林ゆうき、作家活動10周年コンサート
を開催 ライブレポートが写真ととも
に到着

「僕のヒーローアカデミア」「ハイキュー!!」「リーガルハイ」等の音楽を手がける、林ゆうきが2020年1月12日(日)草月ホールにて、作家活動10周年コンサートとなる『林ゆうき 10th Anniversary Concert ~劇伴食堂 はやし屋~』を開催した。
林は、現在放送中のアニメ「僕のヒーローアカデミア」「ハイキュー!!」や、NHK連続テレビ小説「あさが来た」等、話題のドラマ、アニメ、映画の劇伴音楽(劇中で流れる音楽)を手がける今、最も人気の高い作曲家の一人。林は、高校から大学まで打ち込んでいた男子新体操のために音楽を作り始め、後にオリジナル楽曲を製作。2009年に連続ドラマ「トライアングル」で作曲家としてのデビューを果たした。デビュー後の10年で手がけた作品は、アニメ、ドラマ、映画、ゲーム、舞台など約80作品。本コンサートでは、アンコールを含め、ドラマとアニメ作品からそれぞれ10曲、計20曲を披露した。
撮影=西槇太一
撮影=西槇太一
「音楽のバックグラウンドのない僕が、こんな素晴らしい演奏家の皆さんに混ぜてもらって音を奏でることができることが本当に嬉しいし感謝しかない」と林が言うように、舞台上には、バンドに弦楽器、木管楽器、コーラスが加わり、キーボードを務めた林を含めて合計22名のミュージシャンという豪華な編成。
コンサートは、1部はドラマ、2部はアニメ作品という構成で、ドラマセクションは、自身のデビュー作となったドラマ「トライアングル」から始まり、後半ではNHK連続テレビ小説「あさが来た」の爽やかなメロディーから一転、昨年の話題作「あなたの番です」では連続殺人の狂気を予測不可能なスリリングな音で体現。観客を震えさせた。
2部のアニメセクションでは、「ガンダムビルドファイターズ」から「ポケモン」「ハイキュー!!」「僕のヒーローアカデミア」などヒット作品が並んだ。林の随所で入るMCは、各作品の紹介、どのようなオーダーを監督からもらったか、どうやってそれらの音楽を作ったか、未見の作品でもイメージがしやすい。ドラマとアニメでは、音楽の世界観がこんなにも大きく違うものだと改めて再確認した。
撮影=西槇太一
今回のコンサートは、ライブ生配信も行われたのだが、配信を行うことに至った理由として、林は、「自分の活動は、お医者さんのように直接的に人を助けることはできない。だけど、なにか自分にできることはないのかと思い、生配信にて得た収益金をUNICEFに募金したいと思った。僕にとってのヒーローは僕の活動を応援し続けてくれる皆さん。誰しもが、誰かのヒーローになることができるはず」と配信を見ているお客様に向かって募金を呼びかけた。

撮影=西槇太一

普段の林は、独り、家に籠って曲作り。「孤独だと感じることが多いが、SNSを通したお客様のリアクションを創作の励みにしてきた。今日、皆さんのリアクションを直に感じることができ幸せです」と林。
林はコンサートでは基本、演奏に従事したが、指揮をしたり、「ハイキュー!!」の演奏後に烏野高校排球部のジャージを誇らしげにアピールしファンを歓喜させたり、「リーガルハイ」では特に自分はやることがないからと客席に降り、お餅を配り出し、ステージに戻ったと思ったら、タンバリンを鳴らしながらダンス、などなど。
『劇伴食堂 はやし屋』の店主は、終始、サービス精神旺盛で、劇伴作曲家としての振り幅の広さと天然な素顔のギャップで、観客を魅了していた。
撮影=西槇太一
2020年も多くの作品で音楽を担当することが決まっているという。今後のさらなる活躍を期待しよう。

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