【Seven Billion Dots
インタビュー】
シーンを引っ張っていく
存在にならないといけない
“真っ白なキャンバスに初恋を描く”
ということをイメージした
続いて3曲目の「アゼリア」。ピアノをフィーチュアした抒情的なミディアムチューンですが。
Masafumi
僕はピアノも弾くんですけど、ピアノを弾いていたら“あっ、いいな”と思うフレーズが出てきて、これを活かして曲を作ってみようと思ったらメロディーも浮かんできたんです。歌詞は書くにあたって“真っ白なキャンバスに初恋を描く”ということをイメージしてて、“初恋”が花言葉の花を調べたら、白いツツジがそうだったんです。なので、真っ白なところに白いツツジが描いてある絵が浮かぶ歌詞というのを意識しました。かなりピュアな歌詞なので、本当に「MELTING SALTY ICE CREAM」と同じ人間が書いているのかと自分でも思います(笑)。
Ken
確かに(笑)。「アゼリア」は初恋がテーマだったので、ギターの音をちょっと懐かしい感じにしたいと思って、全編にわたってコーラスを掛けました。レコーディングの時、エンジニアさんに“これだけコーラスがしっかり掛かった音を、こんなに長い間録ったのは初めてだ”と言われました(笑)。でも、出来上がったトラックを聴いて、自分は間違っていなかったと思いましたね。プレイ的にもずっと単音フレーズを弾いていて、この曲は自分らしさを出せたと思います。
スタイルを持っていることの大切さを感じます。音色とフレージングが相まって、笛のようなテイストになっているギターソロもいいですね。
Ken
この曲は全編を通してわりとそうですけど、ギターっぽくないギターにしたかったんです。特にギターソロはピッキングの音とかを入れたくなかったんですよね。そういう質感を出したいというのがまずあって。なので、この曲のギターソロは結構気合を入れて考えました。最初の繰り返すフレーズはパッと出てきたんですけど、そこからどう展開させるかを熟考したんです。だから、いいソロだと言ってもらえて嬉しいです。
Lyo
この曲のドラムはSeven Billion Dotsで作ってきた曲の中で一番シンプルです。Aメロ、Bメロはずっとキックとハットの裏打ちだけで、スネアを叩いていないんですよね。どういうアレンジにしようかと考えた時、シンプルな時は思い切りシンプルなドラムを叩く方向性のほうが合うんじゃないかなと思って、シンプルでループ感のあるドラムにしました。と言いつつ、2番はちょっと変えちゃいましたけど(笑)。
Masafumi
「アゼリア」の歌は難しかったです。ロックバンドをやり始めてからは盛り上げるような歌が主体になったし、バラードもがっつり系が多いんですけど、この曲はそのどっちでもないんですよね。繊細さを表現するためにミックスヴォイスを使って、ガツンと出てしまう音域をセーブしながら歌うのが難しくて。なので、この曲もかなり練習した上で録りに臨みました。