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【amazarashi インタビュー】
テーマは自分を苦しめるものに
対する“拒絶”

2年以上ものインターバルを経て、ついに彼らが動き出す。amazarashiのニューアルバム『ボイコット』は“拒絶”という激しい言葉を投げ掛けることでリスナーに共闘を誘う、バンドの強い意志を閉じ込めた劇的な作品。秋田ひろむ(Vo&Gu)は今何を考えているのか、メールインタビューに答えてもらうかたちで、その心の内を語ってもらった。

あなたを苦しめるものを
拒絶しませんか

前作からおよそ2年4カ月振りというのは、フルアルバムとミニアルバムを含め、これほどのインターバルは過去最長ですね。

制作に時間は必要だっていうのはずっと思ってて、ただ早く出さなければ忘れ去られてしまうっていう焦りもずっとあったので、そのせめぎ合いはありました。今になってようやく余裕を持って時間が取れるようになりました。曲は作ってたし、シングルも配信限定曲を出してたので、今までと忙しさの感覚は変わらないんですが、心の余裕を持てたっていうのが今回の制作においては一番大きかったです。

アルバム制作のスタートはいつ頃、どんな想いから始まったのですか? 個人的には武道館公演(2018年11月16日)が前作のタームと今作のタームの交錯地点だったような気がしています。

明確な始まりは分かりませんが、武道館が終わってから曲は地道に作ってました。“いい曲が集まったら次はアルバムだな”って漠然と思ってて、去年の夏くらいにはそろそろアルバム出せるかなって、テーマとか方向性を考え出した感じです。

改めて、あの武道館公演で得たもの、未来につながったものがあるとすれば?

武道館が終わった当初はなんかすごいことをやり遂げた気がしたんですけど、冷静になってみればもう遠い夢で、“何か意味はあったのかな”って思ったりします。ただ、あの時の高揚感は過去最高で、それを知ってしまったので、“あの感じをもう1度”っていうモチベーションには間違いなくなりました。

“ボイコット”は単なる“異議申し立て”ではなく、“交流を拒否する”という自動的な強い意味があるように思います。なぜこの言葉をタイトルに選んだのですか?

今回のテーマは自分を苦しめるものに対する“拒絶”です。タイトルを“ボイコット”としたのは“僕は拒絶する”という意志の表明と、それを多くの人に呼び掛けたいからです。“あなたを苦しめるものを拒絶しませんか”っていう。

アルバムは“拒絶”“拒否”という強い言葉で幕を開けます。一曲目「拒否オロジー」で提示したかったテーマはどんなものだったのでしょうか?

アルバムの幕開けを意識した、テーマの始まりを提示する曲です。アルバム制作の最後に作りました。自己紹介とか所信表明みたいなイメージですが、詩の朗読なので音読して気持ち良い言葉を選びながら作りました。

「とどめを刺して」には“君”という他者を守る意識が非常に強く感じられました。一貫して“個”を歌ってきた秋田さんの世界観の中で、珍しいような気もしています。歌い掛けたかった相手がいたのでしょうか?

この曲は“拒絶”や“ボイコット”っていうテーマの中でも他者に呼び掛ける、問い掛けるっていう側面の立ち位置の曲です。“僕は拒絶するけど、あなたもそうしたら?”っていう共犯関係を築くイメージです。特定の誰かというよりは、苦しんでる人に届けばいいなと思って作りました。

「帰ってこいよ」には極めて純粋な故郷へのノスタルジーを感じます。ついでに言えば、「夕立旅立ち」にも同じ匂いを感じます。故郷から離れたい、帰りたい、愛する、嫌う、そうした感情は交互にやって来る気もしますが、今の秋田さんはどの位置にいると思いますか?

僕はもう地元の青森で暮らし出して長いので、地元を離れて頑張る人を見守る「帰ってこいよ」のほうが今の気持ちに近いです。「夕立旅立ち」は故郷を離れる若者の歌で、上京する時の昔の僕の気持ちが色濃いです。故郷に関しては、僕の中で消せないテーマです。

「月曜日」は2年前にリリースされた曲で、《君だけは大人にならないで》という叫びが鋭く刺さります。衒いのない素直な叙事と抒情の言葉がたくさん並ぶ、子供→大人という普遍的テーマの一貫の曲だと思いますが、どんな想いで書いたのでしょうか?

漫画『月曜日の友達』のテーマ曲として描いたんですけど、作品の雰囲気を音楽にしたいと思いながら作りました。気持ち的にはファンアート、二次創作に近いかもしれません。アルバムの中では、最初に逃避行があって、旅立つ人と見送る人がいて、望郷がありつつ学生時代のノスタルジーに後ろ髪引かれる…みたいな立ち位置です、「月曜日」は。

「アルカホール」は女性目線のようです。書く時にどんなイメージが浮かんでいたのでしょうか?

僕はお酒好きなんですけど、酔っ払いながら作りました。アルコール依存症の歌です。メッセージも何もなく、なんとなくできた歌です。アルバムのストーリー的には、夢破れた人が落ちぶれて行くさまを描いています。
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アルバム『ボイコット』【初回限定盤A】
アルバム『ボイコット』【初回限定盤B】
アルバム『ボイコット』【通常盤】

OKMusic編集部

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