DA PUMP どんな表現も「DA PUMPだね
」と思ってもらえること、楽しさをシ
ェアすることが僕らのテーマ

最高のダンスチューンを発信し続けるDA PUMPが、3月25日(水)に2020年第一弾シングル「Heart on Fire」をリリース。2秒で覚えられる「つり革ダンス」も注目のポップチューン「Heart on Fire」を筆頭に、ライブでの盛り上がり必至ナンバー全3曲を収録した今作からあふれ出すのは、大ヒット曲「U.S.A.」で切り開いた、「楽しさをシェアする」という7人の新境地だ。DA PUMPにとって最大規模となる3都市アリーナツアー『LIVE DA PUMP 2020 FUNKY TRICKY PARTY FINAL』の開催など、2020年も新たな挑戦を続ける彼らの今をメンバー全員に直撃。
ーーニューシングル「Heart on Fire」はまさに2020年第一弾シングルにふさわしい、ポップで元気が出るナンバーが詰まった一枚ですね。
ISSA:タイトル曲「Heart on Fire」は、いろいろな曲を作ってる中のひとつのアプローチとしてプレゼンしたものなんすけど、無条件に乗れたり歌えたりすることはもちろんですけど、お客さんと一緒に楽しめるというところで生まれた曲でもあるというか。そういう、「U.S.A.」以降のDA PUMPのイメージには、ぴったりなのかなと思います。
ーー特にタイトル曲の「Heart on Fire」は、ハッピーで楽しいだけじゃなく、実は力強いメッセージが歌詞に込められたダンスポップチューンですよね。
ISSA:作詞をしてくれたshungo. とはよく飲みに行ったり食事に行ったりしていて。そこで話したDA PUMPがみんなの心に火をつけたり出来る存在になれたらなっていう僕らの想いや僕たちの人柄も踏まえて、今回の歌詞に込めてくれたんだろうなと思います。だから、2020年この曲でスタートが切れたのは良かったなと思いますね。
U-YEAH:で、今回の「つり革ダンス」の振りを付けてくれたのが、TOMOさんなんですよ。
TOMO:踊ったことない人でもすぐに踊れるというか、「2秒で覚えられる」が今回の振り付けのテーマ。この曲のサビを聞いた時から、よりシンプルな振り付けを心がけようと思ったんです。ごちゃごちゃと難しいことはいらないということで、右手はつり革を持つような形にして、左手はベルトを持つような感じで、両ヒザをつけまして、左から右にゆらゆら、ゆらゆら、と。
ーー映像でお見せできないのが残念です。
TOMO:映像がある時は、ひざをちょんちょんちょんって言うんですけど、活字の場合はゆらゆらゆらにしておいてください(笑)。という、楽しいダンスになってます。
ーーそのつり革ダンスは「Heart on Fire」のMVの見所でもありますよね。
TOMO:DA PUMP=みんなで楽しめる、という部分と今回の楽曲のイメージがぴったりだったんで、みんながすぐ踊れるようなダンスにしました。
ISSA:難しいことを抜きにしてみんなで楽しめる。楽しむってそういうことだよという部分を、「Heart on Fire」から感じ取ってもらえたらと思ってます。今回のシングルは他の2曲(「This is DA world」「Funky Girl」)でまた違うアプローチを見せられたというか。どんな曲をやってもDA PUMPだねと思ってもらえることが、やっぱり一番の目標かもしれないですね。
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ーー「どんな曲をやってもDA PUMP」になる秘訣は何なんでしょう?
U-YEAH:楽曲もダンスもその時代の流行りがあると思うんです。常に自分たちはそこに向かって、「どう楽しむか?」ということに集中してやってるので、僕らの中に、DA PUMPはこうじゃなきゃいけないというルールはないんです。決して若くない僕たちが、楽しんでやってるってことを伝えるのがすべてだというふうに思って、メンバー全員がやってるんじゃないのかなと思います。(技術を)魅せるダンスもすごいし、コンテストで勝ち抜くようなダンスも素晴らしいと思うんです。でも今って、SNSの時代というかシェアする時代だから、一緒に楽しむというのも大事なのかなと思うんです。それを体現してる人たち=DA PUMPとなっているからではないかなかなと思います。
KENZO:僕らはみんな、ワクワクすることが好きなんですよね。これをやったら楽しいんじゃないかなとか、こうやったらもっと良くなるんじゃないかなということをずっとアップデートし続けてるというか。こういう発見があるんだ、とか、こういう追求の仕方をしてるんだというそれぞれの視点の違いも、常日頃からお互いの刺激になってる気がしますね。
ーーそういう遊び心とお互いの向上心が作り上げた「Heart on Fire」ですが、<強がりもいつか真実(ほんとう)になる>と歌われているところに、どんな状況も不屈の精神でバネにしてきたDA PUMPらしさを強く感じるというか。
ISSA:ああもう、それはありがたいですし、嬉しいですね。<虚勢だっていい 胸を張って 自信なくたってあるフリして 強がりはいつか真実(ほんとう)になる>というフレーズは、そのままの自分で行こうぜということで。自分にも言い聞かせてる部分もあるし、そうだなと思ってもらいたい部分でもあるし、いい歌詞を書いてもらえたなと思いますね。
ーー作詞をされたshungo. さんとは普段からそういうお話をされてるんですか?
