新ロイヤル大衆舎による『緊急事態軽
演劇八夜』 出演者コメントが到着&
人数限定の劇場観劇チケットも販売

2020年6月11日(木)〜18日(木)下北沢のザ・スズナリにて行われる、新ロイヤル大衆舎『緊急事態軽演劇八夜』より、出演者のコメントが到着した。また、小劇場協議会のガイドラインに準じ、人数限定の劇場チケットが販売されることとなった。
新ロイヤル大衆舎は、長塚圭史・山内圭哉・福田転球・大堀こういちの4名で2017年に結成されたユニット。6月に予定していた公演が中止となり、今回、オンラインにて、名作・珍作・異色作を毎日一本ずつライブ配信するという新たな公演に挑戦する。当初、配信のみでの上演だったが、東京都の休業要請の緩和及び小劇場協議会のガイドライン設定を受け、劇場側と話し合いの結果、細心の注意を払いながら、観客(人数限定)を入れて開催することを決定した。なお、観客は感染防止の自粛要請に基づき、東京・神奈川・千葉・埼玉在住の方のみ、当日は入場時、検温及び手・指のアルコール消毒、マスク着用など注意点があるため、公式サイトを確認しておこう。
そして、開幕を明日に控えた出演者4人の今の思いが届いたので紹介する。
長塚圭史(演出・出演) コメント
いよいよ11日より幕を開けます。そしてなんと、ガイドラインに従った上で、まだまだ限られた席数ではございますが、限定枚数、会場でご覧頂けるようにすることを決めました。これはライブ配信をより豊かにするためにも重要なことです。やはりお客様と空間を共有してこその演劇であるがゆえ、1人でも会場にお客様がいてくださることで、まるで劇場にいるかのような疑似体験に近づけると信じるのです。
もちろん必要な感染対策は十分行った上での上演です。
何れにしても全く新しい形の幕開けとなっておりますが、どんな形であれ初日の前は慌ただしいものです。今回は読み語りというスタイルです。時間はかかりましたが段々と面白味が見えて来たように思います。台本は手分けしてまとめました。だから演出と言っても理解を深め、芯を捉えるディスカッションの中心にいるだけです。
第一夜の『盤嶽の一生』は無声チャンバラ映画の脚本ですね。まさに今回のような読み語りに相応しい作品かと。演劇では考えられない映画的な場面の飛翔も魅力です。
第四夜は森本薫『怒涛』。重厚な長編です。なにせ北里柴三郎ですから。北里役を福田転球、その妻役を山内圭哉という時点で破綻しているように思う方もいらっしゃるかもしれません。でも4人しかいないので大真面目に取り組んでおります。細菌学の在り方を問うた姿勢はコロナ渦の我々に響くところも多いです。
とにかく毎夜全く異なる作品群。1作品でも覗いてみていただけたら幸いです。
山内圭哉(音楽・出演・宣伝デザイン) コメント
シェークスピアやチェーホフをやるなら、吉本新喜劇もラインナップにいれたらんかいと洒落で言うたんですけどね。「軽演劇」と銘打つなら、上方の軽演劇もやったらんかいと。
で、昔の吉本新喜劇を沢山取り寄せて観ました。で、愕然としました。パーソナリティとギャグ、あと動き優先の脚本やから読み語りに全く向かないわけです。そもそも吉本新喜劇を朗読スタイルでやろなんて思わないですけどね。あっちゃーと思いましたが、この第五夜『都会の風』を観てなんか尻尾みたいなんつかめたんですよ。
配信ということで、演劇を見慣れてない方も観ていただけるかも知れない。そういう方にとっては吉本新喜劇というのはとっつきやすい演目かも知れませんし。
ま、とにかく、吉本新喜劇を我々がどう料理して朗読スタイルで提示するのか? 観て確認していただければ嬉しいです。
今回、各作品、劇中でギターも弾きます。各作品に合わせ、インプロ的に演奏します。しっかりと歌詞が書かれていた戯曲は『夏の夜の夢』と『純情一座』でした。『夏の夜の夢』が五曲、『純情一座』が二曲。国も違えば時代も違う。準備期間は短かったので、限られた時間の中、酒の力もかりながら集中して作曲しました。思ってたより良い曲が出来たと思います。って言うか、名曲出来たかも。だから観てや。そして聴いてや。
予定していた『冨島松五郎伝』と『麺麭屋文六』、本チラシの〆切あたりで中止の判断をしなければなりませんでした。そうです。ほぼ本チラシのデザイン出来てたんです。
ええ感じのんが。見せたかったなぁ。
ま、でも、『緊急事態軽演劇八夜』はチラシこそないものの、オープニング映像やタイトルテロップ等でその無念を発散させていただきました。因みにタイトル等の毛筆は福田転球さんに書いてもらいました。そんなんは出来たりするんです、あの人。
福田転球 コメント
第二夜『ワーニャ伯父さん』
ワーニャ伯父さんと我々ロイヤルは同世代。駄目な奴だが愛おしくなるワーニャ伯父さん。コロナと闘う毎日と何だか遠くないこの作品。不安な日々。明日に怯えながらもその先はきっと良くなっているであろう世界に向けて。案外、今、ワーニャ伯父さんは響きます!
第三夜『おもてなし』何処か置き去りにされたオリンピック!この作品を視聴して頂きますと、少しザワザワしてたあの感覚が蘇るかもしれないです。
覚えていますか? お·も·て·な·し。おもてなし。合掌
大堀こういち コメント
第六夜『夏の夜の夢』
なんとシェイクスピアまでご紹介。十七人の登場人物を4人で無理くり読み語ります。しかもこの作品は「可愛い唄」が多いです。四人のおっさんの可愛さも是非ご覧いただいきたいです。唄は全部、山内圭哉くんが作曲しました。それも見所だと思います。
第七夜『純情一座』
とにかく、私は忙しい作品になってしまいました。これも20役以上ある登場人物を4人で読み語ります。ある意味今回の「緊急事態軽演劇」に1番ぴったりの作品かもしれません。浅草の軽演劇が全盛の頃の劇団のお話なんです。いつの時代も窮地に追い込まれた時こそ「人間性」が出るものですよね。どの登場人物も素敵なんですよ。これが。最終日に相応しい作品だと思います。どうぞご覧ください。

本公演のチケットは発売中(劇場観劇チケットも)。また、公演は11日(木)の第一夜から17日(水)の第七夜まで。最終日となる18日(木)の第八夜は配信のみとなり、七夜までの購入者は無料で観劇できる一夜となっている(各夜1回でも通し券でも八夜への参加は可能)。なお、配信終了後、6月30日(火)までアーカイブ視聴も可能だ。

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