L→R Ta_2(Vo)、YORKE.(Painter)

L→R Ta_2(Vo)、YORKE.(Painter)

【OLDCODEX インタビュー】
新しいものプラス、
最近手が伸びていなかった
ところへの回帰

TVアニメ『ULTRAMAN』の主題歌をNetflix版に引き続いて地上波放送でも担当することになったOLDCODEX。誰もが知るヒーローの世界観と自身のメッセージを、曲、映像、アートワーク全てにおいて落とし込んだ、そのプロデュース力には目を瞠るものがある。今を見据え、正解を探し求める彼らのストイックな姿勢に嘘はない。

どんな“型破り”もみんながやれば
それが新しい“型”になる

「Core Fade」は取材用の資料に“アニメの主題歌らしさを外した挑戦的な楽曲”とありますが、まさしくその通りで! “これが『ULTRAMAN』のオープニング曲!?”とびっくりしました。

Ta_2
アニメ作品とのタイアップとなると、どうしても好まれやすいというか、オーダーが出やすいものって偏ってくるんですよね。特に主題歌ってなると“疾走感のある感じ”とかって言われがちで。でも、それ以外の魅力ってあるはずだし、見せたい自分たちもいると思ったんですよ。そもそも疾走感ひとつ取ったって、何をもって疾走感と感じるかは人それぞれじゃないですか。走ってないと疾走感を感じない人もいれば、止まっていても感じられる人もいるし。

なるほど。言われてみればそうですね。

Ta_2
結局、“主題歌らしさ”っていうのも観念的なものなんですよね。それを踏まえた上で、“じゃあ、自分たちが今、何を出したいのか? 何に対してチャレンジングな姿勢を見せるのか?”っていうところを楽曲に落とし込みたかったんです。そこで、自分たちがやってきたバンドサウンドやラウドな音作りの中でも少し離れていたものを拾っていったり、“今だったらこうできるはずなのに”っていうものを形作っていって。自分たちにとって新しいものプラス、今までにやってきたけど、最近手が伸びていなかったところへの回帰という、そんなふたつの側面から楽曲制作を始めていきましたね。

では、ミディアムテンポで“走る”というよりも力強い“歩み”を感じさせる「Core Fade」も、おふたりにとっては別に奇をてらったわけでも、主題歌らしくない曲でもない?

Ta_2
分かりやすく言うと、“型破り”っていう言葉があるけど、それは既存の“型”から外れるからこそ“型破り”なわけで、みんなが同じことを始めると、次はそれが新しい“型”になるんですよね。で、そこからまた新しいものを探したり、次のところに行こうとして、どんどん“型”をアップデートして塗り替えていく。その繰り返しだから、大きな枠から外れてるつもりはないです。

それこそ昔のアニソンなんて、歌詞に作品タイトルが必ず入っているという“型”がありましたからね。でも、今や入っていないほうが“型”だったりする。

Ta_2
まさに、そういう印象でした。そこでアップデートしていくのは、あくまでも自分たちであるべきだし。
YORKE.
だから、曲のジャンルはどんなものでもいいかなって。ただ、アニメのオープニングには90秒という縛りがあるから、それが“大きな枠”ですよね。その90秒の中でどれだけ起承転結があるか、どういう世界を作るかっていうことの中に、いろんなテイストが入ってくる感覚。そういう意味で言うと、今回は幅が広い。ただのロックじゃなくてEDMっぽいところもあるし、Ta_2が好きなダンスな感じのリズムとかも入ってるし。スーパーミクスチャーだけど、要は90秒で聴いた時にしっかりと起承転結があるものだったら、どんなチャレンジをしてもいい。それに、最初から『ULTRAMAN』というテーマがあった上で制作してるから、どうやってもアウトラインは『ULTRAMAN』になっていくんだと思う。

アウトラインが『ULTRAMAN』というのは、例えばどのへんが?

