【seven oops インタビュー】
聴いてくれた人の日常に
寄り添える曲がたくさんある
約1年振りとなるアルバム『日常』は90年代ポップスを彷彿させる心地良いサウンドを基盤に、日常の生活から生まれた歌詞が満載。地元の呑み仲間であるD-51、BEGINの島袋 優が参加し、seven oopsの日常風景が想像できるような作品となっている。
90年代のポップスに
今っぽい何かを加えられたらいいなと
今作はメンバー全員が作詞作曲に参加しているだけでなく、D-51のふたりやBEGINの島袋 優さんとのコラボも収録されているのですが、どういったテーマで作ったのですか?
MAIKO
前作の『songs for...』はKEITAが全作詞作曲をしたので、今回は全員が作詞作曲しましょうと。それがコンセプトと言えばコンセプトですね。もともとseven oopsは全員が作詞作曲をしていたのに、“最近女子が書いていないぞ”とKEITAに言われて。
KEITA
全体的なテンポ感やコード感はプロデューサーと僕とで話を詰めました。90年代のポップスに近い感じにしたいと思って。
90年代初頭の渋谷系やネオアコの雰囲気がありますね。
KEITA
そうです。そこに今っぽい何かを加えられたらいいなと。例えばサウンドは渋谷系でリズムはラテンぽいとか。
なるほど。アレンジャーはGIRA MUNDOさんですしね。
KEITA
GIRA MUNDOさんはキマグレンさんなどを手掛けていた方で、僕たちは初めてお仕事をさせていただいたんです。今作は90年代にプラスαを盛り込んだサウンドアプローチがしたいという方向性が決まったところで、プロデューサーから“それならGIRA MUNDOさんが合うんじゃないか”と提案していただきました。
そう言えば、先日テレビ番組でD-51のふたりが大食いにチャレンジしているところを観ましたよ。
NANAE
デビュー15周年で、いろいろ出ているみたいです(笑)。『モニタリング』とか…大食いは『有吉ゼミ』じゃないですかね。
MAIKO
同じ沖縄出身ですが、もともとそんなに交流があったわけではなく、2年ぐらい前に沖縄のイベントでご一緒してから仲良くなったんです。今は呑み仲間というか、特にKEITAがYUさんとプライベートですごく仲が良くて。
KEITA
アルバムを作るという話をしたら、YUさんのほうから“ぜひ曲を書かせてほしい”と言ってくれて。YUさんが作曲で、僕が歌詞を書いて出来上がったのが「木漏れ日」という曲です。
MAIKO
本当は作詞作曲の両方をYUさんにお願いしたかったんですけど、スケジュールの問題もありKEITAが歌詞を書くことになったんです。でも、KEITAは土壇場で力を発揮するタイプなので、「木漏れ日」をさらに素敵なバラードにしてくれましたね。10月のアコースティックライヴでNANAEちゃんが歌った時、本当に感動して涙が出てしまって。
NANAE
その日は昼公演と夜公演の両方で「木漏れ日」を歌ったんですよ。MAIKOは昼公演の時は“頑張ったね”って言いながら泣いてくれたんですけど、夜公演の時は歌いながらステージ袖を見たら呑気においなりさんを食べていて、“夜は泣かんのかーい”って思いました(笑)。
MAIKO
昼公演で聴いて満足してしまって(笑)。でも、YUさんがメロディーを作っているから、ちょっとD-51のバラードの感じだよね。seven oopsになかったタイプだからすごく新鮮です。
NANAE
逆も然りで、D-51のYASUさんが作詞をした「横恋慕」は私たちからは絶対に出てこない歌詞だと思います。
その「横恋慕」はMAIKOさんが作曲ですね。
MAIKO
もともとMAIKOが作詞作曲する予定だったんですけど、作詞があまりに苦手で。悩んでいた時にたまたまYASUさんに会ったんで、相談したら“じゃあ、俺が歌詞を書くよ”と言ってくれて。厳つい見た目のわりにすごく女性的な視点を持っている方なんですよ。“横恋慕”という言葉はパートナーがいる相手を好きになってしまうことを意味するそうです。
昭和のワードですね。昔はフォークや演歌の歌詞によく使われていて、中島みゆきさんも「横恋慕」という曲を出してますよ。
NANAE
中島みゆきさんが歌いそうな言葉ですね。
MAIKO
私、まったく知らなくて。最初は曲名を見て“何だ、これは?”って。でも、歌詞にはSNSが出てくるし、結構胸キュンソングなんですよ。曲名と今っぽさのギャップがすごくいいです。
サビのメロディーがすごく耳に残りますね。
MAIKO
おうちでパンツ一枚のまま踊りながら作ったんです。
え?
NANAE
めっちゃ引かれてる(笑)。
MAIKO
お風呂でメロディーが浮かぶことが多くて、いつもはスマホを取りに行っている間にメロディーが変わっちゃったり忘れちゃったりしていたんです。だから、この日はお風呂場のすぐ近くにスマホを置いて準備してあって。
でも、なぜ踊りながら?
MAIKO
ノリです(笑)。