りべりず&南にこ

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アイドル卒業のほんとの意味。そして
卒業するアイドルが病んでしまいがち
なリアル。:「南にこの新人声優物語
」連載1

◆新連載!
南にこの新人声優物語
連載第1回 アイドル卒業のほんとの意味。そして卒業するアイドルが病んでしまいがちなリアル。 あけましておめでとうございます! HAPPY NEW YEAR 2020!!
……って、もう1月も半分以上すぎてるのですが、今年も何卒よろしくお願い申し上げます。あらたに新人声優としての活動をはじめました、南にこです!
 タイ日混合アイドル『Siam☆Dream「サイアム☆ドリーム」』を卒業し、同時にアイドル活動にも終止符を打って、すでに約3か月がたちました。
 そしてこの連載も3回目のリニューアルで、今回から『南にこの新人声優物語』になります。この連載もみなさまにいっぱい読んでいただき、いっぱい可愛がられるよう、頑張っていきます!
千葉発・タイ経由・声優行き そもそもこの連載、最初のコラムタイトルは『南にこの千葉からアイドル革命!』だったんですよね。あらためて解説させていただきますと、「千葉から~」っていうのは、私がもともと千葉県千葉市のアイドルカフェ『2ねん8くみ 千葉校』のアイドルキャスト出身だから。ちなみに私自身も千葉県民です。
 そしてアイドルキャストからの選抜でグループを組み、カフェ店内でのライブ展開だけでなく、東京のライブアイドルシーンにも進出していきました。さらにグループが発展して『Asterisk』というユニットを結成し、お店を離れて、単独アイドル活動を本格化させていったんです。Asteriskでは私はリーダーを務めていました。
 Asteriskで2年近く活動を続けていたとき、タイのアイドルポータルサイト運営のプロダクションさんからスカウトされたんですね。「タイで、タイ人と日本人の混合アイドルをスタートさせるから、メンバーになってほしい」って。それがSiam☆Dreamでした。
 千葉のローカルアイドルから、いきなり海を越えてタイ……。でも私はチャンスだと思って、加入を決意して、タイのバンコクに移住しました。そしてコラムタイトルは『南にこのタイからアイドル革命!』になりました。
 Siam☆Dreamでは本当に大きな舞台を次々と経験させてもらいました。日本への凱旋ライブとして、アイドルイベントの聖地「池袋サンシャイン噴水広場」のステージにも立てたし、世界最大のアイドルフェス『T.I.F~TOKYO IDOL FESTIVAL』にも出場できました。
 タイではタイ人のみなさんが、なんだろう、もう「外タレ扱い」してくださって、ちょっとスターになれた気分味あわせてもらったし……エヘヘ。
 そのあたりの色んなことは『南にこのタイからアイドル革命!』に書いております。
 そして……そんな素晴らしかったSiam☆Dreamを卒業することになった経緯も、包み隠さず書いています。ご興味ある方はぜひバックナンバーを読んでください。
 そうして私は、千葉~タイ~を経て、いまひとりの新人声優として新たなスタートラインに立っています。振り返れば、私・南にこのアイドル活動は6年6か月間におよんだものでした。6年半といえば、小学1年生が6年生になり、中学校へ入学するくらいの期間……。まぁあたり前か(笑)
 でも長いですよね、6年半は。でも自分がまだ中学1年生だと思うと、まだ中2にすらなれてないと思うと、「ま~だまだ、これからだなっ!」とも思うのです。なにせ新人の駆け出し声優なので!
