「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」“新たな作品”として公開

「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」“新たな作品”として公開

のん&片渕須直監督、“すずさんとの
再スタート”を「一緒に応援してくだ
さい」

「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」“新たな作品”として公開 片渕須直監督の劇場アニメ「この世界の片隅に」に新エピソードを追加した「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」の公開記念舞台挨拶が12月21日、東京・テアトル新宿で開催された。片渕監督をはじめ、主人公すずを演じたのん、共演の細谷佳正、尾身美詞、潘めぐみ、岩井七世、新谷真弓、牛山茂が出席した。
 前作「この世界の片隅に」は、2016年11月12日の公開後、SNSを中心に話題を呼び、連続劇場上映日数1133日、累計公開館数400館以上、累計観客動員210万人、累計興収27憶円超えを記録。今作「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」は、公開初日の12月20日は42館からスタートし、同27日に67館、20年1月3日に85館まで拡大することが決まっている。
 片渕監督は、「2016年の『この世界の片隅に』は、1133日ずっと上映を続けることができて、1134日目が昨日でした。昨日から『さらにいくつもの片隅に』に変わった。でも、この作品は新しい映画だから記録更新にはならなくて。また1日目から再スタートだと思ってます」と述べ、「ずっとずっと、皆さんの前にすずさんが……」「ずっとずっと上映され続けたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。ずっとずっと応援していただけるとありがたいです」と満場の客席に呼びかける。一方のんは、さらに「新しいシーンが付け足されて、本当にまったく違う味わいの映画になったと思います」と自信をのぞかせ、「また一緒に『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を応援してください」と晴れやかな笑みを浮かべた。
 物語は、第2次世界大戦中の広島・呉で前向きに生きようとする女性すずの姿を描く。250カットを超える新場面を追加した今作は、すずと遊郭の女性リン(CV:岩井)との交流、すずの夫・周作(CV:細谷)とリンの関係などが明かされることによって、登場人物たちの心の葛藤が浮き彫りになる。細谷は、「前作よりも周作さんが男性なんだと意識させられるような内容」と述べ、「前作『この世界の片隅に』は、男女間の愛みたいなものは人間愛に近い形で描かれていた印象でしたが、今回は男女のリアリティみたいなものがあった」と明かした。
 またこの日は、すずの幼なじみ・水原哲役の小野大輔から手紙が届いた。「(今作の)試写会もスケジュールが合わず、一般公開後の劇場に足を運びました。まさにテアトル新宿の客席でした」「その時、この映画は老若男女問わず愛される、誰の心にも必ず響く作品なのだと実感しました」などのコメントが披露されると、のんは「すごくレア……!」と人気声優の手紙での参加にびっくり。場内が爆笑に包まれるなか、のんが「すごく貴重。小野さんのお気持ちを聞けるなんて貴重だと思います。細谷さんも(舞台挨拶に登壇するのは)かなりレアだと思うのですが……」とこぼすと、細谷は「僕はレアじゃなくなりましたよ。夫婦ですから!」と主張し笑いを誘っていた。

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