神様、僕は気づいてしまった「名前のない青」から読み解くアーティストの葛藤とは?

神様、僕は気づいてしまった「名前のない青」から読み解くアーティストの葛藤とは?

神様、僕は気づいてしまった「名前の
ない青」から読み解くアーティストの
葛藤とは?

ベース和泉りゅーしんが描く世界に注目!
神様、僕は気付いてしまったの作詞は、そのほとんどをギターの東野へいとが担当しています。
また、ギターボーカルのどこのだれかやベースの和泉りゅーしんが作詞することもあるようです。
アニメ『映像研には手を出すな!』の主題歌にもなった『名前のない青』は、ベースの和泉りゅーしんが作詞作曲をした数少ない楽曲となります。
彼が作詞したのは、この曲と1stアルバム「20XX」に入っている『沈黙』のみ。
高い声で疾走感がありアップテンポな彼らの楽曲。
それに比べ『名前のない青』や『沈黙』は疾走感はありつつも、力強い歌声と、どこか落ち着いているメロディが特徴であると感じます。
東野へいとやどこのだれかが描く世界観との違いにも注目しながら『名前のない青』の歌詞を見ていきましょう。
言葉に表せない自分の中にある想い
「どうしたってずっと言葉にできずに」いるということは、自分の中にある想いがうまく言葉で表せないようです。
幼い時はたくさんの言葉を知らないため、絵で自分の想いを表すことの方が多いですよね。
自分の中に溜め込んだものを表せないというのは、幼い頃と似た感覚なのでしょう。
より深く探っていきましょう!
まだ”名前のない色”
名前のない青 歌詞 「神様、僕は気づいてしまった」
https://utaten.com/lyric/rq20061815
「凌駕」というのは、他のものを越えてそれ以上になるという意味です。
つまり、自分が想い描いていた何かが現実を越えたのでしょう。
「重く垂れた雲が散る」ことから、イメージするのは”晴れ間”。
主人公は、自分の中にあるどこかモヤモヤした感情がスッキリしたのでしょう。
名前のない青 歌詞 「神様、僕は気づいてしまった」
https://utaten.com/lyric/rq20061815
ずっと言葉に出来ずにいたものは鮮やかな色だということが分かり、スッキリした様子が伺えます。
でも、ここではまだ「名前のない色」のままで、何色かは提示されていません。
さらに深掘りしてみましょう。
やっと見つけた自分を作り出している色。
名前のない青 歌詞 「神様、僕は気づいてしまった」
https://utaten.com/lyric/rq20061815
自分の心の中にある想いを誰かと分かち合うことが出来ていませんが、心の奥底から何かを感じているようです。
心の内側にある想いを誰かと分かち合いたいということは、主人公は自分の中にある感情を、言葉にして表したり、絵や音楽などで表現しようとしているのではないでしょうか?
名前のない青 歌詞 「神様、僕は気づいてしまった」
https://utaten.com/lyric/rq20061815
PVでは冒頭からモノクロの世界だったのですが「その色で僕は 僕になっていた」の部分からとてもカラフルに色付けされます。
またPVの最後では、真っ白だったキャンパスに青を基調としたカラフルな色が描かれています。
主人公は、いままでずっと表すことが出来なかった自分の色を表現することが出来たのでしょう
さらにそれが相手に上手に伝わったのかもしれませんね。
それは”名前のない青”だった。
名前のない青 歌詞 「神様、僕は気づいてしまった」
https://utaten.com/lyric/rq20061815
キャンパスに何かを描く描写は、アニメのストーリーが自然と思い浮かんできます。
アニメを制作する場合、自分の中にあるイメージを紙に書き起こし作られていきますよね。
そして、そこから出来上がったものは、今後自分の”生きた証”にもなります。
彼らが生み出した楽曲『名前のない青』も千年後には、彼らが生きた証になるということです。
そう考えるとアニメと音楽アーティストは、どこか同じものを感じませんか?
名前のない青 歌詞 「神様、僕は気づいてしまった」
https://utaten.com/lyric/rq20061815
ここでやっと名前のない「色」が名前のない「青」になりました。
ですがこの「青」には名前がないようです。
なぜでしょうか。
千年後の誰かの人生を根底から覆すような美しい色には、そう簡単には名前をつけることが出来ないのかもしれませんね。
自分の中にある感情を表すアーティスト。
アニメも音楽アーティストも何かを生み出す同じアーティストの類としては、何か通じるものを感じますよね。
自分が感じたものを表現し、後世 に残り続ける歌や絵などの芸術作品。それらを作り上げるまでにはたくさんの葛藤があるのでしょう。
そんな葛藤を『名前のない青』で、表現しているようにも感じます。
私たちに届く歌には、想像を遥かにこえる作り手の葛藤や努力が隠されている。
だからこそ、何年後も聞き続けられ、愛される歌になっていくのではないでしょうか?
これからも神様、僕は気づいてしまったがどんな世界観を描いていくか目が離せません。

TEXT 萌依
▲神様、僕は気づいてしまった - 名前のない青

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