L→R ニシローランド、ヒガシローランド

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【Gorilla Attack インタビュー】
強者ならではの孤独を受け入れる
ゴリラの振る舞いに憧れるふたり組

昨年8月に1stシングル「Gorilla Anthem」をドロップした際、水溜りボンドのカンタ(佐藤寛太)が監督を務め、俳優の清水尋也が出演し、100万回以上のYouTube再生回数を記録したそのMVにも一切姿を現さなかったメンバーの“正体”をめぐって、界隈をざわつかせたGorilla Attack。彼らがリリースする1st EP『GORILLA CITY』は、ダークなオルタナティブR&Bのニュアンスを纏ったトラック上を変幻自在なヴォーカル&ラップが交錯する限りなくノンフィクションに近いフィクションといった印象の一枚だ。

渋谷は流行りが生まれる土地というより
流行りが拡散されていく街

どういう目的でこのGorilla Attackを結成することになったんですか?

ヒガシ
僕たちはヒガシローランド(以下、ヒガシ)とニシローランド(以下、ニシ)と、それぞれ代表的なゴリラの種別を名乗ってるんですけど、ヒガシとニシはゴリラになりたいんですよ。

なぜゴリラなんですか?(笑)

ヒガシ
ゴリラは非常に力強くかつ気高いんですけど、ちょっと哀愁が背中にあって。あまりに強力な存在ってむしろ孤独だったりするし、他の弱い人たちから妬まれたり嫌われたり、強者は強者なりの悲しいことがあるけど、その事実を受け入れてジャングルの王者たる振る舞いをしているっていう意味で、ゴリラはカッコ良いなと思ってて。それがヒガシとニシの共通の見解で、“ゴリラに憧れるふたり組”なんです。

昨年に配信リリースされた「Gorilla Anthem」はまさにアンセム的な楽曲でしたが、今回のEPも物語性が高いように感じました。コンセプトは明快だったんですか?

ニシ
コンセプトは「Gorilla Anthem」の時からがっつり固まっていて、それをもとに“ゴリラがこんなところに行ってみよう、いろんなことをしてみよう”みたいなイメージでした。“もしその状態のゴリラだったら?”って曲もありますし、今の自分に置き換えて“ゴリラはこんな強いのになぁ”みたいな曲もあります。「Gorilla Anthem」が核としてあることによって、制作はスムーズに進みましたね。物語が自分たちで意識せずともできたみたいな。

「Gorilla Anthem」の主人公はあくまでも今の都会の若者で、でも今の生き方に嫌気が差してるように聴こえました。このユニットのマインドもそういうところに?

ヒガシ
Gorilla Attack自体のコンセプトというか、掲げてるテーマみたいなものとして、サビの一行目の《Gorillaみたいに生きられたら こんな幸せなことはないな》というワードはユニットとして一番大事にしている文章ですね。やっぱアンセムなので、“ここに立ち戻ってくる”みたいなことをすごく思いながらやっています。

設定としては東京、特に渋谷というロケーションも見えてきます。その辺りは意識的ですか?

ヒガシ
渋谷は日本のコンクリートジャングルですので。本当のゴリラは本当のジャングルにいるんですけど(笑)、Gorilla Attackは都会に、街にいるよと。そういう感じです。

おふたりにとって渋谷ってどういうところですか?

ヒガシ
結構よくいるので、僕は。ニシに初めて会ったのも渋谷だったよね?
ニシ
確かに。
ヒガシ
思い出深い土地ではありますね。かつ象徴的で…曲中にも出てくるんですけど。「隔世gorilla」かな?

《PARCOの下抜けてさ WWWにめがけてDive》って?

ヒガシ
そうです。他にも景色そのものが鮮やかに残ってる土地ではありますね。

ニシローランドさんにとっては?

ニシ
流行りが生まれる土地というよりは、流行りが拡散されていく街なのかなと思っていて。言っちゃ悪いですけど、ミーハーみたいな感じが少しありつつも、やっぱりそういう場所って大事じゃないですか。何かが広がっていく場所って、良くも悪くもなんですけど。“渋谷”と聞いたらちょっと身構えますよね。どっちかと言うと、人混みとか嫌いなタイプなんで、普通に“渋谷”って聞いたらキュッてなる。全然、Gorilla Attack関係ないね(笑)。
L→R ニシローランド、ヒガシローランド
EP『GORILLA CITY』

OKMusic編集部

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