新居昭乃

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【新居昭乃 インタビュー】
O・ワイルドの『幸福な王子』から
生まれた3年振りのオリジナル作品

“歌うのがとにかく楽しい!”
っていうのが感じられた

コンピレーションアルバムの『Another Planet』も興味深い内容になっていますね。『ツバメ』はまっさらな新曲ばかりを収録した作品ですけど、こちらは楽曲のタイプも制作された年も違っていて。

発表した年を見ると30年以上の幅があるんですよ。デビューしたての頃の曲もあるので声も違っていますし、並べて聴いてみて愕然としました(笑)。

このコンピレーションもリリースしようと思ったきっかけは?

シンガーソングライターとしての活動以外に、セッションミュージシャン的にいろいろなプロジェクトに参加して歌わせていただいた曲が100曲以上あるのですが、なかなか自分のアルバムに収録するチャンスがなくて。ファンの方からもこれらの曲を収録してほしいって20年以上言われ続けていたので、今回トライしてみました。

レーベルが違ったり、作られた年代の楽曲をまとめるのも大変そうですよね。

マスターが存在しない曲があったり、現在の権利者が誰なのか分からなかったり、泣く泣く収録を諦めた曲もありました。

その分、ファンの人たちは喜んでいるんじゃないですか。

ファンクラブのイベントで発表した時、すごく喜んでもらえました。本当にいろんな曲が入っていて…例えば2曲目の「Idol Talk」は1994年の作品で、作曲は菅野よう子さんなんですけど、今のEDMのはしりみたいなサウンドなんです。さすがだなって。で、ちょっとはすっぱな感じで歌ってほしいと言われて、自分なりに不良をイメージして歌ったりしました(笑)。そんな曲も入っています。

『ツバメ』とはまた違った楽しみ方ができる作品ですね。

改めて聴いてみてもバラバラなので、“こんなに違うのか!?”っていうのを楽しんでもらいたいです。デビューはしましたけど、その後、自分のソロ活動をしていない時期があって、その頃に歌った曲が多いので、自分の世界観というよりはスタジオに呼ばれて“この曲を歌って”と言われてレコーディングした曲だったりしますね。“歌うのがとにかく楽しい!”っていうのが感じられて、自分で聴いていても涙が出てくるほどでした。オリジナルミニアルバムとコンピレーションアルバム、違う楽しみ方ができる2枚のアルバムが令和元年にリリースできて良かったです(笑)。

その令和元年を締め括る大晦日の『NORTHBAZAR』ですが、こちらはどんなライヴになりそうですか?

タイトルに“市場”という意味の“BAZAR”を付けたんですけど、飽きずに1日いられる市場のようなライヴにしたいと思っています。音的には久しぶりにベースとドラムのリズム隊がいて、ギターとキーボードというバンド編成なので、なるべく打ち込みは使わず、この編成を生かしたものにしたいなって。

『ツバメ』と『Another Planet』が対照的な作品になったように、『ツバメ』のリリースライヴと大晦日の『NORTH BAZAR』も対照的な内容になるということですね。

そうですね。『NORTH BAZAR』ではこれまでのライヴで歌ったことのない曲も歌おうと思っています。何を歌うかは当日のお楽しみということで(笑)。

取材:田中隆信

ミニアルバム『ツバメ』2019年12月18日発売 FlyingDog
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • VTZL-163
    • ¥4,200(税抜)
    • 【通常盤】
    • VTCL-60511
    • ¥2,500(税抜)
アルバム『Another Planet』2019年12月18日発売 FlyingDog
    • VTCL-60512
    • ¥2,500(税抜)

ライヴ情報

『新居昭乃 LIVE 2019 「NORTH BAZAR」』
12/31(火) 東京・有楽町ヒューリックホール東京

『新居昭乃 NEW ALBUM RELEASE LIVE「ツバメ」』
2/11(火) 大阪・あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール
2/24(月) 東京・日本消防会館(ニッショーホール)

新居昭乃 プロフィール

8月21日生まれ、東京都出身。“幻想系の始祖”とも呼ばれる独自の音楽性で、海外での評価も高い。2006年パリ、ベルリンのソロツアーを皮切りに、サンチアゴ、香港、台湾、モナコなど海外でのライヴ、イベント参加を精力的に行なっている。また、CHARA、安藤裕子、種ともこ、PSY'S、LUNA SEAなど多数のアーティストのライヴやレコーディングでコーラス参加、手嶌葵、悠木碧等、他アーティストへの楽曲提供も多数。海外での評価も高く、ベルリン、パリ、香港、台湾でのソロライヴを成功させ、モナコで行われたイベントにも参加する等、 活躍の場を広げている。ファンメールは上記の地域以外にアメリカ、タイ、ポーランド、ブラジル等からも届く。新居昭乃 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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