中国ツアーを経て集大成の凱旋 「ミ
ュージカル『陰陽師』~大江山編~」
ゲネプロレポート

「ミュージカル『陰陽師』~大江山編~」の東京凱旋公演が2020年1月26日(水)、日本青年館ホールにて開幕。約4カ月にわたる中国ツアー公演の集大成が届けられた。ここでは、初日直前に行われた公開ゲネプロの模様をレポートする。
中国発の人気ソーシャルゲーム『陰陽師本格幻想RPG』が原案。演出・脚本・作詞を少年社中の毛利亘宏が手がけ、2018年には『~平安絵巻~』を上演。舞台化第2弾となる本作は、2019年に中国14都市で64公演が行われた。
鬼切(森田桐矢)

源頼光(武藤賢人)

物語の舞台は、人と妖(あやかし)が共存していた平安時代。天文を読み解き、陰陽二つの世界を自在に行き来する異能者は「陰陽師」と呼ばれていた。
晴明(北村健人)

源頼康(山川ありそ)

都を守るため、人間を襲う妖を根絶やしにすることを誓う源家の陰陽師――源頼光(武藤賢人)は兄・頼康(山川ありそ)の遺志を継ぎ、より強い力を求めて鬼切(森田桐矢)を作り上げた。同じく武器として生み出された妖刀姫(長谷川 唯)とともに、酒呑童子(宇野結也)、茨木童子(土井一海)らが巣くう大江山の鬼を一掃すべく戦いを繰り広げる。

妖刀姫(長谷川唯

酒呑童子(宇野結也)
茨木童子(土井一海)
頼光とは対照的に、妖との共存を望むのが陰陽師・晴明(北村健人)。強力な妖の玉藻前(蘭舞ゆう)からの依頼を受け、源氏一族の思惑を探っていた。

玉藻前(蘭舞ゆう)

序盤から、アップテンポなナンバーにのせて勢いのある歌唱が続く。特に戦闘シーンでは、心が奮い立つ楽曲とアクションの融合により高揚が止まらない。巨大なスクリーンを使った映像も圧巻。キレのあるダンス、迫力ある殺陣は公演を重ねるごとに進化を遂げてきたのだろう。
ストーリーは2人の陰陽師が背負うを宿命を軸に人間と妖、そして妖同士の関係性を紐解いていく展開。相反する頼光と晴明が対峙する場面では、腹の探り合いにヒリヒリとした緊張感を味わう。酒呑童子、茨木童子の絆を感じられるシーンも。
終始流れていた心地よい緊迫感は、森田が演じる鬼切の気迫に満ちた佇まいによるもの。終幕に至るまでのあいだ、作品全体の空気感を見事に牽引していた。
キャラクターたちが身に着ける衣裳も注目ポイントのひとつ。細部まで忠実に再現されており、きらびやかな印象を強烈に残す。
各公演では写真・動画の撮影ができるスペシャルカーテンコールが実施される。ぜひ自分の携帯電話やスマートフォンに収め、公演後も余韻に浸ろう。2月29日(土)夜公演はニコニコ生放送での生中継も予定されているのでチェックしてほしい。
取材・文・撮影=潮田茗

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