5つの個性が輝くFAKY、3rdシーズン始
まりの一年を語る
ダンスシングル3部作のラストを飾った最新曲「NEW AGE」は、FAKY憧れの存在でもある大先輩・倖田來未が作詞を担当。史上初めて彼女が他アーティストに歌詞を提供した楽曲としても話題を集めている。また、2020年1月5日からスタートするAbemaTVのオリジナル恋愛リアリティーショー「オオカミシリーズ」の最新作『月とオオカミちゃんには騙されない』に、メンバーのHinaが出演することも発表。今後も多方面での活躍が期待される。
FAKY自身が「3rdシーズン」と呼ぶ新体制での1年間、彼女たちは何を思って活動し、その結果、何を得たのか。メンバー全員に話を聞いた。
Photography_Kiruke
Interview&Text_Akihiro Aoyama
Edit_Miwo Tsuji
新体制になってからの1年間
Lil’ Fang : 新しいメンバーが入ってきてくれたことで、新しい道を歩き出した年でした。まさに「再スタート」という感じですかね。新しい5人でのダンスを見せられたり、ダンスシングル3部作をリリースしたことで5人の歌声を届けられたり、また新たなスタートラインに立った感じ。良い意味ですごく変わった気がします。
――変わったと感じられるのは、どんな部分ですか?
Lil’ Fang : メンバーが変わったことで、昔から応援してくださっているファンの皆さんの前に立った時でも反応が全く違うんです。それに、今まで届いていなかった方々まで届くようになったような気がしています。
――メンバーが新しくなると、グループ内の雰囲気も変わってきますよね。
Akina : フレッシュ感が増したと思います(笑)。新メンバーの2人とはグループになってから「はじめまして」だったので、ライブとかいろんな経験を一緒にしながら、2人がどんな人なのか知っていきました。
Lil’ Fang : 私とMikakoはFAKY結成当時からグループにいるので、もう6年一緒にいるんですけど、そうするとライブ前以外の時間に緊張感を抱かなくなっていくんですね。でも、今回2人が入ってきたことで、まだ緊張してるなとか、気を使ってくれてるなとか感じたりする瞬間が久々にあって、それが新鮮でした。ワイワイするまでに、少しだけ時間がかかったなとは思います。
――HinaさんとTakiさんは、最初はやっぱり緊張してましたか?
Hina : 私はけっこう緊張してましたね。もともとDef Willというグループにいて、FAKYは先輩グループという感じだったので、最初はずっと敬語でしゃべってました。今は全然大丈夫なんですけど、楽屋での接し方だけじゃなく、FAKYとして一緒にステージに立つという緊張感もありました。
Taki : 私はFAKYに入った時あんまり日本語ができなくて、どうコミュニケーションを取ればいいか不安でした。でも、みんな英語でたくさんしゃべってくれて、リハーサルとかで遅くまで一緒にいても雰囲気が合ってると思う。この人とはしゃべれない、とか全然なかったです。
Taki : あ、ありがとうございます(笑)。
Lil’ Fang : あ、どういたしまして(笑)。
新しい5人で生まれ変わったFAKYの3rdシ
ーズン
Lil’ Fang : もともと5人だったのが4人になって、今度また5人になって、最初の5人時代の楽曲を今の5人で作り直すという作業が多かったので、その時間がすごく印象に残ってますね。前の5人の頃を真似するんじゃダメだし、4人時代の続きでもダメで、この5人で新しくやっていくんだっていうのを日に日に実感していく感じでした。昔からいるメンバーからすると、新しく入ってきたメンバーからもらえるインスピレーションでさらにブラッシュアップできた、すごく濃い時間だったなと思います。
Akina : 昔からある曲に関しては、もう8年くらいずっとやってるんですけど、新しいメンバーでやるとまた違う曲になるから、自分たちでパフォーマンスをしていて飽きないんです。あの曲はもう聴かないとか、あの曲は古いよねとか、FAKYの楽曲にはあんまりなくて。同じ曲でも、常にブラッシュアップして新しいモノになっていて、自分たちでも面白いなって感じますね。
Lil’ Fang : めっちゃ分かる! 私もそう思います。
――新しい5人になってどう変わったのか、もう少し具体的に教えてもらえますか?
Lil’ Fang : 一番分かりやすいのは、ダンスのフォーメーションのセンターが取りやすくなったことですね。すっごく踊りやすくなりました。フォーメーションのバリエーションがかなり増えたことで、ロングセットでも飽きさせずにいろんなことが出来るねって思って、それによってお客さんの反応もかなり変わった感じがします。
Lil’ Fang : 私たちは最初の5人を1stシーズン、次の4人を2ndシーズン、今の5人を「3rdシーズン」って呼んでるんですけど、1stシーズンの時は、男なんていりません、1人で生きていけます、っていう女性のインディペンデントな強さを打ち出していたんですよね。その次の2ndシーズンでは、ジェンダーとか関係なくレイドバックして、好きなように生きられる女性の強さを表現していて。
なので、こっちはこっちでやりたいことをやるから、お客さんはお客さんでそれぞれに楽しんでくれたらいいな、っていうコミュニケーションの取り方で、あまり密な関係性ではなかったのかなと今は思っていて。でも、3rdシーズンになってお客さんとの距離がグッと縮まった感じがしてますね。メンバーの国籍も出身地もさらにバラバラになって、それぞれの強さをしっかり出せているからこそ、お客さんの共感率が上がったんだと感じてます。
――TakiさんとHinaさんはもともと知っていたFAKYの楽曲を自分の曲としてパフォーマンスすることになったわけですが、難しかったことは何かありますか?
Hina : 私はAnnaちゃんのパートを引き継いで歌うことが多かったので、そのまま真似してもいけないし、でももらいたいものもいっぱいあるし、最初はどう自分を出していけばいいのか悩みました。5人のFAKYの色を出しながら自分を表現するにはどうすればいいのか、最初の頃は探り探りでしたね。今は、5人でいる時の自分の出し方がだいぶ分かってきたかなとは思います。
Taki : 私は日本に来てFAKYに入って、歌が初めてだったので、どうレコーディングする?どう歌う? 日本語だし、どうしよう? ってずっと思っていました。2015年からFAKYのことを知っていて曲も聴いたことあったけど、何を歌っているか分からなかったので、他のメンバーにずっと聞いてました。これどういう意味?、これってどう発音するの? って。
Lil’ Fang : うちらの曲は特に英語と日本語の入れ替わりが激しいので、Takiは本当にすごく練習してましたね。
Taki : うん、がんばったね。
全員 : ははは(笑)がんばった、がんばった!
5つの個性が輝くFAKY、3rdシーズン始まりの一年を語るはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。
ミーティア
「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。