからどうなるかわからないけど、これからも一緒にいたいっていう気持ちを書いた曲で、「こんな素敵な時間がなくならないでほしい」っていう前向きさがあります。

――「Be with you」は前向きな曲である反面、「あの日の君に」はしっとりとしたピアノバラードで、少し後ろ向きな歌詞を乗せた曲になっていますが、これは作詞のしたメンバーのキャラクターが出たんでしょうか?

YUUTO : たぶん、それはあります(笑)。

KAZ : そうなんだ(笑)。

YUUTO : UNIONEという仲の良いグループがいるんですけど、そのメンバーのYUUKIとは7、8年来の友達で、よく彼の家に行って一緒に制作をしていたんです。「あの日の君に」もそこで作った曲なんですけど、最初にピアノコードができた段階で、第一印象としてこれは失恋の曲だなって思いました。そこからYUUKIと僕の過去の恋愛を元に、男の女々しい気持ちを書いていったんですよね。

――ということは、YUUTOさん自身、こういった切ない恋をしてきたんですね。

YUUTO : そうですね。僕は大体失恋した時は1週間くらい寝込むので、その時に感じることを思い出しながら書きました(笑)。

――(笑)。ふたりで歌う時と5人で歌う時で、何か変わったことはありますか。

JUNPEI : いや、KAZと僕は元々好きな音楽が似ているので、彼が作る曲はいつもスッと入ってきますね。
JUNPEI

KAZ : 僕も「Be with you」を作った時、この曲のメロディラインが一番似合うのはJUNPEIだろうなって思いました。たぶん、それは「あの日の君に」も言えることで、YUUTOが作った曲もTAKUYAが得意な曲になっているんじゃないかなって思います。

――実際TAKUYAさんはこの曲を聴いた時どんなことを思いましたか?

TAKUYA : 実体験で作った曲ということは今知ったので、そんな女々しい思いをしていたんだなって感じなんですけど(笑)。KAZくんとJUNPEIくんが同じようなジャンルを聴いてきたのと同じよに、僕とYUUTOくんもルーツが重なっているので、相性は良かったんじゃないかなって思います。

KAZ : ルーツが活かされる組み合わせに綺麗に分かれたよね。曲に合わせて形態を変えれるのも、それぞれがメインボーカルだからこそできることなんだろうなって実感しました。出来上がった曲によって誰に歌わせたら一番良いのか選べるのも、COLOR CREATIONの強みだなって思います。

COLOR CREATION、5つのルーツと個性が詰まった『SECOND PALETTE』はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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