台湾の同人誌即売会『Fancy Frontie
r』でコスプレカメラマンしてきた。

台湾の同人誌即売会『Fancy Frontier』でコスプレカメラマンしてきた。
時事ネタ的にはコロナウイルス蔓延の最中、現地ではマスク着用、入場時には手指はアルコール消毒と検温という厳戒態勢の中開催された今回のFancy Frontier。そのような状況ではあったが、日本のコスプレカメラマンとして張り切って現地の様子をレポートしたい。
-Fancy Frontierとは
Fancy Frontier(開拓動漫祭)は、2002年に第1回が開催され、ナンバータイトルだけで今回35回目を迎える台湾・台北の老舗同人誌即売会だ。日本でいうところの『コミックマーケット』であり、実際に雰囲気も似ていると言われている。
参加サークル数は1000以上、一般参加者数も年々増え続け、数万人規模の動員を記録している。同人誌の即売あり、コスプレありとまさにコミケットさながらの状況だ。
筆者周辺の海外イベント参加クラスターから「なぜ台湾Fancy Frontierに来ないのか」と会うたびに言われ続けていた。ならば、実際に行ってみるしかなかろう。そして気付いたら台北にいた。
-会場は『花博公園爭豔館』
台湾大学体育館で開催されていたイメージが強いが、現在は市内の『花博公園爭豔館』にその場所を移して開催されている。
花博公園爭豔館は、いくつかの商業施設を含んだ大規模なコンベンションセンターだ。元々は「台北花博覧会」の開催地として建設されたが、その後爭豔館はコンベンションセンターという形で生まれ変わった。
花博を開催していたこともあり、敷地内には花博公園があり、想像を絶するロケーション。なるほど、コスプレ撮影に向いている。
-Fancy Frontier35の開催期間は2日間
今回開催された『Fancy Frontier35』の開催期間は、2020年2月1〜2日の2日間。ジャンル分けされたブース配置はコミケットと同様で、青年向けのコンテンツも少なくない。コミケット4日目のあの感じと似ている。
会場時間は午前10時だが、早朝から長蛇の列が形成され、最前列はスタートダッシュを何としても決めるぞという意気込みを持った猛者たちが待機していた。
そして午前10時。開場しない。
開場予定時刻を過ぎても開場しない
10分ちょっと遅れて、いざ、開場。スタートダッシュがすごい。全力疾走だ。
日本のコミケットだと「走らないでください!!!」と大声で注意されると思うが、そんなのお構いなしでクモの子を散らすようにお目当てのサークルに向かっていく。最前列の同人誌戦士たちは足が速い。
開幕ダッシュの様子
-コロナウイルスの脅威に負けず
中国で発生したコロナウイルスによる肺炎が世界的に流行中であり、全体的に参加人数が少なく、現地の人に聞いたところ、コスプレイヤーの数も前回の半数くらいではないかとのことだった。出控えがあったり、外でマスクを外すことに抵抗がある人たちが少なからずおり、また入場時には検温・アルコールにでの手指消毒が行われ、待機列は長蛇となっていた。このような雰囲気の開催はきっと初めてだろうし、運営側も本当に苦心していることだと思う。
入場時・再入場時には必ずアルコール消毒を行う
-コスプレ広場(?)へ
会場の目の前の広場が一応のコスプレゾーンになっており、花博公園全体に、コスプレイヤーとカメラマンが広がっていった。
Fancy Frontierの会場が含まれる『花博公園』一帯はショッピングモール・フリーマケット・フードコート・ライブハウスなどを含む複合的公共施設で、イベントに参加する人以外の家族連れや散歩のおじいさん・おばあさん、観光客など様々な人が訪れる。
日本のオタクイベントと大きく異なる点は、このような「様々な人が集まり、利用しても良い場所」において、コスプレに対して寛容であるということだろう。誰でも使える公園だから、コスプレに使用しても気にしない」ということだろう。公的良俗に反しない個性的な服を着て歩く人に対して、文句を言う方がおかしいということだと思う。このあたりは日本も見習って良いと筆者は個人的に思う。
Fancy Frontierでは、午前中のコスプレイヤー数は少なめだ。午後から夕方にかけて増えるとのことだった。
-それでは『コスプレカメラマン』やってくる!
会場の脇にとても素晴らしいロケーションがあった。既に何組かのコスプレイヤーとカメラマンが撮影を始めていた。このあたりの雰囲気は日本のそれと変わらない。和気あいあいで楽しそうに撮影していた。
日本の同人誌即売会やコスプレイベントと同じお作法で撮らせてもらえるか心配だったがまったく問題なかった。
・お写真撮らせていただいていいですか
・ウェブなどインターネットに公開しても問題ないですか
・ありがとうごうざいました!(謝謝)
これでOKだ。
英語で話しかけると日本語で戻してくれることが多かった。しかし、英語・日本語NGという方もいるので、Google翻訳(中文繁体)で翻訳し、テキストを見せて対応すると何とかなる。礼節を持って接しよう。
同人誌即売会会場とは思えないロケーション
刀剣乱舞ミュージカル衣装
香港からヒロアカで参加
即売会ではFGOの人気が高い
アズールレーン人気も高い
ラブライブは不動の人気
会場にかわいい犬がいた
かわいいウサギがいた
台湾の友人に聞くと、Fancy Frontierにはペットを連れてくる人も毎回いるそうだ。
肩に乗った猫も見たが和みである。
コスプレイヤーの周りにはすぐにカメラマンが集まる。いわゆる「囲み」での撮影が主流。「並び」での撮影はほとんど見受けられなかった。大きな円ができていたが、肌色多めのコスプレイヤーさんだった。
※写真はすべて掲載許可済。
-Fancy Frontierでコスプレカメラマンをした感想
日本とほとんど変わらないが、若年層が多い感じがした。
礼儀をもって、イベントで定めたルールに従えばまったく問題なく楽しめると思う。
また、参加者は様々な国や地域から来ているので、交流という意味でも有意義な時間になると思う。
機材については、スマートフォンだけ持っている人、クリップオンストロボだけの人、レフ板だけの人、ソフトボックスやアンブレラを広げる人、多様だった。
しかし、2灯以上の照明機材を広げる人は少数派で、多くの人はカメラ1台、レフ板1枚くらいのライトな機材で楽しんでいる様子が伺えた。周囲への気遣いという部分もあると思うので、それに倣ったほうがよいと考える。
軽い装備でぜひ台湾遠征してみてほしい。
撮影・文=Kiyotaka Ise
イベント情報
Fancy Frontier 開拓動漫祭 35
 日時:2020.2.1-2(終了)
 会場:台湾・花博公園爭豔館およびその周辺

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