Ta_2
簡単に言うと、ULTRAMANって違う星からやってきて、地球で活躍して…って話じゃないですか、なので、“宇宙”という存在と、重力に縛られた“地球”のふたつを音で表現したいと考えて、シーケンスの打ち込みと力強いバンドサウンドを組み合わせたんです。つまり、前者が宇宙で、後者が地球ですよね。あと、今回はNetflix版で一回発表したものを、今度は地上波でお届けする流れだから、また新たな序章みたいなイメージで、ULTRAMANという存在の煌びやかさ感じさせられたらいいなと。そういう意味でも、シーケンスの音で“ぽさ”を出せそうだと思いました。
YORKE.
曲始まりのシーケンスのフワッとした感じも、“ULTRAMANが飛んでったあとなのか? それとも来た時なのか?”っていうワクワク感があるよね。Ta_2には“こうしたい”っていうイメージが強くあったみたいだったから、今回のサウンド面は全部任せて。そこからバトンを渡されたような感覚で歌詞を書いていったんだけど、自分が子供の頃に観てた『ウルトラセブン』とかに比べたら、もう進化しまくってるわけですよ! “今やビルみたいにでかくなくて人間サイズ!?”みたいな(笑)。だから、ヒーローであっても僕らと同じように感情があって、従来よりも人間に近い存在としてとらえましたね。ある意味、ULTRAMANを身近に感じ始めてるのかもしれない。生意気にも(笑)。

確かに、ヒーローのわりにはずいぶんと生々しい歌詞だなと感じました。

YORKE.
ストーリーも生々しいですよね。単に怪獣と戦うだけじゃなく、もっと苦悩があったりもして大人が入り込みやすいし、“どう見ても模型だよな?”っていう街を破壊してた時代と違って映像も本当にリアルだから。そういうところのクオリティーが進化してる分、音楽も当然そうあるべきだろうし、実際にサウンドもだいぶハイブリッドで…でも、言葉はあんまり変えられないんですよね。昔から使ってる言葉って変わらないし。だからこそ簡単な言葉を簡単にしないっていうか、使い古されない言葉の並びっていうのは意識したかな。あとは、タイトルが“ウルトラマン”じゃなくて“ULTRAMAN”なんで、昔よりもワールドワイドな感じにとらえられてるんだろうなあと感じたから間に英語を入れたりね。

ゆえに弱さや葛藤を垣間見せつつも、ラストの《どうしてだろう 不可能とは思えないのは》にヒーロー感があるんですよね。

YORKE.
カッコ良いですよね。これ、ULTRAMANに言わせたい! きっと僕たち普通の人間にもそういう感情はあるだろうし、それをヒーローに重ねて観るから気持ち良いんだろうし。
Ta_2
だから、“ULTRAMANっぽさ”だけを追求したわけじゃなく、全部がOLDCODEXとしてのメッセージとのダブルミーニングになってるんです。ヴォーカルのコーラスワークだったり、そのへんのエフェクト回りも、今回は一緒にサウンドプロデュースを担ってくれている小山 寿くんとともに考えながら作っていって。今まで見てなかったところからのエッセンスも取りたいっていう話はしてましたね。

広がりを感じさせるヴォーカルワークも、また“宇宙”と通じるところですよね。ちなみに“Core Fade”というタイトルはどこから?

YORKE.
歌詞全体を見て。最後に決めたんですけど…言葉でなかなか表現しづらいんだよなぁ。“Core”っていろんなとらえ方があるじゃないですか。自分の真ん中だったり、心臓だったり、信念みたいなものかもしれない。それが“Fade”…つまり、徐々に遠ざかるのか、近付くのかは、その人次第だろ?っていうのが超クールだなあと思って。あとは、字面ですね。ジャケットデザインもイメージしやすかったし。今回、銀色の紙に刷ったんですよ。そしたら硬いんだけど重くないみたいな、すごく不思議な感じになって。ジャケットに“ULTRAMAN”っていう単語はひとつもないから、その色合いで感じてほしかったっていうのもあるかな。Ta_2に見せたくて、今日、サンプル持ってきてるんだけど…(と取り出して隣のTa_2に見せる)
Ta_2
おっ! 最高だね!
YORKE.
中身も超カッコ良くない? 透明の盤面にトライしたんだよ。
Ta_2
これヤバいね。もはやグッズじゃん!
L→R Ta_2(Vo)、YORKE.(Painter)
シングル「Core Fade」【初回限定盤】(CD+Blu-ray)
シングル「Core Fade」【通常盤】(CD)

OKMusic編集部

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