INTERVIEW / Alfie Templeman 目指す
のは「楽しい音楽を作ることだけ」。
早熟な英SSW・Alfie Templemanが語る
アーティストとしてのスタンス

2018年、当時15歳のAlfie Templemanが放課後のベッドルームで制作した「Like an Animal」が世に放たれるやいなや大きな注目を集め、その若さでMac DeMarcoやRex Orange Countyからインスピレーションを得たという洗練された音楽センスは高い評価を受けた。
翌年にはDr. Dreなどの90年代ヒップホップに影響を受けたという『Sunday Morning Cereal』、続いて『Don’t Go Wasting Time』の2枚のEPをリリース。また、同じくUKの若手として人気を博すSports Teamと共にUKツアーを回り、まさにEPタイトルの“Don’t Go Wasting Time”(時間を無駄にしないで)を自ら有言実行し、猛烈なスピードで成長を遂げている。
7歳の頃から父親の影響で音楽を始め、今年17歳となった早熟なSSWの勢いはまだまだ止まらない。先日リリースしたThe VaccinesのJustin Youngとの共作曲「Happiness In Liquid Form」はカラフルでディスコ・ライクなポップ・ソングに仕上がっており、Coach Partyとタッグを組んだ「My Best Friend」では、グルーヴィーなベース・ラインが特徴の遊び心あるファンキーなトラックを展開。彼の音楽性の幅の広さを感じさせた。
7月15日(水)にはこれらのシングルを含む4th EP『Happiness In Liquid Form』のリリースを予定している。そんな進化を続けるAlfie Templemanにメール・インタビューを敢行した。
Interview & Text by Aoi Kurihara
――こんにちは、あなたにインタビューすることができて嬉しいです! 自宅で過ごす時間が多いと思いますが、今は何をして過ごしていますか? 料理好きだそうですが、料理をしたりとか……?
こちらこそインタビューしてくれてありがとう! そうだね、料理が好きだよ。でも、最近は天気が良いのでBBQをしていることが多いかな。あとは音楽を作ったりゲームをしているよ。
――あなたのSNSのアカウントで使われているスマイリー・アイコンがかわいいです。あなたがデザインしたのでしょうか?
Alfie:ありがとう。でも、実はこれは僕が作ったものではなく、数年前にネットで見つけたものなんだ。誰が作ったものか手がかりがないんだけど、これを作った人を見つけたいね。これはバッジで、しばらく前にいくつか買ったんだ。スマイリーの顔とレインボーの色使いがとても気に入っているよ。
――最近のお気に入りのアルバムを教えてください。Sports TeamのアルバムについてSNSでコメントしていましたが、私も彼らのデビュー作は素晴らしいと思っていました。
Alfie:Sports Teamのデビュー作『Deep Down Happy』は本当に素晴らしいと思う。あとは、カナダのLovingの『If I Am Only My Thoughts』が大好きだね。それから、僕が恋をしたもう一つのレコードは、静岡出身のミュージシャンである松下誠の『First Light』。80年代のシティ・ポップは、僕の大好きな音楽で、僕は本当に日本に感謝しているよ。
――家族の影響で楽器を始めたのが最初だそうですね。家でどのような音楽を聴いて育ったのでしょうか?
Alfie:僕の幼少期には父は、ロカビリーとロックンロールのアルバムを多く演奏していたんだ。だから、僕もロックに夢中になり、年を取るにつれ、どうやってそれを弾くかを考え始めた。それはとても自然な流れだと思う。
――あなた自身の曲について訊いていきたいと思います。「Used to Love」や「Stop Thinking (About Me)」のように、過去の恋愛についての歌が多いように思いますが、歌詞は自分自身の経験を基に書いているものが多いのでしょうか?
Alfie:僕が作った曲には間違いなく多くのセンチメンタルな感情があると思う。特に今、自分の人生を振り返るとものすごく懐かしく感じてしまうんだ。僕は音楽への野心のために、自分と同年代の子たちよりもずっと早いスピードで成長をしているからだと思う。僕の曲の多くは、様々な形で愛を感じていることについてを歌っているんだ。
―― FTHAT(https://f-th.at/) が制作した「My Best Friend」のアニメーションMVがとてもクールだと思いました。彼らにはどういった経緯で制作をお願いしたのでしょうか。
Alfie:ありがとう! 僕の所属レーベル〈Chess Club Records〉を通じて知り合ったんだ。僕はヴィジュアルとか何かをデザインするのが得意ではなくて、彼らに何をすべきかを決めてもらって、それをすぐに気に入ったんだ。
――「Stop Thinking (About Me)」のMVはiPhone XSで撮影したそうですね。これはあなたのアイディアでしょうか?
