浪川大輔、下野紘、岡本信彦が熱演 
朗読館『池袋ナイトアウルテールズ』
初日イベントレポートが到着

浪川大輔、下野紘、岡本信彦の3名が熱演した朗読館シリーズ第1弾「池袋ナイトアウルテールズ」9月5日(土)1部公演の初日イベントレポートが到着した。
「池袋ナイトアウルテールズ」は、「星海社朗読館」とLIVEエンターテイメント施設「Mixalive TOKYO」のコラボ企画第1弾。池袋の片隅にある怪しげな雰囲気の漂うBAR「ナイトアウル」を舞台に、池袋にまつわる怖い話・不思議な話の数々を浪川大輔演じるBARの「マスター」と、回替わりキャストによるバーテンダーの「鳴海」、来店客の「待鳥」が語って聞かせるという内容だ。
初日9月5日第1部公演レポート
舞台は池袋の片隅にひっそりと佇むBAR「ナイトアウル」。淑やかなピアノの演奏と共に登場した浪川大輔演じる「マスター」が、来店客を迎え入れるところから物語は始まる。
店を訪れた気弱そうな青年「待鳥」を演じるのは下野紘。待鳥は先輩でありナイトアウルのバーテンダーでもある「鳴海(声:岡本信彦)」の出勤を待ちながら、店にあるお酒に語りかけるように自身の体験したという怪奇譚をぽつりぽつりと話し始めた。第一話は待鳥が鳴海のマンションに泊まった際に起きた、奇妙な出来事を振り返る「先輩の部屋」。展開が進むにつれ切迫してゆく待鳥の心情を表現した下野の語り口調が、聴く人を一気に物語の世界に引き込んでゆく。
舞台がナイトアウルに戻ると、岡本信彦扮するバーテンダー「鳴海」が登場。マスターと鳴海から語られる物語の新たな視点と二人の小気味いいやりとりも本作の見どころのひとつだ。鳴海に促され再び待鳥が口を開き、第二話「ホテル」を語り始めます。池袋のとあるホテルで起きた不思議な体験を、時に声を震わせながら丁寧に演じてゆく。そして待鳥の一言から、マスター・鳴海・待鳥の三人の関係性が徐々に浮かび上がってゆく。
続いて語り部となるのはバーテンダーの鳴海。待鳥と同じホテルに宿泊したという鳴海の口からも体験談が語られた。下野の語りとは打って変わってどこか軽快な口調で物語を語る岡本は、独特の存在感を醸し出している。順繰りに第三話「廃墟」、鳴海の語る「内覧」とストーリーは続き、鳴海と待鳥が互いに体験談を思い返すシーンでは、鳴海から待鳥へ意味深な忠告が送られる場面も。
待鳥が深々と頭を下げてバーを後にすると、そこでマスターの口から物語の視点が一転する衝撃の一言が飛び出す。マスターと鳴海の掛け合いで、三人の本当の立ち位置が明かされ、全編を通した物語がまるで別のものに見えていくのだ。「どうせいつか消えてしまうなら、今はこのままでもいい」と、どこか遠くを見つめながらこぼす鳴海。その後ろ姿を見守るマスターの愁いを含んだ表情と共にゆっくりと照明が消えてゆき、物語は幕を閉じた。
高校時代の下野さんが体験した奇妙な出来事…
アフタートークでは浪川・下野・岡本が本編とは打って変わって和気あいあいとした雰囲気で初回の公演を振り返る。三人は朗読劇ならではの難しさを痛感しつつ、「スイッチが入ってリハーサルではやらなかった演出を盛り込んでしまった」と話す岡本には、浪川、下野から「岡本君の悪い癖だ」とツッコミが入る場面も。
浪川の「幽霊を実際に見たことがある?」という質問には、下野が高校時代に実際に体験したという奇妙な思い出話が飛び出した。下野曰く、「夏の夕暮れに、人気のない帰り道を歩いてたら街灯のところに黒い服を着た人が立っていて。まっすぐ立ってるのに首がカクン、カクンと揺れてるんですよ。好奇心で通り過ぎる時にそっと顔を覗き見ようとしたら、その瞬間に動きがピタッと止まって。帽子の下から口元がニヤッと笑ったのが見えたんです。怖くなって逃げだしたけど、振り返ったら誰もいなかったんです」。あれは何だったんだろうと振り返る下野に、浪川と岡本は「待鳥そのまんまじゃん!!」と顔を見合わせました。また今回は披露されなかったものの、岡本も自身の不思議なエピソードが多々あると言い、「ニ人とも詳しいんだね」と驚く浪川に、下野と岡本が「(不思議な話が)大好きなんです!」と声を揃える場面も。
第2部では下野・岡本の配役が入れ替わるため、岡本は「(夜の部で演じる)待鳥はとにかく台詞量が多いので、集中力が保てるのか」と不安がりながらも新たな役に意欲を滲ませ、普段年下役を演じることの多い下野は浪川に「(鳴海も)後輩キャラになりそう」とからかわれながらも「マウントを取れるように頑張りたい」と意気込んだ。最後に浪川が「1幕1幕で違う発見が見つかる本作。全編を通して徐々に明かされる展開もあるので、是非楽しんでください」と締めて、夏の終わりに背筋がスッと涼しくなる世界観をお届けした本イベントは無事終了した。
「マスター」(浪川大輔)以外に登場する2人のキャラクター、バーテンダーの「鳴海」と来店客の「待鳥」は、各公演ごとに配役のみならず2人の関係性自体が異なり、それによって物語の展開もさまざまな変化を遂げます。一夜として同じ物語が紡がれることはない、1幕1幕に新たな展開が待ち受ける全4幕を、豪華声優陣の熱演と綺想にあふれた新感覚朗読劇だ。
上演は9月5日・6日の2日間で全4公演。登壇キャストによるアフタートークの様子も含めたアーカイブ(見逃し配信)のオンライン視聴は9月8日(火)23:59まで可能。詳細は本公演公式サイトにて確認を。

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