島崎信長&高橋李依「FGO バビロニア
」アニメ化への思いと、新たなファン
の窓口となるEpisode 0の魅力

(c)TYPE-MOON / FGO7 ANIME PROJECT スマホ向けRPG「Fate/Grand Order」(以下、「FGO」)の第七特異点をテレビアニメ化する「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」(以下、「バビロニア」)。人類絶滅の要因が隠された、さまざまな時代の特異点を解明する聖杯探索(グランドオーダー)を遂行してきた藤丸立香とマシュ・キリエライトは、7つ目の特異点である紀元前2655年の古代メソポタミアを訪れ、賢王ギルガメッシュが築いた要塞都市ウルクで繰り広げられる死闘に深く関わることになる。藤丸役の島崎信長とマシュ役の高橋李依に、8月から配信されている前日譚「Episode 0 Initium Iter」(以下、第0話)をふくめた、待望のテレビアニメ化への思いを聞いた。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック編集部)
――昨年7月の「FGO」イベントで第七特異点のテレビアニメ化が発表されました。どんなお気持ちだったでしょうか。
島崎:うれしくて、ワクワクドキドキしました。プレイした皆さんと同じように、「FGO」のシナリオのなかで第七特異点はとても思い出深い特異点なんです。実際ユーザーアンケートでも1位で、「FGO」を愛してくださっているみんなが大好きなシナリオなのだと実感しました。そこをアニメーションで演じられるのは役者として光栄ですし、一ファンとしても楽しみですごく見たいなと。とにかく感無量でした。
高橋:「FGO」で第七特異点をプレイしていたときから「映像化されたら楽しいだろうな」と思っていました。と同時に、この映像化を実現させるにはたくさんの方々のお力が必要で、OVA 1本などでは描ききれないシーンがいっぱいあるのだろうなと。できることならやっぱりテレビシリーズで、私たちの見たい「バビロニア」をと望んでいましたので、発表を聞いて本当にいいかたちで描いていただけるに違いないとの期待がありました。
――発表後、他のキャストの方々とアニメ化について話されたことはありましたか。
島崎:「バビロニア」のメインメンバーになる方々とは、他の現場でお会いしたときにご挨拶をかねて、ちょこちょこ話していました。これまでの映像化ではセリフが少なめだったマーリン役の櫻井(孝宏)さんとは、「今回はマーリンがたくさんしゃべるはずですよ」などとお話しをして。
高橋:私は、シドゥリ役の内山(夕実)さんと、よくおしゃべりしていました。「シドゥリさんは大変なんですねー」「大変なんですよー」とか(笑)。
島崎:(笑)。関(智一)さんにも「またよろしくお願いします」とご挨拶をしました。関さんは今回、賢王を演じられるんですよね。英雄王ではなく賢王。「いつもよりちょっと落ち着いた感じの王様ですよね」なんて話をしました。
――公私ともに「FGO」に造詣の深いおふたりだからこそ、2016年の年末スペシャルで一度序盤がアニメ化されているものの(※「Fate/Grand Order -First Order-」)、今回第七特異点から描くにあたって、どのようにアニメ化されるのか期待もありつつ、そのあたりはいかがでしたか。
島崎:アニメーションの宿命として尺の問題はあるのだろうなとは思いました。第七特異点をアニメ化するのは本当に大変だと思いますが、とても映像栄えするシナリオでもあるんですよね。そのことは、「FGO」をプレイして後半の展開をご存知の方には同意していただけると思います。
 そんな第七特異点をアニメ化するということは、スタッフの皆さんも自信をもって「やってやるぞ!」との思いがあるからこそのテレビアニメ化だろうとも思っていましたので不安はなかったです。その後第0話を収録し、「FGO」4周年記念イベント(「Fate/Grand Order Fes. 2019 ~カルデアパーク~」)で完成した映像を拝見して、「ああもうこれは絶対大丈夫だな」と思いました。本当に第0話がとてもよかったので――。
高橋:(深くうなずく)
島崎:そこでもう心配とかは完全に吹っ飛んでしまって。信頼・信用・楽しみしかない、みたいな感じになりました。
高橋:ゲームをプレイしていると、第七特異点はやはり、序章の冬木(※特異点F 炎上汚染都市 冬木)から第六特異点(※第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット)までの物語があったうえでの第七特異点なんですよね。ゲームをプレイされていないお客さんにそれをどう伝えたらいいのかなとは思っていました。「これは第七特異点の話なんです」と門前払いをするようなことになるのは、こんなにも面白い「FGO」という作品を知っていただく窓口として、もったいないなと。
 私としては、今回はじめて「FGO」にふれる方にも楽しんでいただけるような冒険譚になればいいなという心構えでいました。その後、はじめましての方にとっても「旅路の始まり」であり、ずっと「FGO」を応援してきた方にはこれまでの旅を思いだす、どちらからも楽しめる第0話が生み出されたのを見て、私もまったく心配がなくなりました。
(c)TYPE-MOON / FGO7 ANIME PROJECT――マシュの誕生が描かれた第0話について聞かせてください。どんなお気持ちでアフレコに臨まれたのでしょうか。
高橋:このエピソードをきちんとお届けしないと「バビロニア」に行っちゃいけないなという心構えで挑みました。演じる回数を重ね、シナリオが進んでいくほどマシュは成長し、私自身もどんどんマシュのことを知っていったのですが、第0話ではマシュが“色づいていく前”に戻して、徐々に時間を進めながらアニメで最初に演じさせていただいた冬木の話につながるようにやりたいなと挑んでいました。「Fate/Grand Order -First Order-」に説得力を持たせるためにも、第0話の収録を成功させようと強く思いながら演じた記憶があります。
――第0話の序盤では感情がないように見えたマシュが、最後には藤丸とお互い信頼しあって生き生きしているところまでの変化が、約27分の中で見事に表現されているなと思いました。
高橋:ありがとうございます。第0話は本当に詰め込んでくださっているのですが、その流れに乗りつつ、かつて私自身がマシュという子のことが分からなかったときの気持ちも丁寧にこめられたらなと思いながら演じました。最初に彼女を見た人が「この子はどう形容したらいいのだろう」と感じる状態からはじめて、最後には「いつもの――俺たちのマシュだ」と戻ってこられたら成功なのかなと。
 台本に書かれていた各シーンの彼女や時の流れを強く意識していて。言葉では言い表しづらかった儚い女の子がどんどん色づいていって、「明るくなった」「笑うようになった」「欲しいものが見つかった」と形容できることが増えていく様子を感じていただければなと思っていました。
(c)TYPE-MOON / FGO7 ANIME PROJECT島崎:第0話での藤丸のセリフは一言二言でしたが、ほんとに素敵な話だなと思いながら参加していました。「FGO」への深い理解と愛がつまったエピソードですよね。僕は「マシュとロマニ(・アーキマン)の話」だなと思いながら見ていて、だからこそ本編が本当に楽しみだなと感じました。
――カルデア研究所の前所長の姿が描かれるのは、「FGO」もふくめてこれがはじめてですよね。
島崎:ちゃんとでてくるのは、そうですよね。本当に「FGO」が好きな人ほど、ぐっとくる演出がつまっていて、「いやあ、全部いいなあ」と思いながら見ていました。
高橋:マシュの目の色の変化などにも注目してもらえるとうれしいです。細かいところに「あっ!」と思わせる仕掛けがつまっていて、見るたびに新しい発見があると思います。

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