【AIRFLIP インタビュー】
“NEO”と“NEON”を掛け合わせた
“NEO-N”というタイトルに込めた
新たな決意
リリース後のツアーでは、
みんなと一緒に歌って楽しみたい
ところで、RyanのプロデュースはSatoshiさんのヴォーカルに対しても厳しかったんですか?
ギターほどではなかったですけど、“一番重要なのは歌だ”と録りの段階から言っていたので、僕がベストなコンディションだったら、当日の予定を変えてでも録るみたいなやり方もしましたね。その上で、いい状態で歌えるように持っていってくれて。結構引き出してもらったところはあります。例えば、Aメロはキーとして低めという楽曲が多いんですけど、声を張れない分、単調になってしまいがちなんですよ。そこをRyanは“もっと! もっと乗って!”とディレクションしてくれたんです。そんなところも含め、歌は全体を通して聴き応えあるものになっていると思います。
では、今回のレコーディングを通してバンドとしてスキルアップ、レベルアップできたと?
歌詞を書く上で『Friends In My Journey』は“大きな旅”というテーマがありましたが、今回は作品全体に共通するテーマはあったんでしょうか?
ギリシャ語で“新しい”という意味の“NEO”と、“明るい蛍光色”という意味の“NEON”を掛け合わせた“NEO-N”というタイトルには、メジャーからの1stフルアルバムということで、“新天地で頑張るぞ!”という決意と、そこで地盤を固めて、街のネオンサインのように光を放つ存在になっていきたいという気持ちを込めました。リード曲の「Meaning」はそういう歌になっているんですけど、それ以外の歌詞は一曲一曲、その時々の気持ちを素直に書きました。
その「Meaning」や《羽ばたいていけ!》という気持ちを歌った1曲目の「Fly Away」は前向きな気持ちを歌っていますが、そういう前向きなことを歌った曲ばかりではないところが作品の深みにつながっていますね。
そうですね。「Everlasting Song」はミドルテンポの失恋ソングだし、「Merry Go Round」も時代の流れに振り落とされないように必死に食らい付いていくというタフな歌だし。それも含め、普段の心境や感情をそのままアウトプットした歌詞が多いですね。
今回は日本語の歌詞がさらに増えましたが、それ以外にアルバムを作る上で新たな挑戦はありましたか?
アレンジですね。アレンジからRyanに参加してもらったと言いましたけど、Ryanって曲の序盤は音数を少なくして、そこからちょっとずつ音を重ねていって、最後にクライマックスを持ってくるっていうストーリー性のあるアレンジをするんですよ。それもあって音を削る作業が多かったです。曲によっては、最初のAメロからサビまでコーラスが一切入らないものもあるんで。これまでの僕らだったら1サビからコーラスを入れてたと思うから、そこは新たな挑戦でしたね。
そんなRyanの提案に対して“ノー”と言ったことは?
あります、あります。Ryanの意見と僕らの意見の折り合いを付けて、全曲作っていったので。“それはやりすぎだろう”ってところは、こっちからもちゃんと言いました。まぁ、ほとんどありませんでしたけど、「Brand New Day」で“ギターソロを取っ払おう”と言われた時は“ライヴでもずっとやってきて、お客さんにも浸透しているから残したい”と言いました。
アルバムタイトルを冠したツアーが10月13日からスタートしますが、最後にその意気込みを聞かせてください。
集大成のフルアルバムということで、今まで届いていなかったリスナーにも届けられると思うんですけど、このアルバムでAIRFLIPを知った人たちがライヴに遊びに来てくれた時、しっかりと刺さるライヴを全カ所でやって、この先もっともっと大きなステージに立っていくためのファンベースをしっかり作っていきたいですね。今回の作品もシンガロングパートが多いので、一緒に歌って楽しめるようなライヴになると思います。
対バンツアーでもあるわけですが。
後日発表しますが、今まで一緒にやってきたバンドに加え、初めてやるバンドも誘わせてもらいました。僕らも楽しみだし、みんなにも楽しみにしていてほしいです。“これまで、なんで一緒にやってなかったの!?”ってバンドもいますし、思い切って声を掛けた先輩バンドもいるので。
取材:山口智男
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アルバム『NEO-N』2019年10月9日発売
日本コロムビア
エアーフリップ:大阪発のポップパンクバンド。2015年7月に現在のメンバーとなり、16年6月に初全国流通盤のミニアルバム『MILES FLAG』を発表。ハイトーンかつネイティブな発音の英詞が特徴的なヴォーカルを武器に、STATE CHAMPS、as it isなど数多くの海外バンドのサポートアクトも行ない、国内ではTOTALFAT、HEY-SMITH、SWANKY DANKなどのツアーにも出演。19年3月には日本コロムビア内のレーベル“TRIAD”よりミニアルバム『Friends In My Journey』をリリース。AIRFLIP オフィシャルHP
「Meaning」MV
「Canvas」MV
「Days in Avenue
feat. William Ryan Key」MV