Alfie:そう、僕はこのアイディアに興奮したし、映像を撮ること自体もとてもおもしろかった。僕は絶大なAppleギークで、いつもiPodかMacを使ってソフトウェアでレコーディングしているんだ。
――「Happiness in Liquid Form」はThe VaccinesのJustin Youngとの共作ですが、なぜ彼と一緒に仕事をすることになったのでしょうか?
Alfie:Justinのことが大好きなんだ! 彼も〈Chess Club Records〉に在籍してたことがあるから、それで知り合って。スタジオに入るやいなやすぐに閃いて、友人であるWill Bloomfieldの助けを借りて約5時間でこの曲を作ったんだ。
――「My Best Friends」はレーベルメイトであるCoach Partyが参加していて、他にもあなた自身、同世代のOscar Langやcarpetgardenの曲に参加したりとこれまで多数コラボレーションを行ってきました。次は誰とのコラボレーションを考えていますか?
Alfie:Coach Partyは本当に素晴らしかった! 今、実はアイルランドで活動しているAprilと一緒に作業しているよ。彼女は本当にクールなアーティストで、『New Conditions』というデビューEPをリリースしたばかりなんだ。上手くいけば、来年か再来年ぐらいに彼女との何か作品を出せるんじゃないかな。
――最近、SNSでデモ音源を投稿してましたよね? この曲について少し教えてください。
Alfie:このデモ音源は「Only One」というタイトルで、毎日同じことの繰り返しでとても退屈していることについての曲なんだ。
――シングルやEPのアートワーク、普段のファッションを見ると、鮮やかな黄色やピンクをよく使っていて素敵だなと思ってました。何かあなたのテーマ・カラーなどはあるのでしょうか?
Alfie:ありがとる。特に好きなのは黄色だね。黄色は本当に綺麗な色だと思っていて、僕や作品がよく見えると思うんだ。君の言うように鮮やかな色が大好きで、とてもカッコよく見えるから、自分の作品のアートワークには必ず使うようにしているよ。
――すでにデビュー・アルバムの準備は始めていますか?
Alfie:もちろん、アルバムのために何百曲と書いて録音してあるよ。あとはその中からベストなものを選ぶだけ!
――実は私の友人が昨年の『Great Escape』であなたのライブを観ていて、演奏した場所はとても小さかったと聞きました。その頃と比べて、今あなたは着実に知名度、認知を拡大させてきていますよね。当時からこのような状況を想像していましたか?
Alfie:『Great Escape』のショーは最高だったね。500人ぐらいライブ会場に入れなかった人たちがいると知って、そんな中で満員の会場で演奏するのは本当に楽しかった。もう一度プレイしてみたいと思っていたけど、コロナウイルスが原因で今年はキャンセルされたんだ。自分が新しい節目に到達して、人気が高まるのは素晴らしいことだと思う。でも、そもそもは名声を期待していたわけではなく、楽しい音楽を作ることだけを目指しているんだ。でも、人々が僕のやっていることを尊重してくれているということを知って、本当に名誉なことだと感じている。
――あなたのTwitterのアイコンが一時的に『Black Lives Matter』ムーブメントを表すものになっていました。この運動についてあなたの考えを訊きたいです。また、具体的に何かサポートするための活動を行っていますか?
Alfie:自分たちのプラットフォームを使って、できる限り自分たちの声を上げていくことがとても重要だと思う。残念ながら僕は肺疾患があるため、コロナウイルスにかかるリスクを考えて抗議のマーチには参加することができないけれど、ライブ・ストリームを頻繁に行うことで、資金を調達して自分ができることで自分の役割を果たしているんだ。
*6月20日(土)に『BLM』へのドネーションを募るライブ・ストリーム・イベントを行っている。
――最後に、日本にはどのようなイメージを持っていますか。近い将来にあなたのギグが日本で実現することを楽しみにしています!
Alfie:日本のことが本当に大好きなんだ! 日本に行ってたくさんライブをやりたいと思ってる。日本でギグをできたらと思うととても興奮するし、日本にいる素晴らしいファンに直接会うのが待ちきれないよ! 君たちに会えることを楽しみにしているね!
【リリース情報】

Alfie Templeman 『Happiness In Liquid Form』

Release Date:2020.07.15 (Wed.)
Label:Chess Club
Tracklist:
1. Happiness In Liquid Form
2. Things I Thought Were Mine
3. Maybe This Is Time
4. Obvious Guy
5. Wish I Was Younger
6. My Best Friend ft. Coach Party
■ Alfie Templeman オフィシャル・サイト(https://www.alfietempleman.com/)

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