よりエネルギッシュでチャーミングに
 ミュージカル『ダンス オブ ヴァン
パイア』初日前会見レポート

ロマン・ポランスキーの映画『吸血鬼』(1967年)を舞台化したミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』が、2019年11月、満を持して帝国劇“城”で5度目の再演を迎える。数あるミュージカルの中でも異彩を放つ本作には、熱狂的なファンも多いことで知られている。
ファン待望の開幕を前に、11月4日(月・祝))、帝国劇場にて初日前会見が開催された。会見には主演の山口祐一郎をはじめ、神田沙也加、桜井玲香、相葉裕樹、東啓介、石川禅の計6名が舞台扮装姿で登壇。初日目前の今の気持ちと、欲望のままに生きるヴァンパイアを描く作品にちなんで “どうしてもやめられないもの”をそれぞれが語った。以下、キャスト毎にそのコメントを抜粋して紹介する。
山口祐一郎:クロロック伯爵
山口祐一郎
ずっと皆さんに愛され楽しんでいただいた作品ですが、今回のメンバーは今まで以上にエネルギッシュでチャーミングな作品になると思います。ぜひ劇場に足をお運びください。
本編でサラを演じる神田さんと桜井さんが、お風呂に生まれたままの姿で入るシーンがあります。どうしてもやめられないのは、本来のスタンバイのタイミングより早くスタンバイして、後ろから覗いてしまうこと。それが我慢できません。ごめんなさい。
神田沙也加:サラ(Wキャスト)
神田沙也加
私は作品に参加させていただくのが2回目になります。その間いろんな勉強をさせていただいて、こうしてヴァンパイアの世界に戻ってくることができました。新たな発見や、スタッフの方との再会といった時間を感じながらやらせていただけることを光栄に思います。
やめられないものはチョコレートです。ミュージカル作品の中でも歌でチョコを食べがちだとよく言われます。チョコが好きな役も多いですし、自分自身もそう。朝起きたらまずチョコを口に入れないと起きられなくて、寝る前も歯を磨いてまたチョコを食べて歯を磨く、というサイクルがやめられない(笑)。それくらい自分の生活と密接なものです。食べると元気が出ます!
相葉裕樹:アルフレート(Wキャスト)
相葉裕樹
愛され続けている作品に、今回初めて出演させていただきます。どのような形になるのかは本当に幕が開いてみないと僕自身わからないので、とてもワクワクドキドキしています。先輩方に支えていただいて、一緒にそれに乗っかって、大真面目に馬鹿をやってお客様と一緒に楽しめたら良いなと思います。
やめられないこと……やめようともあまり思っていないんですが、ペットと戯れることですかね。ちょっと疲れたときに癒やされるので、ついつい戯れてしまいます。
(左から)神田沙也加、相葉裕樹
桜井玲香:サラ(Wキャスト)
桜井玲香
明日からついに始まるということですごくワクワクしています。今回5度目となる再演を待ちわびていたお客様もたくさんいらっしゃると思うので、客席の皆さんと一緒に楽しめたら良いなと思います。
私は食欲が本当に抑えられなくて。エネルギーを使う作品なので、遅くまで稽古をやった帰りは「今日は絶対食べずに我慢しよう!」と思うんですが、家に帰って気付くと一人で鍋を始めていたり……(笑)。本当にずーっと食べてます。でも食べないと保たないと思うので、美味しいものをいっぱい食べて公演頑張ります!
東啓介:アルフレート(Wキャスト)
東啓介
今回この作品に初めて参加させていただくことになり、このアルフレートという役がものすごくでかい身長の僕でいいんだろうか、と最初は思いました(笑)。今回は新しい試みもいくつか行われているので、そこも楽しみにしていただきたいです。歌の力というもので作品の世界観を改めて感じていただき、より愛されるように精進してまいります。
やめられないのは、ミュージカルにちなんで歌を歌うことですね。歌うことはすごく楽しいですし、何かを表現できるということが僕は好きなので、ちょっと抑えきれないです。
(左から)東啓介、桜井玲香
石川禅:アブロンシウス教授
石川禅
愛されてきましたこの『ダンス オブ ヴァンパイア』。今回13年目にして舞台装置が一新し、重厚感のある芸術作品のような素晴らしい装置に変わりました。一度ご覧になられた方も、また新たな感動を味わえると思います。私も体力的には相当なアップダウンがございます。それは見てのお楽しみ(笑)。劇場でお待ちしております。

25年ずっとやめられなかった喫煙を15年前にやめられたんです。ということは、今もやめられないというのは、やっぱりお芝居でしょうかね。
「もう少し近づいてください」という報道陣の声に、ちゃっかり神田さんをハグする山口さん
隙あらば血を吸おうと襲いかかるクロロック伯爵。一人だけ牙をつけていたにも関わらず、話しにくさを感じさせないところも流石です。
質問の回答の最中、山口が「イェイ! ヴァンパイア!」と先走って会見を締めてしまうちょっとしたハプニング(?)を挟みつつ、最後は今回で4度目となるアブロンシウス教授役の石川が、本作が長年愛される理由を語った。
「“二元の道”という言葉がございます。芸術座を作った島村抱月さんの言葉です。簡単に言うと、芸術性と大衆性を持ち合わせた作品は名作になる、という意味だと思ってください。『ダンス オブ ヴァンパイア』はその芸術性と大衆性の両方をしっかりと持ち合わせた名作だと思います。なので、お客様に愛されているのではないでしょうか」
本公演は11月5日(火)〜27日(金)帝国劇場で上演され、その後は全国ツアーで12月15日(日)〜21日(土)御園座、1月1日(水・祝)〜7日(火)博多座、1月13日(月・祝)〜20日(月)梅田芸術劇場メインホールにて上演される予定だ。舞台セットや照明が一新され、さらにベテラン勢に加えて新たなキャストも加わり、新生『ダンス オブ ヴァンパイア』となる今回の再演。今新たに生まれる熱狂を、劇城で体感してみてはいかがだろうか。
なお、会見時後方に設置されていた「熱烈歓迎 帝国劇城」の巨大パネルは帝国劇城の1階ロビーに設置されている。来城時に忘れずにチェックしてほしい。
取材・文・撮影 = 松村蘭(らんねえ)

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