体に追いつかない感情に命を

生きていると、言葉にできない感情が多すぎる。どんなに辞書を引いてもぴったりな表現に出会えず、モヤっとした重いものが体内を循環、酸素を隅々まで奪っていく。もしかしたら、それゆえに人は歌うのかもしれない。言葉では足りない何かを補うために。モヤモヤに全てを支配されないようにするために。そんなことを、eurekaを聴きながら考えていた。

彼らは2018年結成のオルタナティブロックバンドだ。結成時は3ピースだったが、現在は4ピースとして歩みを進めている。
eurekaの真髄は、ボーカルである優凜から放たれる憂愁さだ。周りが見えすぎるがゆえに上手くやり過ごせない不器用さが、彼の表現からにじみ出ている。中性的な歌声や含みの多いリリックは、まさしくその産物といってもいいだろう。体に追い付かない感情を必死にまとめあげ、言葉を探し歌に落とし込んだものこそ、eurekaの音楽なのだ。

先日配信が開始された「erika」は、2018年9月にリリースされた『泡沫』の収録曲。アンニュイな優凜の高音が、センチメンタルに響く1曲だ。この自粛期間で制作に精を出していたらしいので、今後の活躍にも期待したい。

こんなアーティストが好きな人におすす

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