ISSA:普通の雑談しかしてないですね。でも雑談にこそ意味があると思ってて。そこからいろんなところに話が転がっていくし、深読みしてくれることもあるだろうし。そういうことの積み重ねから「Heart on Fire」のような歌詞が生まれたんだと思います。
ーーDA PUMPは国民的な認知度を誇るグループでありながら、モールツアーを経て「U.S.A.」というヒットを放つまでの間にも、本当にいろんなドラマがあったわけですよね。だから、楽しさを追求する中にも強いメッセージがある「Heart on Fire」は、まさにDA PUMPらしい新たなダンスポップナンバーだなという感じがします。
TOMO:僕らとしては特に、こういうメッセージを! みたいに重くは考えてないんです。こっちに来た方が楽しいよ、ぐらいのスタンスというか。
ISSA:だって、今もモールツアーをやってた頃とスタンスは変わってないですからね。
YORI:今、モールツアーやろうよと言われても、当時と同じテンションで多分やれると思いますよ。リリースの度に僕たちから、モールでイベントをやろうよという提案もしてるんです。
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ーーそういうギャップもまたDA PUMPらしさなんでしょうね。例えば「Heart on Fire」のつり革ダンスは思わずマネしたくなるほどシンプルですけど、一方で各々のソロのダンスシーンはキレッキレというギャップが本当に素晴らしい。
ISSA:そこですよね。みんなの手に届くものと手に届かないものというか。そういう楽しみ方はしてるかもしれないですね。
ーーそれは歌やパフォーマンスの確かなスキルがあるからこそ表現出来ることですよね。
YORI:U-YEAHくんの顔芸(「Heart on Fire」のMV)とかもそうですよね(笑)。「U.S.A.」から求められるものが変わってきたというところもあると思います。僕たちのパフォーマンスを見て笑顔になると言われることが増えたんです。それに応えたいという想いはそれぞれありますし、このメンバーになって10年間、カッコいいこともそうじゃないこともやってきた上で、今がある。みんなで一緒に踊れるという楽しさがあることを、僕たちも「U.S.A.」を通して知ることが出来ましたからね。だからこそ2秒で覚えられる振り付けも、今だからこそ僕たちが発信できるものなのかなと思います。モールツアーをやってた頃って、パフォーマンスの面では意外と難しいことをやってた気がするんです。当時はスキルを前面に押し出してたと思うんですけど、その辺は僕たちもちょっと変わってきたのかなと思います。
ーー「This is DA world」では、<エンタテインメントなんて 元をただせばエゴ!>と歌われてますが、周囲の期待と自分達のやりたいことのバランスが以前よりもうまく表現出来るようになってきた、ということなんでしょうか。
ISSA:そこはもう、歌詞の通りですよね。<元をただせばエゴ!>とフレーズは僕も結構ひっかかったというか、考えさせられました。でもそれを言っちゃうのが俺らでもあるし、言えるのも俺らだというか。そういう表現が出来るようになったのは、「U.S.A.」を経てきたからでもあるかもしれません。もうね、曲がいただけるだけでありがたいですから(笑)。
ーーなんでしょう、この謙虚さは(笑)。
ISSA:モールツアーのおかげです。変わってないですよ、ボロ雑巾のままですから(笑)。やらせてもらえる場所があるなら100の力で行くというのが僕たちなので。
ーーキラキラ光ったボロ雑巾ですけどね。や、そもそも雑巾じゃないですし(笑)。
ISSA:キラキラ光ったボロ雑巾って良くないですか? スポットライトを浴びるボロ雑巾ってかっこいいじゃないですか。
YORI:掃除の時も絶対使いますからね、ボロ雑巾。
DAICHI:名言きたね。キャッチフレーズですね。
ーーボロ雑巾のことはさておきまして(笑)。これぞDA PUMPの新たな代名詞とも言える2曲目「This is DA world」は、すでに配信されていた曲でもあるんですよね。
ISSA:そうです。だからライブではもう、みんなノリノリで楽しんでもらってますね。
ーーつまり、待望のCD化。
ISSA:今はネットで配信されたり、1曲ごとに買える便利な時代だなと思いますけど、作り手側としては(作品を)手に取ってもらいたいという思いはありますね。そこ(作品を手に取ること)に価値があるというか。そのうち、「初めて買ったCDは何ですか?」ではなく「初めて(配信で)買った曲は何ですか?」となってしまうのは、ちょっと寂しいですね。
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ーーCDには、曲順の意味やドラマも含めた楽しさもありますからね。3曲目の文字通りファンキーなダンスチューン「Funky Girl」は、初期のDA PUMPが持ってたファンキーなイメージが好きな人にとってもたまらない1曲じゃないかなと思います。
ISSA:「This is DA world」と「Funky Girl」の2曲に関してはそういう部分がありますよね。「これこれ!」みたいな。やっぱり僕ら自身がやりたい音楽でもあるし、「U.S.A.」で新しい扉を開くことが出来て、僕らも新たに知ったことがあったので、そういう冒険心と同時に、今まで培ってきたこともどっちもやりたいということなんです。
KIMI:今ふと思ったんですけど、「Heart on Fire」がアナログレコードで言うA面で、「This is DA world」と「Funky Girl」がB面っていうイメージなのかもしれないですね。
ISSA:どれをとっても自分たちだし、それぞれの曲にちゃんと魂があるので、いかようにでも楽しんでくださいっていう感じですね。
ーーそんな今回の3曲だけでもかなりバラエティに富んでますが、インタビューの最初で、「最近いろいろと曲を作ってる」とおっしゃっていたように、他にもまだいろんな新曲があるということでしょうか?
