森公美子「朝夏まなとの踊りの仕上が
りの違いに驚く」とハードル爆アゲ!
? 『天使にラブ・ソングを~シスタ
ー・アクト~』公開ゲネプロ&囲み会

ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』が2019年11月15日(金)、東京・東急シアターオーブにて初日を迎える。この前日、同劇場にて公開ゲネプロ(通し稽古)と囲み会見が行われ、会見には主人公の歌手デロリス・ヴァン・カルティエ役をWキャストで務める森公美子と朝夏まなとが出席し、今の心境を語った。
本作は、ウーピー・ゴールドバーグ主演で「天使にラブ・ソングを…」のタイトルで日本でも大ヒットした映画のミュージカル版。2014年、2016年と日本全国を爆笑の渦に巻き込んだミュージカルコメディの決定版が、三たび、新たなキャスト迎えて上演される。
“モリクミ”の愛称で皆から愛される人気者・森にとって初演から3度目のデロリス役。
森は「一番びっくりした事は渋谷の街がどんどん変わっていた事! 凄いねーまたこんなに建っちゃったんだって!」と正直な感想を口にしつつ「このシアターオーブはいろいろな意味で面白いので、是非いらしてください」とアピール。また今回初めてデロリス役に挑む朝夏は「先輩の森さんのもとで学ばせていただきながら他のキャストさん、スタッフさん皆仲良くワイワイ盛り上がっております。早くお客様にお見せしたい」と意気込んだ。
森公美子
森は「今回はシスター役の方が多く変わられた事もあって練習する機会が多かったんですが、自分としては練習不足でして……なにしろラグビーのW杯があったものですからそっちの応援に行ってしまっていて(笑)。パブリック・ビューイングに行った後、マネージャーから禁止令が出るくらい声を使ってしまいました(笑)。でもラグビーは大成功を収めたので、『シスター・アクト』も渋谷の街で成功を収めたいです」と満面の笑顔を見せる。
朝夏まなと
朝夏は本作の前に出演していた『Little Women -若草物語-』を経て、遅れて稽古に参加した事に触れつつ「初演メンバーの方々のパワーにビックリ! 森さんが細かくタイミングなどを教えてくださったので、そこから頑張ろうと稽古を重ねてきました。皆さんが『いい作品だよー!』と口々に言うので早くその域にたどり着きたいと思っていたんですが、ようやくそれが少しずつ実感出来てきたなと思えるようになりました」と手応えを述べていた。
森はこれまで、ウーピー・ゴールドバーグが演じてきた役を何度か演じている。が「こんなに手脚が長くてお綺麗な方が同じ役をやると、これが同じ踊り!? はあっ!? って仕上がりの違いに驚きます!」と朝夏を絶賛。「宝塚のトップスターはキメ方が違う。私がバッとキメるとドゥルルルンって身体の一部(笑)が動くのでなかなかキマらない」と笑いを誘う。「もう、まー様! って呼びたくなる。私がいちばんのファンかも!」と朝夏をリスペクトする森に、朝夏は「そんな! 凄いハードル上げるじゃないですか!」と動揺しつつ、「宝塚ではあまりやる機会がなかったリズムの取り方、ゴスペルの歌い方を知り音の感じ方を学びました」と振り返っていた。
手に持っているものはカーテンコールで使うペンライト。「是非お買い求めください!」とお二人が熱烈プッシュ!
この日、公開されたゲネプロは森がデロリス役を、そしてもう一つのWキャスト、カーティス役を今拓哉が演じるバージョン。多くのマスコミや関係者と共に朝夏も客席で見守る中、舞台の幕が開いた。
【あらすじ】
破天荒な黒人クラブ歌手のデロリスは、殺人事件を目撃したことでギャングのボス・カーティスに命を狙われる。重要証人であるデロリスは、学生時代からの知り合いでもあるエディ(石井一孝)ら警察の指示でカトリック修道院に匿ってもらう事に。規律厳しい修道女たちから天真爛漫なデロリスは煙たがられてしまう事もたびたびだが、ある日、修道院の聖歌隊の歌があまりに下手なのを耳にしたデロリスは、修道院長(鳳蘭)の勧めもあって、クラブ歌手として鍛えた歌声と持ち前の明るいキャラクターを活かして聖歌隊の特訓に励むことになる。やがて、デロリスに触発された修道女たちは、今まで気づかなかった「自分を信じる」というシンプルで大切なことを発見し、デロリスもまた修道女たちから「他人を信頼する」ことを教わる中で、互いに信頼関係が芽生え、聖歌隊のコーラスも見る見る上達する。が、噂を聞きつけた修道院にギャングの手が伸びるのも時間の問題であった……。果たしてデロリスは無事に切り抜けることが出来るのか?
森のデロリスは流石の安定感。そこにいるだけですべてが成立するくらいの存在感だった。デロリスの持って生まれた押しの強さや毒舌の数々、そして時折垣間見せる愛嬌と、皆を包み込む母のような愛が溢れる姿が魅力的で、いつの間にか皆がデロリスを好きになってしまう、そんな女性を森は全身でイキイキと描いていた。また、森の優れた才能の一つである、ソウルやゴスペルなどの熱く激しく心を揺さぶる歌声は、1幕でも2幕でもこれでもか! と言わんばかり。怒涛のように次々と押し寄せる熱に、涙腺を何度も刺激された。シアターオーブの隅々にまで“モリクミパワー”をしみこませるその姿に会場からは何度となく拍手が沸き起こっていた。
写真提供/東宝演劇部
森と対立する立場である修道院長役の鳳の存在もまた素晴らしいものだった。ワイワイガヤガヤと舞台上でシスターたちが盛り上がる中、鳳の存在や台詞一つでグッと舞台が締まる。本来あるべき修道院の姿を追い続ける院長の苦悩と主張がある事で、より一層デロリスと、そしてデロリスに影響を受けて輝き始める多くのシスターたちの存在が浮かびあがるものとなっていた。森と鳳が意見をぶつけ合う場面はどれも見どころだろう。
写真提供/東宝演劇部
後日、朝夏がデロリス役を演じるゲネプロの模様をお伝えしたい。そちらでは多くのシスターたちやエディ、そしてギャングたちの活躍にも触れたいところだ。
取材・文=こむらさき

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