「アイドル卒業=病む」という構図 ここからちょっとリアルなことを書きます。
 6年半も続けてきたアイドル活動を卒業するとね、今まで応援してくださった方々、関わってくださった方々、ファンのみなさんやお客様たちから、その多くの方から〝心配〟されてしまうんです。
「にこちゃん、大丈夫?」って。
「アイドルやめて、大丈夫?」って。
「燃え尽き症候群になったりしていない?」「落ち込んでいない?」って。
「これからどうするの? 何やっていくの? 大丈夫?」って。
 みなさん、本心から心配してくださって、そんなお声をかけてくださるのは本当によくわかるんです。とても嬉しいし、ありがたいです。でも、でもね、そういうお声が、時としてとても〝重み〟になってしまうことも、また、あったりします。
 私自身は、「アイドルは卒業しましたけど、これからは声優としてまた頑張っていきます!」ってお答えしています。
「新人声優としてのスタートなので、すぐに結果が出せる世界でもないので、コツコツじっくり、焦らず、でも一生懸命やっていきます!」って。笑顔で。
 でもね、そう言える私は、とてもとても幸せなんですよね。
 アイドルを卒業して、また他の表現ができる世界へと移れるのはとても恵まれた状況だってこと、痛いほど自覚しています。
 例えば私が長くいた、いわゆる「地下アイドル」「ローカルアイドル」の世界。卒業していくアイドルの子たちは毎日のようにいますけど、そのほとんどは、いわゆる「一般人」というか、「普通の世界」というかへ、「戻っていく」という形に落ち着きます。
 メジャーなアイドルさんたちならね、それこそいっぱい次の世界、俳優さんやらタレントさんやら、ユーチューバーさんやら、はたまたブランド立ち上げるみたいに起業する人やらへといけます。でも「地下」の世界にはそんな華やかな転職は、まぁ正直なところ、ほぼほぼないです。
 そしてアイドルを卒業すると、「大丈夫? これから何するの? 大丈夫?」と多くの方から言われてしまう。繰り返しますけど、言われる方は本当に善意からだし、全然悪くはないです。でも現実のアイドルの立場からすると、「アイドルやめて、何するの?」は、うん、やっぱりどうしても、キツい言葉に思えてしまう、そう受け止めちゃったりしてしまうんです。これ、本音です。深い部分の本音。
 でね、アイドル卒業と同時に病んでしまう子だって、いたりします。ツラいですよね。
 アイドル活動って甘くないし、いろいろあるし、活動自体で病んじゃう子が少なくない世界ですけれど、そこから卒業することでまた病んでしまうなんて……。
 私は、アイドルを卒業したってことは、アイドルとしての経験値をつめたってことだから、そこからの再スタートはプラスになると考えています。「元アイドル」「地下アイドル出身」「タイでアイドルやってました!」はすべて私の誇れる勲章です。
 だって、声優さんの世界って、80歳代のレジェンドの方たちが今もバリバリ現役でやってる世界じゃないですか? 私なんか、まだひよっこ中のひよっこだし、今からあと何十年とやっていくと考えると、人生経験なんてつめばつむほど糧になるに決まってるはずです。
 その考えでいけばね、「病む」ことだって人生経験として捉えてしまえるのかなとも思います。病むのはよくないし、病みたくはないですけど、でも挫折や足踏みを過剰に恐れることもないですよね。私がアイドルをやった6年6か月だって、ずっと挫折とリスタートの繰り返しだった気もするし。だからこそ逆にとても輝いてたなってのも思えるし。平坦な道ばっかりじゃ、つまらないですもんね!
 ってわけで、これから『南にこの新人声優物語』のはじまりです。
 アイドル時代と同じく、いっぱり壁にぶつかったり、いっぱい遠回りしたりするとも思いますが、前に進むことだけはあきらめません! あきらめたらそこで声優終了ですから!(なんてベタな終わり方……エヘヘ)
(4週ごとに月曜日掲載)
イラスト:りべりず&南にこ(イメージアイコン)
★南にこツイッター
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★南にこソロアルバム『Colorful』告知 https://twitter.com/lavproduction/status/1087245156615577600
★あいどるかふぇ『2ねん8くみ』千葉校ツイッター
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★2ねん8くみ千葉校 HP
http://2nen8kumi-chiba.com/
★2ねん8くみ仙台校 HP
http://www.2-8cafe.com/
【南にこ:プロフィール】
2015年、『あいどるかふぇ 2ねん8くみ千葉校』に入店。その後、『千葉校』から発展した選抜ユニット『Asterisk』リーダーとなり、アイドルグループ『SEVEN4』メンバーも兼任する。さらに日本&タイ混合アイドル『Siam☆Dream「サイアム☆ドリーム」』に抜擢され、タイ・デビューも果たす。
現在はアイドルを卒業し新人声優として活動中。
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