ISSA:ありますね。リリースの予定はまだないですけど。でもまた次の新しい曲も探してるし、作ってもらってるものもあるので。
ーーISSAさん以外のメンバーの方々も、デモ音源の段階で曲を聴く機会があると思うんですけど、歌入れが終わると、最初に聞いた時の曲のイメージとガラッと変わることはあるものですか?
KENZO:仮歌の時とISSAさんの歌が入った本チャンの音源ではもう、曲の捉え方も違いますし、テンションも違ってきますね。モノクロだったものをカラフルにしてもらったというか、はっきりと見えるような感じになりますね。だから振り付けしてても、また新しく構築したりします。
ISSA:音楽を聴けば、みんなそれぞれにそういう(振り付けの)イメージは浮かびますからね。だから、僕以外のメンバーは仮歌とかデモ音源を聞かない方がいい時もあるんです。(最初に聞いた時の)先入観が変に残ってしまうというか。それぐらい(曲の印象が)全然変わりますね。
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ーーでは最後に「Heart on Fire」はどういうシチュエーションで聴くのがおすすめでしょうか?
TOMO:朝支度してる時に聴くと一日ハッピーでいられるようなイメージというか。聴けばハートに火がつきますよね。
YORI:僕もTOMOくんと近いというか。自分のスイッチをオンに出来る曲だと思うので、勝負どころで聴いて気持ちを高めてもらいたいというか。歌詞も含めて、ここぞという時に聴いてもらえたらと思います。
DAICHI:僕は通勤通学の時に乗る電車の中とかで聴いてもらいたいですね。僕も学生の頃は電車で学校に通ってたんですけど、「今から学校かぁ~」といつもちょっと憂鬱な気分だったんですよ。でも「Heart on Fire」を聴いたらこう、ウズウズしてくるというか、そういったミュージックじゃないですか。
YORI:ミュージックって(一同笑)。
DAICHI:電車の中だから実際には身体を動かしたりは出来ないけど(笑)。頭の中で気持ち良くなってほしいなと思うし、なれる曲じゃないかなと。
ーーひざをゆらゆら、なら可能かも。
DAICHI:MVでも電車で踊ってますからね。俺もちょっとやってみようかなって膝をゆらゆらさせてたら。隣の人もやり始めて(笑)。
YORI:あの人今絶対DA PUMP聴いてるわ、ってわかるよね(笑)。
ーーそしていつしか電車内がフラッシュモブ状態に。
TOMO:そうなったらいいですね。
ISSA:くれぐれも人様に迷惑をかけないようにやっていただければ。
KENZO:「Heart on Fire」って俺、サビの後ろの<Dream! Dream!>ってコーラスがすっごい好きなんですよ。それがテンションを上げてくれるというか。ISSAさんが歌ってるんだけど、俺たちも心の中で表現してるような気持ちになれて。決して熱い感じじゃないんだけど、そこを目指して行けばその先の夢が見れるんだというメッセージがあるというか。今年は『東京オリンピック2020』もあって、スポーツとか、いろんなことに挑戦する場面を見る機会が増えてくると思うんですよ。そういう中で、「Heart on Fire」を競技の前に聴いて良い記録を出せた」というようなことがあったらいいなと。
U-YEAH:何となく音が楽しそうだなというぐらいでもいいかなと思うんです。で、MVを見たら面白おかしい感じもあって、ちょっとマネしてみようかなと思ってもらえたり、ここ何て歌ってるのかなと思ったら歌詞を見て、あ、こんなこと歌ってたんだという感じでいいかなと。「Heart on Fire」は歌詞を噛み砕いて聴き込むタイプの曲ではないし、ついつい踊りたくなったり、口ずさんでもらたりするぐらいの存在でありたいというか、そういうふうに思ってもらえたら嬉しいですね。
取材・文=早川加奈子 撮影=渡邉一生

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