【家入レオ インタビュー】
未完成な私だからこそ、
今、これが書けた
クォーターライフ・クライシス…
“自分もこれなんだ!”って
カップリングの「Unchain」もカッコ良いですね。
これはライヴのサポートメンバーの須藤 優さんの曲で。カップリングを何にしようかと思ってストックを聴いていた時に“あっ、これを入れたい!”ってなって。クォーターライフ・クライシス…20代後半から30代に掛けて“自分は何のために生きているんだろう”って思い悩む時期があるっていうネットニュースを読んだ際に“自分もこれなんだ!”と思ったんです。で、それをかたちにしたいってずっと考えていた中で、この須藤さんの曲を聴いて“このメロディーなら絶対に落とし込める”と思って歌詞を書きました。社会人1〜2年目の時って会社に慣れるだけで精いっぱいだから余裕がないじゃないですか。でも、3〜4年目になってくると、俯瞰で自分のことを見れるようになるし、仕事にも慣れてくるから、新しい役割を自分の人生に追加したくなったり、新しいことに挑戦したくなる時期なのかなって。ただ、そんなチャンスってすぐに訪れるものではないから、それを待っている間の鬱屈した気持ちを歌詞にしたいと思って作った曲なんです。だから、歌も歌っているんじゃなくて、全部呟いているんですよ。帰り道にダウンのポケットに手を突っ込みながら、“何で生きているんだろう”って思うくらいのテンションで自分と向き合っているほうがしっくりくる曲なので。
後半に出てくるエフェクトが掛かったヴォイスも気になります。
あえて聴き取れないようにミックスしたんです(笑)。私がつけている日記のポエムを6個くらい混ぜ合わせてあって。この1年間のいろんな感情…美しいものも汚いものもパッケージできた気がします。
そして、3曲目には4thアルバム『WE』(2016年7月発表)に収録されていた「Every Single Day」のアコースティックバージョンが。荘厳さが増した印象を受けました。
自分で過去の曲を聴いていると、“これ、今歌ったほうがしっくりくる”と思うものがあるんです。もちろん、その時はその時にできる最大限のことをやっているわけですけど。不思議な体験ですね。その中でも「Every Single Day」は特にそういう気持ちが強くて、いつかもう1度歌いたいとずっと思ってたんです。去年のファンクラブイベント(2019年10月10日@豊洲PIT)でチェロとパーカッションとギターという編成で、いろんな曲をやった時に“すごく良かった!”というお声をいただいというのもあり、この曲をアコースティックアレンジして、今の自分で歌ってみようと。一発録りしたんですよ、これ。
《色のない瞳で世界を眺め 空っぽの心で歌を書いた》とか、改めてズシッと来ます。
まさに過去の自分からの…不思議ですよね。その当時、背伸びして書いたわけではないのに。
こういうシングルが新年の第一弾で聴けると、2020年がますます楽しみになります。言葉の表現はちょっと適切じゃないんですけど、“どうなっちゃうんだろう?”って。
いや、そうだと思います。自分でも分からない。どうなっちゃんでしょうかね。未完成の私はどこに行くのか…あっ、でも、大殺界を抜けたんですよ(笑)。
えっ、そこ!?(笑)
2020年はいっぱい幸せを見つけてください!
取材:竹内美保
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シングル「未完成」2020年1月29日発売
Colourful Records/ビクターエンタテインメント
- 【初回限定盤A(DVD付)】
- VIZL-1719
- ¥1,800(税抜)
- 【初回限定盤B(DVD付)】
- VIZL-1720
- ¥1,800(税抜)
- 【通常盤】
- VICL-37518
- ¥1,200(税抜)
イエイリレオ:1994年12月13日生まれ、福岡県出身。13歳で音楽塾ヴォイスの門を叩き、15歳の時に完成させた「サブリナ」で12年2月にメジャーデビューを果たす。光と影、希望と不安や葛藤など、精神面での深淵を綴った歌詞と表情豊かなヴォーカルで幅広い支持層を獲得。17年2月にデビュー5周年記念で初のベストアルバム『5th Anniversary Best』を発売し、4月には初の日本武道館公演を大成功に収めた。19年2月にはデビュー7周年記念で“Premium Symphonic Night”と題した大阪城ホール公演を成功させた。家入レオ オフィシャルHP
「未完成」MV
"Acoustic Sessions Movie"
トレーラー映像
(「未完成」初回限定盤A 収録)